平原綾香のコンサートツアー AYAKA HIRAHARA Concert Tour 2024 – 2025〜 The Swinging Classics! 〜が2024年11月16日(土)神戸国際会館こくさいホール、
── 今回はどのようなツアーになるとお考えですか?
昨年に続き、共同演出プロデュースに松任谷正隆さんを迎え、スト リングスを入れたクラシカルな編成のロングランコンサートを開催 します。クラシックが始まるのかと思いきや曲想が変わったり、ク ラシックでセッションしたり、ポップスからジャズが生まれるのか もしれない……!音楽で遊んでいきます。 20年間音楽漬けでしたが、さらに音楽漬けになるような選曲にし たいです。
「The Swinging Classics」は、クラシックの“古典的”なものと、自分の 音楽のルーツを辿るというような意味で名付けました。これまで歌 えなかった曲が歌えるようになった喜びや、チャレンジし続けた2 0年が、デビュー21年目も実を結んでくれるんじゃないかと期待 しています。
── 昨年のアニバーサリーコンサートツアーの感想を教えてください。
正隆さんなくしては出来ませんでした。平原家のルーツであるジャ ズ、クラシックなどこの20年間、ジャンルを問わずいろんな音楽 を勉強してきました。そんな20年を正隆さんが紐解いて、様々な 平原綾香の歌声を引き出してくださいました。そして、今思うと父 を亡くした悲しみを乗り越えるツアーだったように思います。
デビューして20年間いろんなコンサートをし、様々なジャンルの 歌を歌ってきましたが、ここまで混ぜこぜにコンサートの演目を決 められたのは初めてでした。打ち合わせでは40年間生きてきた人 生を4時間ほど5回に分けて、 正隆さんにロングインタビューをしていただき、それを纏めたもの をMCにしていただきました。最初にサックスも吹きましたし、恒 例のボイスパーカッションをしたりオペラを歌ったり……。挑戦し 続けた20年の総集編がアニバーサリーコンサートでした。深みを 増す演出をして下さいました。今年も怖いくらいに楽しみです!!
── 歌手だけでなく、ドラマやミュージカルと幅広くご活躍されていま
いまも「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」の公演中で、結 核を患っている花形トップスターを演じています。他 の誰かを演じるのも幸せですが、ふと平原綾香に戻れる時間も幸せ を感じます。私は父の影響でサックスをしていたので、歌うこと自 体が挑戦でした。そんな中2014年にミュージカルにも挑戦し、 今年で10周年。いろんな声を出せたり役を演じることができるよ うになりました。いまはミュージカルと平原綾香を行き来している 状態ですが、これも自分らしいなと思い、 どちらも真剣に取り組んでいます!
── 関西で楽しみにしていることは?
両親が関西出身なので、デビューする前はずっと大阪で年越しをし ていました。関西は私にとって第二の故郷のような場所です。関西 に来るとお客さんが全員親戚に見えるんですよ!「帰ってきたなぁ 〜。」って。関西ならではの楽しいコンサートにしたいです! 私も楽しみです。
──20年後の目標をお聞かせください。
インターネットの力によって世界が近くなっているからこそ、海外 の方からダイレクトにメッセージをいただくことが増えました。 いつかは世界中でコンサートができるようになりたいです。あとは 、子どもが生まれてから、コンサートに来づらくなったという友人 が多くて寂しいので、子連れOKの、“シャウト&クライ” ツアー、だけど大人の本気のコンサート、 というのもしたいですね。現在NHK・Eテレ幼児向け番組「 おかあさんといっしょ」の新人形劇「ファンターネ!」でミミコ姉 さんの声をやらせていただいています。これまでは、子ども達に「 jupiterだ!」って言われていましたが、最近は「 ミミコ姉さんだ!」と言ってもらえるようになって……。子ども達 にも、もっと音楽を届けていきたいです。
── コンサートツアーを楽しみにしている皆さんにメッセージをお願い
コロナ禍を経て、当たり前だったことが当たり前じゃなかったと感 じるようになって、今回もその感謝を噛み締めながらのコンサート ツアーになりそうです。 20年経つとあの時小学生だった子が私より先に結婚して、子ども を産んでいる……。不思議な感覚です。そして長い年月、コンサー トができていることに感謝の気持ちでいっぱいです。50歳になっ た時、どんな自分になっていたいか、をいまのうちに描いていきた い。デビュー当時は歌うことに慣れていなくて辛かった時から10 年経って、 やっと歌うことが恥ずかしく無くなってそこから10年、今では歌 うことが生き甲斐となりました!21年目の大事なコンサートツア ーの幕開け。初めての人も、これから平原綾香を知る人も、 ずっと来てくださっている方も、楽しみにいらしてください! お待ちしています!
取材・文・撮影:ごとうまき