【歌×落語】浅田あつこ、桂春蝶 芸能生活30周年コラボイベントを開催「来年はニューヨーク公演を目指す!」

(左から)3代目 桂春蝶、浅田あつこ、桂福團治
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芸能生活30周年を迎えた歌手・浅田あつこと落語家・3代目 桂春蝶による、コラボイベント 「道行き」の世界が10月16日(水)、国立文楽劇場 小ホールで開催された。
浅田あつこは30周年記念曲『道行き』を、3代目 桂春蝶は古典落語『星野屋』を披露。両作ともに、不都合な状況下で相思相愛の男女が情愛の最終の形として死を選ぶ「心中」をテーマとしながらも「命の尊さ」「力強く生きる」というメッセージがこめられた作品となっており、大衆芸能のコラボレーションの世界が実現した。

さらに、8月25日に青森で開催された「第23回全国高等学校ファッションデザイン選手権大会ファッション甲子園2024」にてグランプリを受賞した大阪府立泉尾工業高等学校ファッション工学科の生徒の製作による、浅田あつこの新曲『道行き』のイメージ衣装も初披露された。
約半年近くかけて進められたプロジェクト。浅田は、生徒たちが心を込めて製作した2着の衣装を着用し「生徒たちの愛情を感じました。着ているだけで優しい気持ちになれました。」と、大満足の様子。

20代の頃から一緒に仕事をしていた浅田と春蝶。浅田は「今日こうしてご一緒できるなんて思ってもいなかった。コラボレーションの素晴らしさを再確認。春蝶さんともご縁を感じます。」と、しみじみ語った。春蝶は「浅田さんの『道行き』の歌詞から『星野屋』の内容を少し付け加えました。歌のお陰で僕の落語も変化した。ちなみに、僕がいないと文楽劇場は借りることができなかったんですよ(笑)。」と、会場を沸かせた。さらに「兄さん(桂福團治)が後見人として挨拶してくださったのが本当に嬉しかった」と、ニッコリ。本イベントの後見人として出演した桂福團治は「ワシは今年で64周年。2人の30周年を足しても勝ってます。」と笑いを誘い、2人の周年を祝った。

公演最後には『道行き』を作詞をした もず唱平氏も登壇した。「世界のあちらこちらで戦争をしていて、まるで心中をしているかのよう。歌を通して命の尊さを伝えたかった」と、歌詞に込めた思いを語った。
12月5日(木)には上海公演、12月17日(火)にはディナーショーを開催する浅田。来年はニューヨーク公演も行いたいと、意欲的だ。

右から二番目がもず唱平氏

取材・文・撮影:ごとうまき