6月21日心斎橋BIGCATにて第308回大阪流行歌ライブが開催された。この日ステージを盛り上げたのは多岐川舞子、竹川美子、入山アキ子、ユリア、高山竜一の5名。
推薦曲コーナーでは、広島を拠点に活動する高山竜一が登場。司会の水谷ひろしも称賛する歌声で『螢炎(ほたるび)』などを披露し、客席を唸らせた。
次にステージを飾ったのは、大阪流行歌ライブ初登場のシンガーソングライター・ユリア。大阪市大正区出身、昨年10月に水瀬あやこプロデュースでデビューした。幼少期から祖母の影響で民謡に慣れ親しみ、高校生で歌手デビュー。一旦は引退するも、一度しかない人生、大好きな歌を歌おうと一念発起し、再び歌手の道へ。『冬花火』、水瀬あやこの楽曲をカバーした『大阪ノスタルジー』、ユリアが作詞した『宝物』などを瑞々しく伸びやかな歌声で届けた。
着物姿で登場した入山アキ子。『ザンザ岬』で登場するやいなや、客席からは「アキコちゃ〜ん!!」と、黄色い声援が飛ぶ。「久々の流行歌ライブ、張り切って朝自宅を4時に出発して来ました!歌で元気のキャッチボールをします!」と喜びの声を届ける。山口県出身で、歌手に転身する前は国家公務員の看護師(防衛省技官)だったという入山は、作曲家・鈴木淳氏に師事。『紀淡海峡』、沢田研二の『時の過ぎゆくままに』、新曲『一泊二日』などを披露し、優しく力強い歌声が会場を包み込んだ。
『美子の三味線ドンパン』で華やかに登場した竹川美子。今年でデビュー20周年を迎えた竹川は、デビュー曲であり大ヒット曲『江釣子のおんな』を歌い、客席も盛り上がりを見せる。菅原都々子『月がとっても青いから』、自身の事務所の先輩・ビリーバンバン『また君に恋してる』などのカバー曲も披露。「先輩のビリーバンバンの楽曲を歌わせていただくので事前に許可をいただいてきました。しっかり歌ってきてね!と言われました。」とニッコリ。
ラストのステージを飾ったのはデビュー35周年となる多岐川舞子。司会の水谷とデビューしたばかりの頃の思い出話に花を咲かせる場面も。京都府南丹市出身の多岐川らしく『京都 ふたたび』『京都…発』『京都 別れ歌』と京都三連発を披露。『京都別れ歌』では得意のアルトサックスも披露し、客席からは舞子コールが飛び交った。ラストはデビュー35周年を記念して発売された3曲『晩夏の岬』『凍る月』『天上の花』をしっとりと、ドラマチックに歌いあげた。これらの楽曲は、これまでの多岐川舞子を後押ししてきた作曲の先生、岡千秋、弦哲也、徳久広司らが手掛けている。
今月も大盛況のうちに幕を閉じた大阪流行歌ライブ、来月は7月19日(水)に開催。キム・ランヒ、こおり健太、おかゆ、森川大輔、美怜さくらが出演する。
取材・文・撮影/ごとうまき