サザエさん一家の10年後の、さらに未来を描いた「舞台サザエさん 」大阪公演が大阪・新歌舞伎座で2月22日に初日を迎えた。「サザエさん」といえば″家族愛”という普遍的なテーマと、温かい日常を描いた不動の国民的アニメ。アニメ版の放送50周年を記念し、2019年には10年後の磯野家を描く舞台「サザエさん」が東京と福岡で上演された。本公演では、前作のさらに数年後の未来を舞台に、完全新作のオリジナルストーリーとして展開される。大阪では初となる本公演、サザエさん一家のいつもの“日常”にほっこりし、優しい世界観に包まれた舞台となっている。
舞台「サザエさん」(明治座公演より)
撮影:江川誠志
キャスト・見どころ
脚本・演出を手がけたのはONEOR8の田村孝裕。太陽のような明るいサザエさん役を藤原紀香、マスオ役に葛山信吾、フネ役に高橋惠子、波平役には松平健と豪華な俳優陣が勢揃い!またカツオ役には大阪出身で大阪公演から出演となる近藤頌利、ワカメ役を今回初参加となる本間日陽、タラちゃんに大平峻也、そして磯野家の利口な飼い猫 タマ役に酒井敏也が演じる。さらに伊佐坂難物(いささか先生)、イクラちゃん、伊佐坂甚六(甚六さん)など、お馴染みの登場人物も新たに加わり、物語に広がりを見せる。
新歌舞伎座の「回り舞台」や「スクリーン」を駆使した見事な演出と、原作やアニメから飛び出してきたかのようなリアリティ溢れるお芝居にも驚嘆。陽気で朗らか、少しそそっかしいお茶目なサザエさんを見事に体現した藤原紀香をはじめとする俳優陣の仕草や表情、話し方、言い回しからも、それぞれが役作りに対し真摯に向きあったことが感じられる。またノスタルジックなインテリアやファッションなど細部まで行き届いた演出にも心が躍る。
舞台「サザエさん」(明治座公演より)
撮影:江川誠志
舞台「サザエさん」(明治座公演より)
撮影:江川誠志
開幕初日、出演者のメッセージ
サザエさん一家の日常を描くために、心を大きく、ベクトルを外に向けて芝居をしてきたという出演者たち、22日大阪公演初日のカーテンコールでは、出演者全員から挨拶とメッセージが届けられ、大きな拍手が沸いた。藤原さんは「不安定な状況の中、無事に大阪公演が迎えられたことに感謝しています。大阪のお客さまがマスクの中でクスッと笑い楽しんでいる様子から息吹を感じ、ワクワクしながら演じました」とあいさつ、さらに「カーテンコールで、こうして皆さんの笑顔を見るとこれまでの苦労が吹き飛ぶ」と感謝と喜びの声を届けた。
大阪は最初に舞台をした場所であり自身の原点だと話す高橋さんは「大阪の皆さんの笑い声と拍手にエネルギーをもらいました」と、家族を優しく見守るフネのような温かく穏やかな口調で感謝の言葉を述べ、タマ役を演じた酒井敏也さんは「記念すべき日に新歌舞伎座に出演でき、本当にうれしく思っております」と、2022年2月22日“ニャンニャンニャン”スーパー猫の日にも触れて会場を沸かせた。
笑顔と拍手いっぱいに溢れた会場は、終始“サザエさんの世界観”のような温かい空気に包まれていた。舞台「サザエさん」は大阪・新歌舞伎座で27(日)まで上演中!
舞台「サザエさん」(明治座公演より)
撮影:江川誠志
舞台「サザエさん」(明治座公演より)
撮影:江川誠志
チケット・公演概要
舞台「サザエさん」 |
上演期間 |
2022年2月22日(火)~27日(日) |
料金 |
(税込)
S席(1・2階) 12,500円
A席(3階) 6,500円
特別席(2階最前列) 13,500円 |
チケット:舞台「サザエさん」 ○一般発売 | 新歌舞伎座ネットチケット[演劇 演劇のチケット購入・予約] (pia.jp)
新歌舞伎座テレホン予約センター:06-7730-2222(10:00~16:00)
※舞台「サザエさん」大阪公演千穐楽の公演中止
公演関係者に体調不良が確認されたため、PCR検査を行った結果、新型コロナウイルス感染症「陽性」であることが確認された。2月26日(土) 昼の部、夜の部に続き、2月27日(日)昼の部(11:00開演)大阪公演千穐楽の公演は中止と2月26日に発表。
※中止公演はチケット代金の払い戻しをするとのこと。払い戻し方法の詳細はホームページに記載される。
文/ごとうまき