大阪・新歌舞伎座が何やら、お祭りのような賑わいを見せている。 それもそのはず、氷川きよしが2年ぶりの座長を務める「 氷川きよし特別公演」が7月23日(土)幕を開けた(8月5日(金)まで)。東京・明治座で41公演を終え、 ついに大阪にやってきた。全国4か所で連続公演となる本公演は、 第一部にお芝居の「ケイト・シモンの舞踏会〜 時間旅行でボンジュール〜」、第二部に「 氷川きよしコンサート2022in新歌舞伎座」 の豪華二本立てで展開。氷川にとって初の現代劇のお芝居、 ヒット曲に加え、J-POP、 ロックと繰り広げられる迫力満点のステージ。 観るだけでドーパミンが溢れ出す至高のひととき、 初日公演をレポート!
劇場がフランスムードに包まれる第一部
第一部「ケイト・シモンの舞踏会〜時間旅行でボンジュール〜」 は、作・演出を堤泰之が手がけた現代劇。氷川演じる子門慧音( しもんけいと)が、1788年のフランス・パリにタイムスリップ。
“逞しく、他者のために生きていく” といった普遍的なテーマとともに、 等身大で演じる氷川と各ジャンルのスペシャリストたちとの共演によって、笑いあり、涙ありの華やかで心躍る舞台へと昇華。
元・宝塚のトップスター彩輝なお、山崎銀之丞、曽我廼家寛太郎、なだぎ武・星田英利(Wキャスト)、西寄ひがしなど、 様々なキャリアを持つ共演者が顔を揃え、宝塚、喜劇、 お笑いのエッセンスが溢れる内容に。 1ヶ月近くの稽古を通して、 共演者たちとの絆も深まったとのことで、 チームワークの良さが感じられる。
第一部の見どころは、なんといっても氷川きよしの七変化ならぬ“ 六変化”。現代を生きる若者からジャンヌダルク風に、 ある時は衛兵へと、 そしてマリーアントワネット風へと変身を遂げる。 特筆すべき点として、メイドの老婆に扮した氷川の演技力、 表現力には舌を巻く。 デザイナーの先生に依頼して作ったという豪華な衣裳にも注目したい 。
氷川きよしの過去、現在、未来が綴られた歌のステージ
第二部「氷川きよしコンサート2022in新歌舞伎座」は、 人々に親しまれたデビューからの往年のヒット曲をはじめ、 大阪ならではのご当地ソング、最新のロック、 ポップスといった幅広い内容で展開。
二部でも氷川の魅力的な衣裳に注目、 氷川の新たな一面を垣間見ることができる。
第一部のフランスムードから和の世界観へと一変、 紋付袴姿で登場し「群青の弦(いと)」 を披露した氷川に会場は沸き立つ。「箱根八里の半次郎」「 大井追っかけ音次郎」などのヒット曲を披露し、 会場は熱気に包まれた。
MCで氷川は『大阪に来るとホッとします。トロッとした たこ焼きが好きで、 お気に入りのたこ焼き店を3店舗見つけました。 毎日食べたいくらい。』 と大阪で公演ができることに喜びの表情を見せる。司会の西寄ひがしと氷川の絶妙な掛け合いも見どころの一つ。
大阪のご当地ソングからは、7月26日発売のシングル「甲州路」 Bタイプのカップリング曲「難波の恋」 をはじめとする三曲を披露。氷川の魂が音楽に乗って、 高らかに届けられる。「きよしのズンドコ節」では、 お馴染みの掛け声が今は出せない中、 手拍子とペンライトで沸き立ち、会場は大きな一体感に包まれた。
圧巻のアンコールでは、大人バージョンの「限界突破×サバイバー」 、7月21日に発売のゲーム「信長の野望・新生」 エンディングテーマ曲の「雷鳴」、 そして本公演のお芝居のために作られた「革命前夜」 などが届けられた。 バックバンドが奏でる情熱的な演奏とともに繰り広げられる渾身の パフォーマンス、生命力と希望に溢れた歌声に、 観客たちは氷川ワールドに心酔。「革命前夜」でのフランス革命を彷彿とさせる迫力ある演出にも胸が高鳴り 、会場は大きな拍手に包まれた。
『このような状況下、お越しいただきありがとうございます!感染予防の徹底と知恵で、私も乗り切りたいと思います。私が生きる魔除けのような存在(笑)、 そんな心意気で大阪公演に続く福岡、名古屋公演を千穐楽までやり切り、大成功させたいです !どうか皆さま、心とお身体に気をつけてください』と、 公演に向けての強い意気込みと感謝の思いを伝えた。
氷川きよしの真髄が感じられる本公演は、8月5日(金)まで。 日々進化するお芝居と歌のステージは、 きっと明日への活力になるにちがいない。
概要・チケット
氷川きよし特別公演 | |
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公演期間 | 2022年7月23日(土)~8月5日(金) |
料金 | (税込) プレミアムきよシート 30,000円 きよシート 20,500円 S席 16,500円 A席 10,000円 B席 6,500円 特別席 18,500円 |
チケット:氷川きよし 特別公演 ○一般発売 | 新歌舞伎座ネットチケット[演劇 演劇のチケット購入・予約] (pia.jp)
新歌舞伎座テレホン予約センター:06-7730-2222(午前10時~午後4時)
文/ごとうまき