【THE FRANK VOXインタビュー】温もり溢れる『VOX GIFT 3』を携えて、大阪・なんばハッチでのワンマンライブで新たな一歩を刻む

J-pop

2025年10月15日、THE FRANK VOX(フランクボックス、通称フラボ)が3枚目となるEP『VOX GIFT 3』をリリースした。関西出身の4人組、2VOCALのRYO(リョウ)・YASU(ヤス)、2MCのSNG(シュンゴ)・RYO-TA(リョータ)――が奏でる“ホットソング”は、今作でもリスナーの心を温かく包み込む。2028年までに大阪城ホールでの単独ライブという夢に向かって走り続ける彼らにインタビュー。新作への思いを訊いた。

変わらぬテーマ「ぬくもり」を込めて

――『VOX GIFT 3』、多彩な6曲が詰まったEPアルバムですが、今回は制作期間が2ヶ月あったとのことですね。

RYO
VOX GIFTシリーズを最初に出したときから変わらず、僕らからの“声のギフト”というテーマは一貫しています。贈り物としての温かさ・ぬくもりがこもった1枚を、また仕上げたいという思いでシリーズ第3弾を作りました。

――今回も全く異なるジャンルの楽曲が並んでいますが、「ぬくもり」に落とし込むために意識された部分は?

RYO
今回に限らず、一番意識するのは歌詞ですね。応援歌である「ロスタイム」もそうですが、相手に言いっぱなしにならないよう、寄り添うことを大切にしています。僕らが大阪城ホールを目指しているので、「一緒に頑張ろう」という感覚なんです。土俵は違っても、スポーツや受験、子育て、仕事など、毎日頑張っている人が多いと思うので。僕らも同じ人間だし、そこに寄り添うために言葉選びはすごく大事にしています。

――「ロスタイム」のミュージックビデオも素晴らしいですね。

SNG
今回はテーマだけお伝えして、野口みなみ監督にお願いしました。キャストの方々が映像の中でどう感情を表現するか、撮影チームが突き詰めてくださって。めちゃくちゃお気に入りのミュージックビデオになりました。

――ラップ部分がブラッシュアップされている印象を受けました。

RYO-TA
毎曲、僕とSNGのバースは文字数が多くなるので、聴いている人の脳裏に情景が浮かぶようにするのが役目だと思っています。ただ、詰め込みすぎるとわかりづらくなる失敗もあったので、削るところは削って、伝わりやすく次のメロディーに繋げられるか、曲の情景が頭に浮かぶかを話し合いました。一発でOKが出たわけではなく、メンバーやアレンジャー、スタッフさんに意見をいただきながら作り上げたので、みんなでブラッシュアップした歌詞だと思います。

SNG
僕は「ロスタイム」を届けたい人を想像してレコーディングに臨みました。スキルじゃなく、どうやったらその人がもう一歩前に進めるかな、と思いながら歌いました。

それぞれの地元を映した「地元」

――「地元」のミュージックビデオでは、4人それぞれの地元が登場しますね。

RYO-TA
僕は大阪のど真ん中が地元です。都会出身者が4人集まったわけではなく、それぞれの地元に個性があってバラバラ。それがいい味になってるんじゃないかな。

SNG
豊岡で撮影しました。お味噌汁を入れているのは僕の母・のりこです。リアル実家です(笑)。最後に4人で歌ってるシーンは、豊岡の香住という場所で。亡くなったじいちゃんと最後に散歩した、めっちゃ好きな景色なんです。皆に来てもらって撮りました。

YASU
  今回は肩の力を抜いて、自然体で撮れたので楽しかったですね。僕も母校の中学校の前で撮ったんですが、改めて「もっと頑張らないと!」と思いました。歌詞を書くときも、いつもより自然に言葉がたくさん出てきました。

――メイキングビデオも見応えがありますね。撮影はSNGさん、編集はRYO-TAさんがされたとか。

RYO-TA
はい。僕の地元は街中で、ビルも多いところなので、地元で集まる機会はあまりなかったんです。編集しながら、SNGの自然あふれる地元を見て「いいなぁ」と。憧れがありますね。

忙しさもありがたい「アンガイワルクナイ」

――「アンガイワルクナイ」は、勢いのある楽曲ですね。

SNG
ギターサウンドで勢いのある、肩の力を抜きながら全力で楽しむ雰囲気を伝えたくて。「アンガイワルクナイ」は、忙しくて心の余裕がなくなっても、暇よりマシだよねっていう皆さんへのメッセージです。全国を移動させてもらってありがたいけど、人間だから余裕がなくなる時もある。でも何もない日々より絶対ありがたい。コロナ以降、沈んだ空気を感じていて、悪いニュースやネガティブなものに引っ張られがちだけど、いいところに目を向ければいいものはいっぱいある。この世の中は別に悪いことばっかりじゃない。「案外悪くなくね?!」が大きなテーマですね。

友情を歌う「おまえはおまえのままでいい」

――「おまえはおまえのままでいい」は、友情がテーマですか?

RYO-TA
 地元の友達と飲んで、ほろ酔いで帰る時にサビのフレーズが出てきたんです。30歳を超えて、職業や立場は違っても、地元で飲むと関係なく一人の人間として見るし見られる。それが心地良くて。「泣いても笑ってもお前はお前のままでいい」という言葉が出てきました。

YASU
  地元の友達が原付免許に落ちたことがあって(笑)「原付って落ちるん?」「俺だけちゃ う?」って笑い合ったんですけど、そんな友達に「お前はお前のままでええんやで」という メッセージを込めました。 

 

お祭り感満載の「アミーゴ」と祈りを込めた「ことば」

――「アミーゴ」は、お祭り感満載ですね。

RYO-TA
ライブで一緒に盛り上がりたい曲として書きました。珍しく、サビの前にセリフを入れました。「ワンチャンあるんじゃね?」。全員一通り録って、声優オーディションやりました。結果、全部YASUのセリフに。スペイン系のリズムと日本の祭りを融合させた感じにしたくて、皆ではしゃぎながら作るスタイルで完成しました。

――最後の「ことば」は、SNS時代へのメッセージでもあるのでしょうか。

RYO
この曲は、フランクボックスとして初めて僕らの祈りや願いを込めた楽曲です。SNS社会には誹謗中傷もあるけど、それだけじゃなく、一つの言葉で気持ちが楽になったり、逆に凶器になったりすることも含めて。言葉をちゃんと使っていきたいという僕らの思いと、世の中にそういう思いが広がってくれたら嬉しいという願いを込めました。

RYO-TA
僕らもできてないんですよね。日々気をつけてるけど、感情的になって言ってしまって後から反省することもある。だから、願い、祈り。言葉って本来こういうものに使ったらハッピーになって、いい使い方でみんなが笑顔になるよなって。俺らもこういうことに気をつけて、いい使い方ができるようになろうぜ、みたいなことも込めています。

――皆さんがこれまで生きていて、誰かの言葉に救われたことは?

RYO
大学卒業時に就職するか歌手の道を目指すか迷って、ゼミの先生に相談したら、「どっちを選んでも後悔するから、自分が納得できる後悔を選びなさい」と言われて。その一言で救われました。

YASU
シンプルにファンの「楽しかった」「ありがとう」。それだけで頑張れるし、生きている実感が湧く。ファンの温度感が本当に温かくて、嬉しいです。

RYO-TA
実家に帰った時の「おかえり」の一言。冷え切った身体でお風呂に入っ た時のあの心地よさに似た感覚になりほっこりします! 

SNG
 言葉の語源を調べたら、思いを根にして木になり、葉っぱになって届ける――思考を熟成させて届けるのが「言葉」だそうです。そういう言葉を出せる人間になりたい。この曲を作って、より気をつけなきゃと思いました。

対話を大事にする4人の関係性

――皆さん、ぶつかったり喧嘩をするときってありますか?

RYO-TA
喧嘩はないですね。意見の食い違いはあります。みんな魂を込めて曲を作ったり、大阪城ホールを目指しているので意見がぶつかることもあるけど、「お前この野郎!」みたいなのは一度もないです。1日中歌詞の話じゃなく話し合いすることもあります。この曲の主人公はどう思うか、こういう言い回しじゃないか、とか。そうしたらSNGが「皆、最近何考えてる?」みたいな話したり(笑)。

RYO
車移動や遠征先、宿泊先でも常に一緒の時間が多くて。わだかまりがある状態で進むと後で大きな問題になるのがわかってるので、何かあれば話すようにしています。今回のアルバムは制作期間が約2ヶ月あったけど、みんな不安になってきて。久しぶりに集まったときは曲の話より「最近何考えてる?」みたいな話ばかり、対話を沢山しましたね。

2028年への道のり

――2025年12月14日(日)に大阪・なんばハッチでのワンマンライブを予定しています。心境は?

RYO
必死ですよ。毎回ソールドアウトできるかなという不安と、2028年までにという自分で決めた期限への焦燥感と戦っています。でも自分たちで決めた目標なので、まず楽しむこと。ソールドアウトして舞台に立てたら、喜びと楽しみがあって、来てくれた皆と最高の1日を作れるワクワクがあります。

SNG
大阪城ホールの中間地点という感じ。ここがターニングポイントかもしれない。最近、ハジー→さんとツーマンライブしたとき、「フランク一家(ファンの方々の名前)は温かい」とずっと言ってくれて。本当に良いファンに恵まれています。

――セットリストなど、どんなライブにしたいですか?

SNG
派手に。今まで見たことないフランクボックスをお見せします!

RYO-TA
曲や、僕たちが出てくる以外にも皆が「ワッ!」とワクワクするようなものに。お金をかけられるところはかけます(笑)。

――2025年も残り1ヶ月ちょっとですが、今年中にやっておきたいことは?

SNG
メンバーと一泊2日でご飯&飲みをしたい。欲を言えばキャンプをしたいけれど、クオリティが高いのでAirbnbでもいい。デジタルデトックスも含めて、時間を気にせず飲みたいです。

YASU
僕も同じで、メンバーと一泊二日で食べて飲みたいなぁ。

RYO
僕はバーベキューやりたいなぁ。1枚目の『VOX GIFT』の時に「制作終わったらバーベキューしよう」ってRYO-TAが言ってたのに、2年半経ってまだ叶ってない……。いつになったらやってくれるねん!

一同
(笑)じゃあ一致やね。飲んで、バーベキューして!

リリース・ライブ情報

【リリース情報】
2025/10/15 Release 3rd EP
THE FRANK VOX「VOX GIFT 3」
価格:¥2,200税込(2,000税抜)
https://www.teichiku.co.jp/artist/the-frank-vox/

各配信サイト
https://the-frank-vox.lnk.to/loss-time

MUSIC VIDEO
https://youtu.be/L9gPw_NLO3w

【ライブ情報】「FRANK FES TOUR 2025~あつまれ音楽野郎!四都市出張編!~」
11/28(金)広島:広島LIVE VANQUISH  18:00 / 18:30  w/ET-KING
12/06(土)東京:渋谷CLUB QUATTRO 16:00 / 16:30   w/吉田山田

<ワンマンライブ>
必死のパッチ!なんばハッチ! 〜叶えたります!大阪城ホール〜
日程:2025年12月14日(日)
会場:大阪・なんばHatch
時間:OPEN 16:00 / START 17:00

<チケット料金>
1Fスタンディング(一般) ¥5,000(税込)※整理番号付き
1Fスタンディング(学割) ¥4,000(税込)※整理番号付き
2F指定席(一般) ¥5,500(税込) 一般のみの取扱い
ドリンク代別

▼詳細はこちらから
https://eplus.jp/thefrankvox2025/

■THE FRANK VOX プロフィール
2Vocal のRYO(リョウ)、YASU(ヤス)2MC のSNG(シュンゴ)、RYO-TA(リョータ)から成る、
関西出身4 人組THE FRANK VOX(フランクボックス ※略称:フラボ)
ホッとするような温もりあふれる ” ホッとソング”、心を熱くするような “HOTSONG” を4人の声(VOX) で音楽に乗せて届ける。
「温もり溢れる作品をTHE FRANK VOXから届けたい!」そんな想いから作詞作曲を自ら手掛け、その範囲は楽曲制作のみ
ならず、アートワーク、映像制作など多岐に渡る。夢は大阪城ホールでの単独ライブ。

【公式サイト】
▼Instagram
https://www.instagram.com/the_frank_vox/
▼TikTok
https://www.tiktok.com/@the_frank_vox
▼YouTube
https://youtube.com/@thefrankvox
▼X
https://twitter.com/THE_FRANK_VOX
▼THE FRANK VOX HP
https://www.thefrankvox-official.com/
▼テイチクエンタテインメント
https://www.teichiku.co.jp/artist/the-frank-vox/

 

インタビュー・文・撮影:ごとうまき