浜松国際ピアノコンクールで日本人初優勝を遂げたピアニスト・鈴木愛美、箕面で凱旋公演!

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2024年11月に『第12回浜松国際ピアノコンクール』で日本人初優勝を遂げたピアニスト・鈴木愛美のピアノリサイタルが、箕面市立文化芸能劇場大ホールにて4月29日(火・祝)に開催される。浜松国際ピアノコンクールは世界的なピアノコンクールで、恩田陸の小説『蜂蜜と遠雷』のモデルにもなっている。世界各地で演奏が熱望される中、鈴木の地元、大阪・箕面市でのリサイタルが実現した。
開催に先立ち、鈴木が取材会に出席。公演への思いや魅力についてを語った。

本公演での予定演奏曲は、ハイドン『ピアノ・ソナタ第13番 ト長調 Hob.XVI:6』、シューベルト『3つのピアノ曲より第2番 変ホ長調D 946-2』、シューベルト『高雅なワルツ集 D 969 Op.77』、リスト『ウィーンの夜会(シューベルトのワルツ・カプリス)第6番r.427-6』、シューマン『幻想小曲集Op.12』と、全て鈴木が選曲。
「ハイドンのピアノソナタの中でも好きな曲です。彼の初期の作品だからこそ、彼の自由さと美的感覚を感じる作品となっています。また、シューマンの幻想小曲集は、自身がこれまでシューマンをあまり勉強してこなかったので、私にとっての挑戦でもあります。私の新たな可能性を感じていただけるような演奏会にしたいです」と、意欲的。地元・箕面での公演もとても楽しみにしていて、素晴らしい作品を届けられるような時間を作りたいと、目を輝かせた。

演奏するにあたって“何が得意かを決めつけない”というのも、ピアニスト・鈴木愛美のポリシーだという。「作品がそこにあって、その時間がずっと続くことがベスト。自分が消える演奏が理想なんです。自分の個性を出すとその作品の邪魔になるから……」と、演奏家としての自身の哲学も語る。

第12回浜松国際ピアノコンクールでは、日本人初となる第1位、および室内楽賞、聴衆賞、札幌市長賞、ワルシャワ市長賞を受賞するなど枚挙にいとまがない。「まさか自分が優勝するなんて思っていませんでしたし、これまでのコンクールで全て聴衆賞をいただいていることが何よりも嬉しいです。今後のコンクールで何に挑戦するかはまだ決まっていませんが、もっと勉強して成長し、ゆくゆくはヨーロッパのコンクールにも挑戦したい!」と、思いを語った。

取材・文・撮影:ごとうまき