【はいだしょうこインタビュー】役を通して、まだ見ぬ自分に出会いたい!!

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 ミュージカル『スクールオブロック』が2023年9月23日(土・祝)〜10月1日(日)まで大阪・新歌舞伎座にて上演される。本作は、売れないミュージシャンが名門進学校の臨時教師になりすまし、生徒達と共にバンドを組む青春コメディー。2003年には同名映画が公開され、2015年にはアンドリュー・ロイド=ウェバーのプロデュース、音楽によってブロードウェイでミュージカル化された話題作。新型コロナウィルス感染拡大によって惜しくも公演中止となった2020年から3年の時を経て、ついに日本初上演!!

 ロックを愛する破天荒なバンドマンのデューイ・フィン役を西川貴教、柿澤勇人がWキャストで演じ、名門進学校の校長ロザリー・マリンズ役に濱田めぐみ。デューイの親友ネッド・シュニーブリー役に梶裕貴と太田基裕(Wキャスト)、ネッドの恋人パティ・ディ・マルコ役には、はいだしょうこと宮澤佐江(Wキャスト)という豪華な顔ぶれが揃う。そして、大規模なオーディションを経て1452名の中から選ばれた新進気鋭のバンドメンバー(生徒役)は、 ビートチーム12名、コードチーム12名の計24名。生演奏でも本公演を盛り上げる。

 今回公演に先立ち、はいだしょうこさんにインタビューを実施。本公演への意気込みや、はいださん演じるパティについて語ってもらいました(インタビュー時はお稽古に入る前)。

自分とは異なるタイプの人物だからこそ、演じるのが楽しい。

──2020年公演中止から3年を経ての公演。改めて本公演への意気込みや心境を教えてください。

はいだ
3年前はお稽古が始まる前に公演が中止となってしまい、当時とても残念な気持ちでした。そしてまた、この公演が開催されることを聞いた時はとても嬉しく、2020年の時よりも高揚感が増しています。当時出演が決まっていた子ども達は大きくなってしまったため、今回は新しい子ども達が出演します。なので今回は、当時の子ども達の気持ちの分も一緒に臨みたいです。

──はいださんが演じるパティ・ディ・マルコはどのような女性ですか?

はいだ
パティ・ディ・マルコは市長の元で働くしっかり者の女性。てきぱきしていて、正義感が強く、曲がったことが嫌いな人です。パティは常に「これは間違ってる!」と、デューイに厳しく指摘します。「家賃を払って!」「夢を追い続けずに現実を見て働いて!」など、かなり現実的な部分も持ち合わせている人物。そういった部分では、私はパティとは逆のタイプかもしれません。家賃だって「追々払えるようになったらいいんじゃない」、夢だって「追いかけたいならギリギリまで頑張ってみれば!」って思うタイプなので。だけど自分と離れている人物を演じるのも楽しいですし、ワクワクします。

──真逆だからこそ演じる楽しさがあると。

はいだ
人間はいろんな側面を持っているので、パティの性質を全く持っていない訳ではありません。パティを演じることによって、自分の中でまだ眠っている部分を引き出せたらいいなと思っています。厳しく怒るパティをはいだしょうこが演じることで、どのようになるか……。お稽古を通して、演出家の先生とディスカッションしながらパティを創り上げていきたいと思います。

豪華実力派キャストが集結!!

──Wキャストの宮澤佐江さんをはじめとする他のキャストの皆さんとの共演で期待されることなどは?

はいだ
佐江ちゃんとは『スクールオブロック』のポスター撮影で初めてお会いしたのですが、お互いに初めて会ったとは思えないくらいの空気感で、その場で連絡先を交換しました。プライベートではまだお会いできていないのですが、ちょこちょこ連絡を取り合っています。今後、佐江ちゃんとお稽古場でパティを創り上げていくのが楽しみです。W主演でデューイ・フィンを演じる西川貴教さんとは今回初めてご一緒させていただきます。西川さんの歌声はとても迫力があるので、その歌声を生で聴けるのがとても楽しみです。

──柿澤勇人さんや濱田めぐみさんとは以前もご一緒されているのですね。

はいだ
柿澤勇人さんとは三谷幸喜さんの舞台『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』で共演しました。お稽古や公演期間を通してほぼ毎日一緒にいましたし、私のYouTubeチャンネルに出演していただいたりと、以前から交流があります。またこうして一緒に舞台に立てるのが楽しみです。また『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』の時とは関係性も異なり、今回は私が彼にガミガミ言う設定なので、そういった変化も面白いです。ロザリー・マリンズ役の濱田めぐみさんとは、サンリオのお仕事で歌の録音をデュエットでご一緒しました。ヘッドホンから聴こえる濱田さんの歌声がもう素晴らしくて、鳥肌が立ったのを今でも覚えています。今回も一緒のお稽古場にいられること、心が躍ります。

エキサイティングな楽曲、生演奏、胸がアツくなるストーリーと、見どころが沢山

──アンドリュー・ロイド=ウェバーさんが楽曲を手掛けられているとのことで、期待が膨らみます。

はいだ
『オペラ座の怪人』や『キャッツ』をはじめとする名曲を手掛けられたアンドリュー先生の楽曲は本当に素晴らしく、30曲近くの楽曲を楽しんでいただけます。基本はかっこいいロックの曲が多いのですが、この作品の中ではロックだけではなく、バラードからオペラなど幅広い楽曲が揃っています。中でも私が驚き、感動したのがオペラとロックの融合。オペラ『夜の女王のアリア』(魔笛)がロックの演奏で歌われる楽曲があるのですが、“オペラをここに入れてくるのか!”と、嬉しくなって、胸が高鳴りました。ロザリー先生が歌うドラマティックな楽曲にもグッときます。それに子ども達の生演奏を聴いてもらえるだけで元気が出ると思うので、是非、楽しみにしていてください。

──この作品を通してどのようなことを伝えたいですか?

はいだ
“夢はいつまででも追い続けていい”ってことを伝えてくれる物語です。大人は自分が忘れかけていた思いや夢、大きくなるにつれて消さなければならなかった願望などを思い出してもらえるのではないでしょうか。そして子ども達には、いろんな大人の意見にとらわれるのではなく、“自分の人生を生きる”という気持ちを持ってもらえたら嬉しいですね。

──最後に、ご覧になる方にメッセージをお願いします。

はいだ
登場人物もみんな魅力的です。この作品を楽しんでいただけるよう、そして観に来てくださる皆さまの勇気や希望となるように、これから皆で創り上げていくので、是非足を運んでください。劇場でお待ちしています!!

公演概要・チケット

ミュージカル『スクールオブロック』
公演期間 2023年9月23日(土・祝)~10月1日(日)
料金 (税込)
S席(1・2階) 13,500円
A席(3階) 9,500円
特別席 15,000円

チケット新歌舞伎座ネットチケット (pia.jp)(※一般発売/インターネット・電話予約は2023年7月23日(日)10:00~)

新歌舞伎座テレホン予約センター:06-7730-2222(午前10時~午後4時)

インタビュー・文・撮影/ごとうまき