関西の朝の顔として不動の人気を誇る関西テレビ『よ〜いドン!』 が今年で放送開始15周年を迎えた。8月15日(火)( 午後7時〜午後8時59分)には『よ〜いドン! 15周年ゴールデンSP』が放送される。 いつものメンバーに加え、ゲストにブラックマヨネーズを迎えて、 普段の『よーいドン!』を膨らませた豪華な内容となっている。 今回、 2008年番組開始当初から番組を支えているレギュラーメンバー の円広志、未知やすえ、松本伊代、ハイヒールリンゴ・モモコ、 羽野晶紀、月亭八光が会見に出席。 それぞれにこれまでの15年を振り返ってもらった。 番組そのままの温かさや穏やかさ、笑いに満ちた会見となった。
番組のアナウンサーを務める谷元星奈アナウンサーから「 これまでの放送を振り返って、また印象に残っている出来事は?」と聞かれると、円は「当初は月、火、水と3日間ロケをして、 3本撮り。3本目を撮る時は真っ暗で徘徊のようなロケでした( 笑)。」と当時を振り返る。現在70歳の円だが、 65歳ぐらいからプレッシャーも感じていたと吐露。「 今は街で出会った人たちから逆に元気をもらっています。 この番組に来ると楽しくて嫌なことも全部忘れるし、 助けられている。」と感謝の気持ちを語る。さらに「 何よりも助けられているのは、 この番組のお陰で会社の借金を完済できました。 何よりも有難いです。」と言って、場を沸かせた。
月曜日を担当している未知やすえ。『よ〜いドン!』 への出演オファーがあった当時は子どもが学生で、 子どもが被害にあった暗いニュースを見る度に憂鬱な気分になって いたという。「 朝の情報番組とのことで朝から暗いニュースについてコメントする のは辛くて……。そういう番組でしたらお断りしますって言ったら、 全くございません!と言われて。 それなら受けさせていただきます、 というやりとりをしたのをはっきりと覚えています。」 とオファーを受けた際のエピソードを語った。 週明けの月曜日とのことでプレッシャーもあったとのことだが、 未知自身もとても楽しく参加していたという。
火曜日担当の松本伊代は「小さかった子どもが社会人になり、 最初の頃は子どものお弁当を作って来ていましたが、 今はそんなこともなくなり自由にやらせてもらっています。 家族と共にあった15年でした。」としみじみ。「 円さんがおじいちゃんになるまでやらせてもらえたら。」 との言葉に「もう、おじいちゃんや。古稀や!」と、 すかさずツッコミを入れる円に全員が爆笑する場面も。
「この5人のお姉ちゃまが誰1人欠けることなく15年続くのは、 他の番組でも珍しいこと!誰も事件起こさず、 離婚もせずに来ています(笑)。」と褒め称えたのは、 水曜日担当のハイヒールモモコ。「 番組当初務めていたアナウンサーの藤本景子ちゃんが妹のようだっ たけど、今は谷元ちゃんになり子どものよう。 どんどん私たちがお姉さんになっていき、歴史を感じます。」 とニッコリ。「私たちがどんどんお姉さんになっても、 ずっとこの5人と、おじいちゃんと、 八光で続けていきたいと思います!」と最後はしっかり笑わせた。
木曜日担当のハイヒールリンゴは、 番組始まって当初は情報バラエティー番組が多数ある中で、 このコンセプトで続くのだろうか、という思いもあった。「 出てる人間は最初は不安だったと思うんです。案の定、 最初は数字がふるわなかったけど、 ある時から数字がグイグイ伸びて、これは続く! と思って今に至っています。辛く、 悲しくなるような情報がない良い番組です。」と、太鼓判を押す。 そして凄いのはスタッフの力だと絶賛。「番組当初は、 1人1個の照明だったんですが、今では沢山の照明が頭上に。 いろんな角度から綺麗に見せてくれますし、 人によっては鼻は飛んでいます(笑)。」と、 照明の数の多さに感謝の気持ちを伝えた。
「あっという間の15年で、毎週楽しくさせていただいています。 」という金曜日担当の羽野晶紀。 始まった当初は羽野の子ども達もまだ小さく、 子育てをしている出演者同士で協力しあっていたという。「 私は伊代さんに代わっていただき、 伊代さんの学校行事の時は私が出たりと、 こうして15年やってこれました。」と当時を回顧。
この15年間、1週間に1回、毎週ロケをしてきた月亭八光は、「 思い出が多すぎて何を話したらいいかわかりませんが、 一番記憶に残っているのがコロナ禍前に開催した忘年会。 帰りにリンゴ姉さんが、“円さんいつもありがとう”って、 ほっぺにチューした時があったんですが、その翌日、 円さんの株が暴落して(笑)。その時の円さんの荒れた答え(笑) 。生活の全部がこの番組に出ている感じ。 みんな家族のような空気が漂っているから、 ここまで続いたのかな。」と分析。20年、 この先もまだまだ続けていきたいと、意気込んだ。
番組の中の人気コーナー「となりの人間国宝さん」 のロケで心掛けていることについて聞かれた円は「 最初の頃は感じなかったけど、何年か経って、 パッと見てこの人喋れる、とか感じ取れるようになりました。 一番大切にしていることは、相手をリスペクトすることです。 人それぞれの人生、大切な物語がある。 会う人全ての人にシールを差し上げたい思いでやっています。 シールは原価がかかっているので全員には渡せませんが(笑)。」 と、自身のポリシーを語った。「 大阪以外にも海外でやったりもしていますが、 おもろい人は人生みんなおもろいんです。今では、向こうから“よ〜 いドン!?”と言って寄って来てくれるけど、 寄って来る人は口に自信のある人だから、絶対に面白い!街の皆さんのおかげです。」と感謝の気持ちを伝えた。
『よ〜いドン!』の前に放送していた番組『痛快エブリデイ』は、 14年と9ヶ月続き、記録を塗り替えた。 それに対してどう思うかとの質問に円は「 この番組が7年続いた時に、 とりあえず10年頑張りましょうという目標がありましたが、 13年ぐらいして、あの長寿番組『痛快エブリデイ』 の尻尾が見えてきた!」と1つの目標にしていたことを語る。「“転がる石には苔が生えぬ″と言われるように、 いつも新鮮な番組でありたいです。」 と今後についても意気込みを語る。さらに円は「 何よりこのスタジオに毎朝来るのが本当に楽しい。 この楽しさが皆さんに伝わればいいと思っています。末長く『 よーいドン!』をよろしくお願いします。」と、締めくくった。
『よ〜いドン!15周年ゴールデンSP』は8月15日(火) 午後7時〜午後8時59分まで放送(関西ローカル)。
取材・文・撮影/ごとうまき