【浅田あつこロングインタビュー】2年半ぶりの新曲発売「新たなスタートをきりたい!」

浅田あつこ
アーティスト

大阪を中心に活躍する歌手・浅田あつこが2年半ぶりに新曲を発売。2022年12月7日に発売された新曲『海峡雪しぐれ』は浅田あつこが得意とする三連のメロディーで奏でる、別れた人への切ない恋心を歌った曲。本記事では新曲のことやプライベートなどを深掘り。浅田あつこの魅力がたっぷりと詰まった記事となっています。

——2022年12月13日に開催されたクリスマスディナーショーがとても盛り上がりましたね。衣装もとても魅力的で素敵でした。

浅田さん
3年ぶりの開催、沢山の方に来ていただき本当に嬉しかった。ドレスは、いつも自分で車を運転して選びに行くんです。色や形にはこだわりがなく、毎回インスピレーションで選んでいます。コロナ禍前にはよく韓国に行っていて、韓国にもお気に入りのお店があります。私、常に動き回っているんですよね(笑)。じっとしていることがなくて、たまに酔っ払ってひっくり返って寝ています(笑)

『海峡雪しぐれ』について

——2年半ぶりの新曲、様々な思いがあるかと思います。

浅田さん
前作の『米原の雪』から2年半、いつ新曲が出るのかという期待と不安が入り混じっていました。そして私をスカウトしてくださり、デビュー当時から私を知って下さっているディレクターに今作から戻りました。“3連のリズムと切ない心情を歌った歌こそ、あっちゃんの個性が出る”と言ってくださっています。詞は津軽海峡冬景色のような昭和の匂いが入り混じった今風の作品。歌いごたえもたっぷりです。今回初めて作曲をしてくださった徳久広司先生には、熱唱しなくても良い曲だとアドバイスをいただきました。とはいえ、ライブでは熱唱している自分がいます(笑)。今作の不思議なところは、1番、2番、3番と歌い上げていくうちに女性の心情が強くなっていくところですね。

カップリング曲『西成の櫻(はな)』について

——大阪の下町・西成(にしなり)を舞台にしたカップリング曲『西成の櫻(はな)』について教えてください。

浅田さん
キャンペーンで関東に行った際、『セイジョウのサクラ』と読まれた方がいらっしゃって、とても美しい西成が頭に浮かびました(笑)。亡くした人を思い出しながら、自分も桜のように花を咲かせたいと願う男性の心情を歌っていて、とても爽やかな曲。“朝、鳩の声で目覚める”という部分も印象的ですよね。この曲では、“俺はやったるんや!”という西成のおっちゃんが自分に乗り移ったように歌っています。パッと咲きたい気持ち、私自身と重なる部分があり、自分への応援歌のようです。

コロナ禍、自分を見つめることができた

——前作『米原の雪』ではコロナ禍の大打撃を受けられたとか?

浅田さん
発売した瞬間にコロナ禍に直撃、だけどこれまで仕事に追われてばかりだった中、自分を見つめる時間もできました。これまで気づかなかった些細なことでも、感謝の気持ちが生まれたり。今作はキャンペーンで回らせてもらっていて、お陰様で好評をいただいています。

カラオケ喫茶を営む父と、美容師の母、8歳上の姉との4人家族で育った浅田は、幼少期から琴、習字などを習い、15歳から芸能界入り。今年でデビュー29年目となる。

——どのような幼少期を過ごされましたか。

浅田さん
母が昔から芸能の事が好きで、母の血を引いているのだと思います。子どもの頃の写真を見返すと、泣き顔が多かったなぁ(笑)。小学4年生の頃から男の子達とサッカーをしたり、ソフトボールチームに入ったり、空手をしたりと活発になりましたね。書道、お琴、水泳、塾、そろばん…、友達と遊ぶ間もなく、毎日のように習い事をしていました。ちょうどこの頃から、姉が薦めてくれたのがきっかけで出たカラオケ大会を機に、少しずつ歌手への憧れが色濃くなっていきました。

15歳から芸能界に入り、芝居、CM、パーソナリティーなどと、幅広く活動してきた浅田に転機が訪れたのが22歳の時、なんば花月で歌っている時にスカウトされた。

——ライブでのMCも楽しくて上手なので、歌手デビューされる前の芸能界での様々な経験が活かされているのですね。

浅田さん
当時は全く喋られなかったんです。『真夜中一番』という番組でも先輩方のお話に入って行くことができなかった。その時に勉強させてもらいました。特にラジオをよく聴いたりしていましたね。

思い立ったら即行動!常に動き回っています!

——浅田さんはいつも笑顔のイメージがあります。

浅田さん
泣いているより笑っている方がいいって思っています。でも、喜怒哀楽ははっきりと出すタイプかな。私のストレス発散法は、じっとしていないこと(笑)。思い立ったら即行動なタイプなので、近くの道の駅へ行ったり、銭湯へ行ったり、友達とキャンプに行ったりと、動き回っています。最近はウェイクボードにも目覚めました。ゴルフも下手なりに、コロナ禍にはよく行ってましたね。どのドライバーで打っても距離は同じなんです(笑)。ベストスコアは、聞かんといて(笑)。

——アウトドアがお好きなんですね!

浅田さん
大好きです。アウトドアでは必ず私が料理担当なんですけどね(笑)。カレー作る時もワインでお肉を煮込んだり、茶碗蒸しや煮物、お浸しなどお出汁を使った料理もよく作っています。友達がよく来るので作り置きすることも多いので、ついに保存用の冷凍庫を買いましたよ(笑)。コロナ禍、真剣にお店を開こうかとも思ったほど。

——大阪を中心に活躍されていますが、大阪や地元・羽曳野の魅力は?

浅田さん
これまでも上京する機会はあったのですが、自分の居場所は大阪だと思っているし、やっぱりホッとしますね。私のスローガンの“大阪を代表する河内の歌姫になったるね~~ん♡”にあるように、“浅田あつこといえば、大阪にいる歌手”だと言ってもらえるように、頑張っています。羽曳野の魅力は私の大好きな焼肉屋さんが沢山あるところ。あと、近所のおばちゃんが道の駅にお野菜を出している人も多くて、よく畑にいって収穫させていただきました。昨年から地元のお米や焼酎もグッズ発売させていただくことになりました。

——2023年の抱負をお願いします。

浅田さん
2022年12月に新曲を発売、さらに年末はクリスマスディナーショーも再開し、新たな気持ちでスタートしています。昨年のライブやディナーショーでも感じましたが、マスクをしていてもその下から皆さまの溢れんばかりの笑顔と温かい気持ちが伝わってきて、2023年も頑張れる!という確信が持てましたね。今年は私自身も楽しみな年です。今年も目の前のことを一つずつ、丁寧に積み重ねながら、さらに磨きをかけて頑張ります。

インタビュー・文・写真/ごとうまき