【6/5 公開映画 いま観るべきタイムリーな作品】人種差別と真のリーダーを問う『ハリエット』

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自由か死か 映画「ハリエット」

ハリエット・ホフマンとは18世期〜19世期に活躍した奴隷解放運動家でアメリカでは誰もが知る英雄でアメリカの新20ドル紙幣(20205月現在、発行が延期されている)のデザインには、ハリエットの肖像が採用されている。これは、アフリカ系アメリカ人としては初の出来事である。彼女の半生を描いた作品。

 神の声が聞こえるという(おそらく第六感が異様に鋭い人)ミンティー(後にハリエット)はブローダス家の農場で奴隷として壮絶な日々を送っていた。ある日ブローダス家の主人が死んだのを機に自分が売られる事を知ったハリエットはたった一人で160キロの距離をかけて逃亡、後にアメリカ南部から奴隷制が廃止された北部やカナダへと、奴隷たちを逃す手助けをしてい秘密組織「地下鉄道」の一員として奴隷達を開放し続けた。また彼女は一度も任務を失敗したことがないんだとか。南北戦争でも活躍、生涯で800人以上の奴隷を解放している。

(C)2019 Focus Features LLC.

 監督は「プレイヤー 死の祈り」の女性監督ケイシー・レモンズハリエット役のシンシア・エリボの演技と魂の歌声には圧倒される。ホテル・エルロワイヤル」など映画でも活躍するミュージカル女優シンシア・エリボは主題歌も担当している。第92回アカデミー賞では主演女優賞と主題歌賞にノミネートされた。そんな彼女の魂の歌声はこちら。

(C)2019 Focus Features LLC. ハリエットを血眼で探すブロータス家の長男を演じたのは「女王陛下のお気に入り」のジョー・アルウィン

(C)2019 Focus Features LLC. 命からがら逃亡してきたハリエットのお世話をするマリー演じるジャネール・モネイは「ドリーム」「ムーンライト」で有名。彼女もこの作品の重要な人物 

(C)2019 Focus Features LLC.
レスリー・オドム・Jr
彼の演技力には圧巻

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逃亡前、夫と話すハリエット

上映館

梅田 大阪ステーションシネマ 京都 京都シネマ
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監督:ケイシー・レモンズ
キャスト:シンシア・エリボ
配給:パルコ
製作:2019年製作/125分/G/アメリカ
公式サイト:https://harriet-movie.jp/
KANSAIPRESS編集部から

白人警察官が黒人を殺害したことで全米各地で抗議活動が連日行われている。

人種差別は今も根深く、根強く残っている。奴隷制度・人種差別の歴史的背景を知るための資料の一つとして参考になる作品ではないだろうか。

文・ごとうまき