『新生!熱血ブラバン少女。』が4月26日(金)~28日(日)まで大阪・新歌舞伎座にて上演される。本作は、吹奏楽の全国大会常連校だった西北女子学園吹奏楽部(現役の精華女子高等学校吹奏楽部が演じます。)を立て直すためにスポーツの世界で数々の結果を残してきたコーチ(博多華丸)と吹奏楽部員たちが奮闘する様子を描いた青春ストーリー。
2017年3月に博多座で上演され、客席が喝采で包まれた『熱血ブラバン少女。』が、7年ぶりに完全新作となって帰ってきた。
新歌舞伎座では初の上演となる本作の公演に先立ち、西北女子学園の校長役を務める浅野ゆう子さんが取材会に出席。意気込みや、舞台への思いなど沢山語っていただきました。
優しい校長役に挑戦!
── 浅野さん演じる役について教えてください。

今作は、前作からさらにパワーアップした作品だとお聞きし読ませていただきました。博多華丸さん演じる城門コーチは、音楽は全く分からないのに、コーチングをして全国大会を目指します。そんな中、吹奏楽部は廃部にしようと考えている学校長の役を演じさせていただきます。最終的にはとても良い校長?です。私は意地悪するような厳しい役も多いのですが(笑)、この度は本当に良い人!とっても素敵で爽やかな役をいただきました。ただ、せっかく出していただけるのなら、意地悪な部分も出せたらと思っているので(笑)、お稽古に入ったら皆さんと相談しながら役を作っていきたいです。
── 吹奏楽の演奏には馴染みはありますか?

吹奏楽にはあまり馴染みがありません。ただ私はよくハワイに行くのですが、そこで見る学生のマーチングが大好きで、よく見てました。また、夫が高校野球が大好きなので、一緒に甲子園に観戦に行きます。各学校の応援演奏を聴くのも大好きです!どこの学校も吹奏楽部の皆さんの演奏は素晴らしいですよね。

以前も高校生のマーチングバンドの大会をテレビで観た時に“凄いなぁ”と感動したのを覚えています。今回も「精華女子高等学校」という名前に聞き覚えがあったので、YouTubeで調べてみるとやっぱりそうだ!と。ご縁を頂けたこと、とても嬉しかったです。今回一緒の舞台で彼女たち吹奏楽部の圧巻の演奏が聴けるのがとても楽しみ。私は小学校の時にピアノを習っていたくらいなので、楽器ができる人ってすごいな、と思っています。精華女子高等学校吹奏楽部の演奏に私が毎日元気をもらえるだろうと楽しみにしています。
── 吹奏楽部の生徒たちと同じ年代の頃、浅野さんが夢中になっていたものは何ですか?

私は中等部から堀越学園に通っていたのですが、私が上京し堀越学園に入学した次の年に高等部が甲子園に行ったんです。高等部の吹奏楽部やバトン部は応援に行って、中等部からも応援に行っていました。中学、高校と仕事一筋だったので……。私も応援にいきたいな、と思いながら仕事に行っていました。
── 共演者の皆さんに対してどのような思いをお持ちですか?

博多華丸さんのことは以前からテレビで拝見していて、とても魅力的な方だと注目していました。そんな華丸さんとご一緒させていただけるのも新たなチャレンジでワクワクしています。紅ゆずるさんは宝塚のご出身。子どもの頃から母から“宝塚に入りなさい”と、言われていたのもあって、私自身宝塚が大好きです。紅さんとの共演も楽しみにしています。
一つの芝居、台詞を何度も何度も演じられるのが舞台
── 本作の見どころは?

少女たちの思いと共に、大人たちが一緒になって奮闘する姿です。絆を大切に、一致団結していく姿には心が揺さぶられると思います。そしてラストの演奏は必見!どんなに頑張っても生徒たちには敵わないかも(笑)。
── 今後やってみたい舞台などはありますか?

いつの頃からか1年に1本は舞台に出たい!と思うようになりました。20歳を過ぎた頃に森繁久彌先生に“ゆう子、紙芝居(映像)ばっかりやってないで舞台をやりなさい。”とのお言葉をいただきました。今になって思うのは、舞台ってとっても魅力的な仕事なのだと教えてくださったのですね。回数を重ねる度に舞台が好きになって。なぜか最近は妖怪の役も多いのですが(笑)、映像では出来ないことができるのが舞台の醍醐味。今回演じる学校長も私にとって新たなチャレンジです。これからも素敵なお芝居を届けていきたいです。

そして今年、元日から大きな災害がありました。いつ、どこでどんなことが起こるかわかりません。ならば1日1日、1本1本の仕事を大切にしたい……。コロナ禍以降、さらにそういった気持ちを強く持つようになりました。
── 具体的に映像と比較してどんな部分に舞台の魅力を感じておられますか?

映像は時間がないのです。私はフィルムの時代からやってきたので、役者から“もう1回撮ってください”というのは、あり得ない時代でしたから、映像は一発勝負でした。もちろん舞台も真剣勝負ですが、今回は約1ヶ月で27公演同じお芝居を演じさせていただける。それに舞台は生き物なので日によっても、演者のコンディションやお客さまの反応によっても変化します。役者も公演の数だけ試行錯誤させてもらえる。そしてその前にお稽古が1ヶ月あります。これだけ1つの芝居を、台詞を、何度も何度も演じて積み重ねることの出来る仕事は舞台以外ありませんし、これが舞台の醍醐味ではないでしょうか。
── 体調管理についてどんなところに気をつけておられますか?

私は花粉症が酷くて……。高校3年生の2月1日、渋谷の東急東横のれん街で、30連続のくしゃみをしたことから始まりましたので(笑)。花粉症歴が長く、毎年苦しんでいます。ただ、体調管理は仕事の一部です。食事で腸を整えて、睡眠をしっかり取る。そしてタンパク質もしっかり摂るように、心がけています!
幅広い年齢層に心地よくお届けできる青春物語
── 博多座・新歌舞伎座での思い出、印象を教えてください。

博多座では『大奥』『魔界転生』とトータル3回立たせていただきました。私たち役者の間では博多座さんはお芝居がしやすい!と言われていて、音も良くてみんなが好きな劇場です。新歌舞伎座さんは『魔界転生』で立たせていただきましたが、こちらもとても素敵な劇場です。そして大阪も福岡も食事が美味しい。大阪にはすごく好きな焼肉屋さんがあって、そこのタン塩は世界で一番美味しいと思っています!
── 最後に、公演を楽しみにしてくださっている皆さまにメッセージをお願いします!

王道の青春物語です。老若男女皆さまに楽しんでいただけるストーリー。少女達が青春を謳歌しながら奮闘する姿が、どんな世代にも刺さることと思います。私も出演させていただいていますが、きっと彼女達(精華女子高等学校吹奏楽部)から毎日感動をもらうことになるでしょう。リアルな女子高生約50人が集まって、迫力ある演奏をお届けするのは、普通の芝居にはありません。とっても贅沢な舞台になると思います。是非皆さま足を運んでくださいませね。

公演概要・チケット
新生!熱血ブラバン少女。(博多座) | |
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公演期間 | 2024年4月6日(土)~4月21日(日) |
料金 | (税込)
A席(1階全て)12,500円(★10,000円) 特B席(2階A〜C列 2階L・R列)9,500円(★7,600円) B席(2階D〜F列)7,500円(★6,000円) C席(2階G〜I列)5,500円(★4,400円) D席(3階全て)4,500円(★3,600円) ※平日16:00公演は★印の料金にてご観劇可能 |
チケット:博多座|オンラインチケット販売 (e-tix.jp)
新生!熱血ブラバン少女。(新歌舞伎座) | |
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公演期間 | 2024年4月26日(金)~4月28日(日) |
料金 | (税込) S席(1・2階) 12,500円A席(2階左右) 9,000円B席(3階) 5,000円U-25チケット(前売のみ対象)あり |
チケット:新生!熱血ブラバン少女。 ○一般発売 | 新歌舞伎座ネットチケット[演劇 演劇のチケット購入・予約] (pia.jp)
新歌舞伎座テレホン予約センター:06-7730-2222
博多華丸主演♪『新生!熱血ブラバン少女。』特設サイト|博多座25周年記念 (braban-girl.jp)
撮影:髙村直希
取材・文:ごとうまき