【2年越し待望の豪華公演がついに！】絶妙なコンビネーションを堪能「梅沢富美男劇団　梅沢富美男・研ナオコ特別公演』新歌舞伎座で上演中

大阪・新歌舞伎座にて「梅沢富美男劇団　梅沢富美男・研ナオコ特別公演」が6月17日(金)から6月28日(火)まで上演中。もともと2020年7月に予定していた本公演は、コロナ禍によって中止に。待ちに待った公演が実現した。本公演は一部のお芝居、二部の歌謡オンステージ、さらに三部には舞踊と、豪華三本立てで構成。“梅沢イズム”が色濃く反映された至高の時間を満喫できる。

Contents

1 第一部・お芝居
2 第二部・歌謡オンステージ
3 第三部・舞踊
4 概要・チケット

第一部・お芝居

第一部のお芝居「大笑い！富美男とナオコの花戦（はないくさ）女の意気地（いきじ）」は梅沢劇団の人気作で、芸者たちの争いと悲恋が描かれている。芸者に扮した梅沢富美男と研ナオコに新歌舞伎座初登場となる小川菜摘が加わり、抱腹絶倒の時代劇へと昇華！本作では、梅沢富美男率いる梅沢劇団の男性座員全員が女形を務めた。これまで梅沢富美男と二人三脚で歩んできた兄・梅沢武生が今年一月に他界、梅沢や座員たちにとって武生のいないはじめての舞台となる。

舞台はナマモノだ。毎日予測不能な展開で繰り広げられ、“笑い”のエッセンスがあちこちに散りばめられている。良い意味で力みがとれているため、観客もリラックスしてお芝居を楽しむことができる。その場の空気をフッと和ませる研ナオコの存在は大きく、アドリブを効かせた小川菜摘との掛け合いも必見だ。

撮影:岸隆子

撮影:岸隆子

第二部・歌謡オンステージ

第二部の「研ナオコ・梅沢富美男歌謡オンステージ」では、芸歴52年目となる研が、開口一番に『どうも、吉永小百合です』と言って客席を沸かす。梅沢と出会って数十年、舞台で共演して九年ほどになるという研は『時には一年の半分以上を梅沢さんと過ごす時もあり、途中で嫌になる。だけどお会いしない期間が長いと会いたくなるし、今回の公演などで会いすぎると、また嫌になる（笑）、不思議な方です。梅沢さんに可愛がっていただき幸せです』と喜びの声を。

研はレコード大賞の候補曲となった「あばよ」、ペドロ&カプリシャスの初代ボーカルだった前野曜子が歌っていた曲「別れの朝」を熱唱。大ヒット曲の「夏をあきらめて」「かもめはかもめ」では観客の多くが体を揺らし、哀愁に浸る。MCも兼任した梅沢富美男は「夢芝居」を披露。爆笑必至の梅沢と研の掛け合いからも、二人の絆が感じられる。

ほか、岩佐美咲、門戸竜二、竜小太郎もステージに立ち、持ち歌を熱唱。コミカル要素が織り交ぜられた充実したステージとなった。

撮影:岸隆子

撮影:岸隆子

第三部・舞踊

第三部の「華の舞踊絵巻」も圧巻！第二部のステージでは、スーツをパリッと着こなしMCを務めたダンディな梅沢が、瞬く間に絶世の女形へと変貌を遂げ、同一人物なのか？と凝視。40キロ以上にもなる着物を纏い、かつらを身につけ、華麗に舞う美しい姿に、何度感嘆のため息が溢れたことか。優雅で流れるような身のこなし、艶やかでしなやかな女形が織りなす渾身のステージ、演者全員が踊り舞う絢爛豪華なラストには、どっと感動の波が押し寄せる。

撮影:岸隆子

それにしても、梅沢富美男の凄さときたら…。歌も踊りも上手い、トークも面白く、芝居もできて顔もいい。さらに俳句の腕前もプロ顔負け。本公演でも彼のオールマイティーな才能をひしひしと実感した。歌謡界の女王・研ナオコの存在も唯一無二だ。凝り固まっていた心の筋肉をフッと緩めてくれる、そんな不思議な力が彼女には宿っている。

混濁した世の中、梅雨で鬱々とした時期、こんな時だからこそ心に栄養補給を、日常に彩りを。お値段以上、期待以上の味わい深い公演となっている。「梅沢富美男劇団　梅沢富美男・研ナオコ特別公演」は6月28日(火)まで大阪・新歌舞伎座にて上演中！