新作ミュージカル『ISSA in Paris』制作発表レポート<モーリー・イェストンの楽曲が初公開>

News

来年 1 月に開幕、日生劇場、梅田芸術劇場メインホール、御園座で上演の新作ミュージカル 『ISSA in Paris』の制作発表が、11 月 20 日に都内ホテルで開催された。海宝直人、岡宮来夢、 潤花、豊原江理佳、藤田俊太郎(演出)が登壇し、オリジナルミュージカルの初演に向けた意気込 みを語った。またモーリー・イェストンによる劇中曲のうち 3 曲が初披露された。

本作は、世界中で親しまれる日本の俳句文化を題材に、小林一茶が「一茶」と名乗る前の、まだ若 い頃、その知られざる空白の 10 年間を、時代を超えて、現代と交錯させながら描くオリジナル作 品。原案・作詞・作曲を手掛けるのは、ミュージカル界の巨匠モーリー・イェストン(『ナイン』『タイタ ニック』『ファントム』等)。氏が一茶の名句「露の世は露の世ながらさりながら」 に強く心を動かさ れたことから、『ISSA in Paris』の創作は始まった。 

制作発表では、劇中より「露の世は」「俳句」「一つの言葉」の 3 曲が初披露された。 

「♪露の世は」歌唱:岡宮来夢 

愛しいわが子を失った小林一茶が、命の儚さをうたう。 

「♪俳句」歌唱:海宝直人、岡宮来夢、潤花、豊原江理佳 

現代と 1780 年代、それぞれの時代を生きる 4 人を俳句がつないでゆく。 

「♪一つの言葉」歌唱:海宝直人 

海人と一茶、交わるはずのなかった 2 人が異国の地・パリで出会い、それぞれの人生を変えてい く。

会見コメント 

演出:藤田俊太郎 

このカンパニーに出会えたことを心から幸せに思い、稽古を重ねていこうとしているところです。 この作品は一つの言葉から、音楽が誕生する喜びを描いた作品です。観客の皆様には劇場でそ の祝祭の瞬間に立ち会っていただき、音楽の尊さを感じていただけたら幸いです。小林一茶さん の俳句は、その繊細で大胆な眼差しに共振しています。舞台では、スタッフワークを駆使して時空 を超える瞬間も大胆な演出を総力戦でやっております。そして俳優の皆さんが、まだ誰も演じた ことのない人物を想像力で作り出していくという繊細で乗り越えがいのあるお仕事をされてい ます。ファンタジーでユーモアが溢れる世界観を作っていきたいです。

藤田俊太郎

海人(ISSA)役:海宝直人 

原作のないものを作る、大変でとても挑戦しがいのある企画だと思っています。演じる海人は、 誰もが共感できるような人間らしいキャラクターで、皆さんも、それぞれの人生を重ねて共感で きるんじゃないかなと思います。初めて全曲を聞いたとき、時代を超え、そしてパリと江戸とで場 所も変わりますから、すごく楽曲の幅が広い印象がありました。「露の世は」など日本的なメロデ ィラインがあったり、現代の ISSA として書く楽曲は、モダンでとてもリズム感があり、今までの モーリー・イェストンさんの作品では聞いたことのない新しいサウンドです。そして、これぞモーリ ーさんというクラシックな楽曲もあり、歌稽古で聞きながら楽しく感じています。

海宝直人

小林一茶役:岡宮来夢 

僕は長野県出身で、信濃町の町制施行 70 周年、小林一茶の 200 回忌、そして長野県 150 周 年というこのタイミングで、信州人の小林一茶を演じられることの喜びをかみしめています。一茶 がパリに行ったらどうなっていただろうと、ファンタジー的なところから役を構築するのがとて も楽しみです。優しくも情熱的な、僕だけの一茶になるといいなと思っています。今日披露させて いただいた「露の世は」は、瑞々しく、初めての時浸るように聞きました。他の曲も奥行のある豊 かな楽曲ばかりで、これが加わるとどうなるのか、僕もワクワクしましたし、皆様にもワクワクし ながらお待ちいただけたらと思います。 

岡宮来夢

ルイーズ役:潤花 

日々新たなものが生まれながら、お稽古が進んでいます。私が演じるルイーズはパリに住む日系 人で、本業はダンサー・振付家で、ガイドを副業とする女性です。彼女は藤田さんの言葉をお借り して、海人に新しい世界を見せる人です。人間らしく自分の弱さも認めている、強く魅力的な女 性だと感じております。今日皆さんの前で初めて「俳句」を 4 人で歌わせていただき、ルイーズと テレーズは生きる時代が違いますが、目を合わせたときに、同じ時代に生きていたら、同じ気持 ちで一緒に戦っていたんじゃないかなと思うほど共鳴し、素敵な瞬間を感じました。

潤花

テレーズ役:豊原江理佳 

稽古場でこれからたくさん皆さんと話し合いながら、素敵な作品を作れたらいいなと思っていま す。最初に台本をいただき、藤田さんとテレーズ役についてお話をさせていただいた時に、今ま で沢山のフランス革命についての作品が上演されてきたけれど、全く新しい女性のリーダー像を この作品の中で作りたいとご提案をいただきました。自分の中にある正義感などと照らし合わせ ながら、テレーズを見つけていきたいと思っています。私はモーリー・イェストンさんの音楽が大 好きで、作品では、音楽と俳句が綺麗に融合し、美しさが倍増するのを稽古場で感じています。 

豊原江理佳

会見には、小林一茶のふるさとである長野県から、長野県 PR キャラクターのアルクマと、長野県 信濃町 PR キャラクターの一茶さんがスペシャルゲストとして登場。 

一茶さんは公演に対し「ゆくあきを おくるめでたい たいこかな」と小林一茶の俳句をおくった。 一茶 60 歳、文政五年(1822)8 月に詠まれた句で、一茶の晩年の日記「八番日記」に記されて いる。一茶さんは「秋を送り出す太鼓のように、いまこの舞台を、めでたく響かせたい」と公演を 激励した。

ミュージカル『ISSA in Paris』はチケット発売中。東京・大阪・愛知の対象公演回ではアフタート ークショーを開催。 

写真撮影:吉原朱美 

ミュージカル『ISSA in Paris』公演概要

【東京】2026 年 1 月 10 日(土)~30 日(金)日生劇場 

【大阪】2026 年 2 月 7 日(土)~15 日(日)梅田芸術劇場メインホール 

【愛知】2026 年 2 月 21 日(土)~25 日(水)御園座 

チケット発売中 

公演サイト:https://www.umegei.com/issa2026/ 

公演 X:https://x.com/issa_in_paris 

#ミュージカル ISSA 

#ISSAinParis 

<スタッフ> 

原案・作詞・作曲:モーリー・イェストン 

脚本・訳詞:高橋知伽江 

演出:藤田俊太郎 

<出演> 

海人(ISSA):海宝直人 

小林一茶:岡宮来夢 

ルイーズ:潤 花 

テレーズ:豊原江理佳 

中河内雅貴・染谷洸太[W キャスト] 

彩吹真央・藤咲みどり[W キャスト] 

内田未来 

阿部 裕 

森山大輔、塚本 直 

井上真由子、岡田治己、尾関晃輔、加藤翔多郎、黒川賢也、木暮真一郎、斎藤准一郎、渋谷茉樹、 島田隆誠、根岸みゆ、般若愛実、引間文香、深瀬友梨、古川隼大、武者真由、森 加織、大村真佑*、 森田有希* 

(五十音順)*オンステージスウィング 

中井理人・星 駿成・見﨑歩誠[トリプルキャスト] 

企画・制作:梅田芸術劇場 

主催:梅田芸術劇場(東京・大阪)、御園座(愛知) 

後援:長野県・信濃町(東京・大阪)