【大友康平アコースティックライブが神戸で開催】“生かされた命”を心の底から感じている !「僕のリビングに遊びに来てもらったようなライブにしたい」

アーティスト
HOUND DOG LIVE Autumn Special「僕の歌は、君の歌~K’s Selection 2024~」が2024/09/21(土) 〜09/23(月・祝) 神戸朝日ホールにて開催される。
昨年も大好評だった本公演は、大友康平がセレクトした楽曲を、オリジナルとは違うアコースティックのアレンジで、リラックスして楽しめるコンサート。大友さんに公演に向けての意気込みや、現在の心境を伺いました。
── 今年1月腎臓に見つかった腫瘍の手術を行うため、3月に予定していたコンサートは中止に。5月に振替公演で復帰を果たされましたが、どのような気持ちで臨まれましたか?
大友
予期せぬ出来事でした。健康には人一倍気を使ってきましたが、日本人の2人に1人は癌になる時代。運命として受け入れて治療しました。そして、いざステージに上がってしまえばいつも通りの熱いロックンロールショーを展開できました。そして関係者の方、待っていてくださったファンの皆さまに改めてお礼を言いたいです
──アコースティックアレンジでライブをすることになったきっかけは
大友
「一年に一度ではなく、もう少しコンサートをしてほしい」というファンの方の声もあったこともあり、せっかくなら拳を上げる熱狂的なステージではなく、ゆっくりと聴いてもらえるようなステージにしようと、昨年初めて東京・大阪で2日ずつ開催しました。僕がワガママに選曲したものを聴いてもらうというコンセプトでしたが、思いのほか好評で……!50年ぐらい歌を歌ってきましたが、それがとても新鮮でしたし、改めて歌って難しいなと思いました。今年は3日間開催しますが、70歳を前にしてできるのは有難いですね。
── 具体的にどのようなライブになりそうですか?
大友
皆さんが聴きたい定番の曲に加えて、ファンの方でも聴く事があまりないようなマニアックな曲を自分勝手に入れてみようかなと……。まるで僕の家のリビングに遊びに来てもらったような感じで、ゆったりと寛いでもらえるような雰囲気作りを心掛けたいです。パワフルで熱血な曲でもアレンジを変えることで、全く違った歌になる。普段のライブでは感じることができないような時間になるのではないでしょうか。
── アコースティックライブの魅力は?
大友
これまでロックンローラーとして、パワフルかつソウルフルなステージを展開してきました。なのであまり、ゆっくり、じっくりとMCをすることがありませんでした。ところが、アコースティックライブではたっぷりと話ができる。曲の誕生秘話や裏話なども話しながら、その時間を一緒に共有できるのが楽しみです。ただ、アコースティックのアレンジは繊細で緊張感があります。その合間にMCを入れることで緊張感が和らぐ。なんだか僕の心を覗かれているような感覚にもなりそうでワクワクしています。
── 悪性腫瘍が見つかり、回復されました。この経験をされてから、仕事や歌、人生観などに変化はありましたか?
大友
“生かされた命”という言葉をよく使ってきましたが、今回この経験をしてから“自分は生かされている”と、心の底から感じるようになりました。そして自分の信条“ピュア&フレッシュ”を再認識しました。若い頃は年間150〜170回コンサートをやってきました。1年のうち9カ月はツアーなどで旅に出て、残りの3ヶ月はレコーディング、音楽漬けの日々を十数年送っていました。ツアーに回っても、それぞれの会場が一期一会。初日でも千秋楽と言う気持ちでやっていましたが、今回さらにそういった気持ちが強くなりましたね。それと皆さん、健康診断は必ず受けてくださいね!早期発見が大切ですから。
── 最後にメッセージをお願いします。
大友
毎回僕のコンサートに来てくださっているファンの方も知らなかったような曲を披露します。HOUND DOG って拳上げてやっているだけじゃないんだよ、というような幅の広さも見せていきたい!そして来年でメジャーデビュー45周年を迎えます。数十年にわたって培ってきた曲を魂込めて、丁寧に丁寧に表現していきます。“よし、乗るぞ!”と、いつものライブのように来られると肩透かしをくらったようになるかもしれませんが(笑)、今回は優雅に楽しめるショーをお届けします。気持ちの入れ方には自信がありますので、是非いらしてくださいね。
取材・文・撮影:ごとうまき