【インタビュー】歌手・竹島宏――新曲「小夜啼鳥の片思い」に込めた心の叫びと、25周年の「その先」へ

インタビュー

2021年から続く「ヨーロッパ三部作」でのレコ大企画賞受賞、そして主演ミュージカルの成功。飛ぶ鳥を落とす勢いで歌の道を突き進む竹島宏さんが、2025年6月11日、新たな意欲作『小夜啼鳥(サヨナキドリ)の片思い』をリリースしました。デビュー25周年となるいま、何を想い、どのような世界をステージで描こうとしているのか。関西プレスでは三度目となるインタビューで、その情熱の核心に迫りました。

歌声で描く「心の叫び」と「引き算の美学」

――新曲『小夜啼鳥の片思い』は、ヨーロッパに生息する「ナイチンゲール」をテーマにした、非常にドラマチックな楽曲ですね。

竹島
ありがとうございます。ヨーロッパ三部作とはまた別の世界観ですが、松井五郎先生がそこに整合性を持たせるような物語として、この「小夜啼鳥」を登場させてくださいました。

――発売から半年以上歌い続けてこられて、楽曲に対する向き合い方に変化はありましたか?

竹島
最初はサビから始まるインパクトを大切に、感情のピークを届けることをテーマにしていました。でも歌い込むうちに、歌詞にある「愛しても愛しても 悲しみは消えない」という言葉にならない切なさを、どう表現すべきか考えるようになったんです。今は、ただ迫力で押すのではなく、声にならない「心の叫び」をどれだけ音色に含ませられるか。ロングトーンの母音ひとつとっても、明るさや暗さを使い分ける「歌い分け」が、自分の中でのポイントになっています。

――以前のインタビューでは「余韻を残すためにテクニックを削ぎ落とす」とお話されていました。今回もその「引き算」は意識されているのでしょうか。

竹島
はい。三部作で学んだことが、今作でほぼ全て活かせている気がします。自分の声を素直に響かせ、その流れの上に言葉をポンと置いていく。あまり作り込み過ぎず、歌い手の感情を入れ過ぎない「隙間」を残すことで、そこにお客様が入り込んでくださる。その「押し引きの妙」こそが、今回のポイントですね。 

カップリング曲に込めた、三者三様の「愛」

――タイプ別に収録されたカップリング曲も、それぞれ個性が光っていますね。

竹島
【Aタイプ】の『こころの詩(うた)』は、世代を問わず、学校の教科書に載っているような温かい歌を、とお願いして作っていただいた、僕にとってのご褒美のような曲です。対して【Bタイプ】の『その先の明日へ』は、力強く背中を押すメッセージソング。そして【Cタイプ】『薔薇のしずく』は、ライブで盛り上がれるラテンランバダのリズムです。当初のタイトル案は『薔薇のタトゥー』だったんですが、少し刺激が強すぎるかなと(笑)。かなり情熱的な、大人の世界になっています。

――昨年は主演ミュージカル『プラハの橋』に挑戦され、表現の幅をさらに広げられましたね。言葉ひとつに対する感度もより鋭くなったのではないでしょうか。

竹島
 そうですね。以前にも増して歌詞への反応がスピーディーになりました。言葉の裏側にある温かさや意味合いを、より深く受け取れるようになった気がします。

――言葉といえば、竹島さんが指針とされている同郷の大先輩、五木ひろしさんが以前テレビで揮毫(きごう)された、あのお言葉。竹島さんにとっては特別な意味があるそうですね。

「倖せを求めるならば 耐えよ    

喜びを求めるならば 辛抱せよ

生きてゆくなら 努力せよ」

竹島
本当にその通りですよね。実はこのお言葉、ずっとガラケーの待ち受け画面に設定していたんです。それほどまでに、僕が生きるための、そして歌うための原動力として、ずっと胸に刻み続けてきました。

――待ち受けにされるほど、竹島さんの魂に深く入り込んでいたのですね。

竹島
夢を掴みたい、目標を達成したいと思うなら、覚悟を持って臨むのは当然のこと。でも、つい自分の中で「頑張らなくてもいい理由」を探してしまう瞬間があります。そんな時、この五木先輩の厳しさを自分に問いかける強さが必要なんです。五木さんのように頂点を目指し続ける方の孤独や努力は、僕たちには計り知れないものがありますが、その背中を追い、心折れることなく続けてこられたのは、このお言葉から受け継いだ「覚悟」があったからです。

新歌舞伎座、そして25周年「その先」の景色へ

――3月22日(日)には、大阪・新歌舞伎座スペシャルステージ「竹島宏25周年の入り口 Jewel Box〜トパーズ〜」が控えています。

竹島
 新歌舞伎座は、かつて五木先輩の特別公演にゲストで呼んでいただいた思い出深いステージです。今回は「音と光のコラボレーション」を構想しています。セットリストも全曲「新歌舞伎座バージョン」。25周年の入り口として、そこでしか観られない特別なステージにします。

――最後に、ファンの皆様へメッセージをお願いします。

竹島
 25周年、あっという間でした。良いときもそうでないときも、支えてくださった皆様のおかげでここまで来ることができました。今は「自分一人じゃない、みんながついてきてくれている」という思いが何よりの原動力です。以前お話した「90歳で現役」という目標、今も全く変わっていません。だから、皆様もどうか長生きしてください。一丸となって25周年を駆け抜け、その先の未来を一緒に見にいきましょう!

★コンサート情報

ロマンティック歌謡 “竹島 宏がお届けする夢の世界~新歌舞伎座スペシャルステージ”
竹島 宏 25周年の入り口 Jewel Box~トパーズ~

日程 2026年3月22日(日)
会場 大阪・新歌舞伎座(大阪府大阪市天王寺区上本町6-5-13)
時間 開場 14:15 / 開演 15:00
料金
S席(1・2階)9,500円
A席(3階)5,000円

新歌舞伎座ネットチケット
会員登録(無料)が必要です。
新歌舞伎座テレフォンセンター 06-7730-2222(10:00~16:00)
新歌舞伎座ネットチケット
チケットぴあ
イープラス
ローソンチケット

[15名様以上のグループ鑑賞ご予約]
新歌舞伎座 営業課 06-7730-2121(平日 11:00~16:00)
電話番号はお間違いのないようおかけください。
未就学児童のご入場はお断りいたします。

★商品情報
2025年10月1日(水)発売
「小夜啼鳥(サヨナキドリ)の片思い」 Cタイプ発売!
TECA-25045/ 定価:¥1,550(税抜価格 ¥1,409) / シングルCD

【収録内容】
1. 小夜啼鳥(サヨナキドリ)の片思い
作詞:松井五郎 作曲:幸 耕平 編曲:坂本昌之
2. 薔薇のしずく
作詞:松井五郎 作曲:幸 耕平 編曲:坂本昌之
3. 小夜啼鳥(サヨナキドリ)の片思い (オリジナル・カラオケ)
4. 薔薇のしずく(オリジナル・カラオケ)

【HP・SNS】
■竹島 宏オフィシャルサイト
https://takeshimahiroshi.com/
■テイチクエンタテインメント
http://www.teichiku.co.jp/teichiku/artist/takeshima/
■「小夜啼鳥(サヨナキドリ)の片思い」MV
https://youtu.be/c7a2m4F71IE?feature=shared
■オフィシャルブログ
https://takeshimahiroshi.com/blog/
■公式X
https://x.com/takeshima_staff
■公式Instagram
https://www.instagram.com/hiroshi.takeshima_official/

編集後記

「90歳現役」を語る竹島さんの瞳は、少年のように澄んでいながら、五木先輩から受け継いだ「努力と辛抱」の覚悟に満ちていました。かつてガラケーの画面越しに見つめていた厳しいお言葉が、今の竹島さんの輝きを形作っている。その確かな歩みを、新歌舞伎座のステージでぜひ確かめていただきたいです。

インタビュー・文・撮影:ごとうまき