【独占ロングインタビュー】安定もキャリアも捨てた者も…平均年齢33歳・モナキが語る “二度目の人生”の輝かせ方

アーティスト

2026年4月8日、日本クラウンよりメジャーデビューを果たした4人組グループ、「モナキ」。

プロデューサーは、あの「純烈」のリーダー・酒井一圭。約1,000人の応募者が集まった「セカンドチャンスオーディション」から選ばれた彼らは、元ヒーロー、一級建築士、そして会社員という、あまりにバラバラな背景を持つ男たちだ。 グループ名「モナキ」の由来は、名もなき者たち酒井プロデューサーに「無味無臭」と評された彼らが、なぜ今、安定を捨ててまでマイクを握るのか。約1年半の準備期間を経て、ついに表舞台へと踊り出る4人の、剥き出しの本音に迫った。 

「ロケットスタート」への執念と、交錯する4人の視点

――メジャーデビューまで残り約1ヶ月。リリースキャンペーンの真っ最中ですが、今の心境はいかがですか?(インタビュー時は3月)

おヨネ
正直、目前まで迫ってきてドキドキが止まりません。でも、キャンペーンを重ねるごとに一歩ずつ成長している実感があります。4月8日の池袋サンシャインシティ・噴水広場。あの大舞台を大成功させたいという気持ちが、今は一番強いですね。

じん
僕はグループ最年長として、2025年11月のLINE CUBE SHIBUYAでの初お披露目から今日までを噛み締めています。やっと辿り着けたという達成感はありますが、これが目的ではありません。紅白歌合戦やレコード大賞新人賞……。もっと大きな場所へ行くための「こんなもんじゃねえ」という反骨心が、今まさに燃え上がっています。

サカイJr.
僕はこれまで人前で何かをする経験がなかったので、最初は不安の方が大きかったんです。でも、バックボーンの違うこの4人が集まった時の推進力、パワーは本物だと確信しました。今はその力を、早くお客様に届けたいという楽しみな気持ちに変わっています。

ケンケン
いつデビューできるか分からない状況から始まった2年間でした。1月末から始まったリリースイベントを通して、少しずつ僕たちの存在が広がっている実感はあります。でも、まだスタートは切っていない。この助走期間を使い切って、4月8日にバーンと「ロケットスタート」を切りたいと思っています。

互いを補い合う「ドラクエ」のようなパーティ

――メンバーそれぞれの印象を聞かせてください。おヨネさんから見て、お三方は?

おヨネ
じん君は「取りまとめのお兄さん」。でも、その中に陽気で“キャピっ”とした可愛らしい一面があって、そこが大事なんです(笑)。ジュニア君は、とにかく優雅。ホテルでも2時間前に起きて、1時間前からコーヒーを飲む。社会的マナーも含めてスケジュールを組んでくれる、一番優れたまとめ役です。

ケンケン
おヨネは最年少だけど、僕に「髭をちゃんと剃りなさい」って見だしなみの注意をくれる(笑)。弟キャラに見えて、しっかり者なんです。

じん
ケンケンは「起爆剤」ですね。言葉足らずだったり言い過ぎたりすることもあるけど、思ったことをストレートに表してくれる。何かを切り拓くとき、彼とヨネの力は絶対に必要です。ちょっと“子ライオン”みたいな、危うい可愛さがあります。

サカイJr.
じんは「表現リーダー」。4人の中でパフォーマンスの経験が一番長いので、見せ方を教えてくれる。ヨネは歌の実力がずば抜けているので「歌リーダー」。ケンケンは誰からも好かれる「コミュニケーションリーダー」ですね。

おヨネ
ちなみに、私はこの4人を「ドラクエ」のパーティに例えて遊んでるんです(笑)。じんは「魔法使い」、ジュニアは「僧侶」、ケンケンは「魔物使い」。で、私は自分で操作する「勇者」です!

キャリアを捨ててまで掴みたかった「自分の看板」

――サカイJr.さんは千葉大学大学院を首席で卒業して、一級建築士として超エリートなキャリアを持ちながらの挑戦でした。

サカイJr.
十数年、鉄道会社で駅ビルを作ったり、転職して再開発をやったりしてきました。でも、どれだけ建物を作っても、認知されるのは「会社の看板」なんです。35歳くらいの時、「自分の看板を使って、目の前のお客様を楽しませたい、ワクワクさせたい」という思いが芽生えました。そんな時にSNSでこのオーディションを知って。今までのキャリアを捨てるのではなく、「肉付けしてパワーアップしたい」という思いを家族や両親に伝えたら、理解して応援してくれました。

――ケンケンさんは元俳優から一度、飲食業の世界へ行かれましたよね。

ケンケン
21歳くらいの頃、周囲の視線を意識しすぎる生活に疲れて、一度辞めたんです。その後、幼馴染のラーメン屋を手伝ったり、大阪の北新地で元純烈の友井さんの下で社員として3年半働いたりしていました。そこでいろんな方と接するうちに、「やっぱりもう一度やりたい」という思いが再燃しました。映像の仕事は反応が見えづらいけれど、生のお客様がいるステージでの輝き方は、自分にとって憧れだったんだと今、強く感じています。

――じんさんは、最年長としてこの準備期間中も「福祉」の現場にいらしたとか。

じん
はい、障害児童の見守り保育のアルバイトをしていました。お金がない時期でしたが、人生最後のバイトになるなら本当にやりたかった福祉に触れたくて。福祉の現場って、表面的な向き合い方では通用しないんです。相手を丸ごと受け入れ、裏側にある思いを汲み取る。その「人との向き合い方」は、メンバーに対しても、ファンの方に対しても、確実に活きていると感じます。

── おヨネさんは大学でアカペラサークルに所属し、カラオケ喫茶にも通っていたとか。

おヨネ
 高校生の頃から興味本位でカラオケ喫茶に通っていて、そこで演歌やムード歌謡を歌っていました。会社員をしながらカラオケアプリでデモを送り続けるのが習慣になっていて、その中でこのオーディションを見つけたんです。太鼓の達人の段位道場9段という(笑)、少し変わり種の特技もありますが、歌に対する熱は人一倍持ってきたつもりです。改めて自分でムード歌謡を歌うことになって、女性の心を男性が歌うという一面が自分にすごくしっくりくることに気づきました。

楽曲が描く、泥臭くも愛おしい「大人のリアリティ」

――デビュー曲『ほんまやで☆なんでやねん☆しらんけど』。このタイトル、どう受け止めましたか?

ケンケン
僕は大阪に5年住んでいたので、違和感はありませんでした。「しらんけど」って一種の照れ隠しというか、「なんちゃってね」というニュアンスがあって、僕は好きですね。

じん
最初は衝撃でしたよ。「なんで関西弁やねん!」って(笑)。でも、プロデューサーの酒井さんが関西の方ですし、蓋を開けてみればすごくキャッチー。あえてひらがなを多用しているのも、老若男女に発信しやすい工夫なんだと納得しました。

サカイJr.
振り付けも、右手を突き上げて振るだけの簡単なものがあります。忘年会やカラオケで、みんなで盛り上がれる一曲になっています。

――カップリングの『こんなもんじゃねぇ』は、まさに皆さんの応援歌ですね。

じん
まさに「当て書き」です。オーディションのメンバーとして初めて披露した、僕たちの原点の曲。どれだけ成長しても、「今の俺らはこんなもんじゃない」という初期衝動を思い出させてくれます。

ケンケン
僕たちが「こんなもんじゃねえ」と叫ぶことで、聴いている方にも「もっと頑張ろう」と思ってもらえたら嬉しいですね。

おヨネ
Bタイプに収録される『ねがい』は、逆に壮大なバラードです。弦楽器や管楽器も生で収録していただいて、圧倒されました。モナキの「別の顔」に驚いていただけるはずです。

歌謡曲・ムード歌謡の世界に飛び込んで

── J-POPなどとは異なる歌謡曲というジャンル。実際に取り組んでみて、どのような魅力を感じていますか?

おヨネ
歌い手として、女性の心を男性が歌うという情緒的な一面にとても惹かれます。それが自分にはしっくりきて、表現の幅を広げてくれる魅力を感じています。

サカイJr.
 歌詞の裏側に実はもう一個伝えたいメッセージがあって、それを言っているかのように歌う。聴いている方に情景を浮かばせてあげられるように歌う。その裏のメッセージを込める作業こそが、歌謡曲の醍醐味だと感じています。

平均年齢33歳が体現する、大人のセカンドチャンス

── 平均年齢33歳。この年齢だからこそ伝えられることは何でしょうか?

おヨネ
私は10代の頃にもオーディションを受けましたが、全部落ちました。でも、社会人を経験して資金的にも心にも余裕ができた今だからこそ、全力投球できている。こういう「新しいやり方」の先駆者になりたいです。

ケンケン
やりたいと思ったら、思い切って踏み込んでみる。迷うくらいならやってみよう、意外とうまくいくよ、ということを伝えたいですね。

サカイJr.
僕の姿を見て、世の会社員の方が「仕事以外に何かを始める」きっかけになれば。お客様の心を少しでも動かせたなら、それは僕にとって大きな勝利です。

じん
人って、技術ではなく「生き様」に心を動かされると思うんです。僕は20代で心身の不調を経験したりと、遠回りばかりしてきました。でもその経験も含めて、自分の人生をエンターテインメントにしたい。「じんが頑張っているから、私も頑張れる」。そう言っていただける存在になれるよう、この最後の旅を全力で駆け抜けます。

【編集後記】かつてヒーローだった者、巨大なビルを建てていた者、画面越しに歌っていた者。一度は夢に区切りをつけた彼らが再び集結した。彼らの言葉の一つひとつには、若さゆえの勢いではなく、挫折を味わった者特有の「重み」があった。ジャケット写真には、オーディション時の証明写真が採用され、MVには純烈ファンへのオマージュも散りばめられているという。「こんなもんじゃねえ」と叫ぶ4人の快進撃は、ここから始まる。

モナキのメジャーデビュー。それは、彼ら自身の逆襲であると同時に、現状を打破したいと願うすべての大人たちへの、最高のファンファーレになるに違いない。

インタビュー・文・撮影:ごとうまき