【インタビュー】WATWING 髙橋颯×八村倫太郎「本音」で響き合う6人の今。『honest』に込めた覚悟と愛。

J-pop

ホリプロ初の男性ダンス&ボーカルグループとして、2019年の結成から止まることなく羽ばたき続けてきたWATWING(ワトウィン)。2026年2月25日、彼らが約2年半の歳月を経て辿り着いたニューアルバム『honest』をリリースしました。

「誰に何を言われようと、自分たちの想いを貫いて羽ばたいて行きたい」――。グループ名の由来(WHAT+WING)を体現するように、今作ではメンバー6人全員が楽曲プロデュースに携わり、文字通り「本音(honest)」を剥き出しにしています。

今回はグループを代表して、俳優としても目覚ましい活躍を見せる髙橋颯さん、八村倫太郎さんのお二人にインタビュー。出会いから6年、大人になった互いへのリスペクトから、豪華クリエイター陣と作り上げた楽曲制作の裏側まで、たっぷりと語っていただきました。

出会って6年。丸くなった二人の変化

――アルバムのお話の前に、まずはお二人のパーソナルな部分を深掘りさせてください。2019年の結成から約6年。お互いの第一印象と、今の印象は?

八村
  出会った頃の颯は、もっとこう……若くてハツラツとした印象でしたね。今はもちろん明るいところはたくさんあるんですけど、ただワイルドなだけじゃなくて、マイルドな魅力も増えた気がします。いい意味で、両方を合わせ持っていると思います。

髙橋
  倫太郎は、出会った時からマイペースですね(笑)。自分の間や空気感を大切にしている。それが意図的なのか、自然と出ちゃっているのかは長年一緒にいても半々かなって思うんですけど、そこが彼の良さ。変わったところで言えば、穏やかになりましたよね。昔の方がもっと尖りがあったけど、今はいい具合に削れて丸くなったなって。

八村
  確かに(笑)。2019年当時は僕が19歳、颯 が20歳とかでしたもんね。お互い大人になりました。

――お二人は共に俳優としても活躍されていますが、表現者としてお互いの活動に刺激を受けることはありますか?

八村
  めちゃくちゃありますよ。僕は映像(映画やドラマ)の仕事が多くて、彼は舞台が多いんですけど。颯の舞台を見に行くのは僕の楽しみの一つなんです。でも、見るたびに「自分にはできない、難しいことをやってるな」って圧倒されます。そこに対してすごくストイックに向き合っている姿は、本当見習わなきゃいけないなって常に刺激をもらっています。

髙橋
  僕は人見知りなところがあるので、倫太郎が映像の現場で限られた時間の中、スタッフさんや共演者の方々と関係性を深めて、瞬発力で自分の良さを出し切る姿は、到底真似できないなと思います。一人でストイックに役を作り込んでいく熱量には、想像もつかないような膨大な準備があるんだろうなって。

嘘を脱ぎ捨てた「原点回帰」

――今作『honest』は「本音」をテーマに掲げています。どのような想いで制作に臨まれたのでしょうか。

八村
  前回のツアー(WATWING LIVE TOUR 2024 – Get Em Back -)を終えて次を考えた時、ライブと作品の連動性をより高めたいという目標がありました。そこで改めて「今、自分たちは何を思っているのか」「Windy(ファン)や、まだ僕らを知らない人たちに何を届けたいか」を話し合ったんです。

――話し合いの中で見えてきたものは?

八村
   「あるがまま、嘘をつかない」ということでした。昨年はあえて、集客の悩みや厳しい現状など、言いにくいことも言葉にしてみたんです。そうすることで、今来てくれていることへのありがたみや、ポジティブな面に改めて目を向けることができた。その過程を経て、今はもっと純粋に、音楽を通して感謝の気持ちや今の思いをぶつけることが僕たちらしいんだと気づきました。

――結成から6年。パフォーマンスや感情の込め方に変化はありましたか?

髙橋
  昔は「みんなで同じものを見て、ダンスも一糸乱れぬように揃えて」という美学が強かったんです。でも今は、個人の活動が増えた分、6人で集まる時間がより貴重になりました。久々にリハーサルで顔を合わせると、「お前、そんな歌い方するようになったんだ!」とか「そんな踊りもできるの?」っていう驚きや、新しいアンテナが立っていることに気づくんです。

八村
   そう、それぞれのアンテナが外に向かって広がっている。颯の歌についても、彼は昔からブレない芯があるんですけど、そこへさらにいろいろと吸収したモノが加わって、オリジナリティに磨きがかかっているのを感じます。

メンバーが「自分たちのために」歌った、愛の証

――今作は、豪華クリエイター陣とのコラボレーションも大きな見どころです。「KEEP IT GOING ON」や「Home」についてはいかがですか?

髙橋
  「Home」は特に思い入れが深いですね。今まで僕らは「誰かのために」歌うことが多かったんですけど、今回は「6人が6人のことを歌う楽曲」を作ろうという話になったんです。そこで出てきたワードが「Home」でした。

八村
  「おかえりって言ってくれる ここがホーム」という歌詞を僕が書いたんですけど、時間が経つにつれてその言葉が自分の中に深く落ちてきました。外の仕事で一人で戦っていても、WATWINGに戻ればみんなが「おかえり」と迎えてくれる。その安心感があるから、僕はグループを代表して外でも胸を張って戦えるんだなって。

――それはWindyの皆さんとの関係性にも通じそうですね。

八村
  まさに。ライブ会場もそう。ただ盛り上がるだけじゃなくて、僕らとWindyが「ただいま」「おかえり」と言い合えるような、温かい関係性を象徴する楽曲になったと思います。

それぞれのプロデュース秘話

――今作の核となるのが、メンバー全員がプロデュースに参加した楽曲群です。まず、髙橋さんが手掛けられた「FIRE BURN」について教えてください。

髙橋
  湘南乃風のHAN-KUNさんにプロデュースをお願いしました。ライブに遊びに来てくださった時、その繊細で優しいお人柄とステージでの圧倒的なパッションのギャップに、一瞬で虜になってしまって。

――楽曲のこだわりは?

髙橋
  ライブのどのポジションに置いても、WATWINGのエネルギーに拍車をかけるような「熱い」曲にしたかったです。サビのコール&レスポンスも分かりやすくしました。2コーラス目の後に、さらに泥臭く、肩を組んでゴールテープを突き抜けるような勢いのバースを足していただいたり、僕のこだわりを詰め込ませてもらいました。

――八村さんは「Heart Song」をプロデュースされました。

八村
  これは自分のため、そして誰かの心に寄り添うために書いた曲です。リリース後に「この楽曲は八村倫太郎そのものだ」というコメントをいただいたんですけど、それは僕にとって最高の褒め言葉でした。今の自分の覚悟や思いを、特定のジャンルに当てはめるのではなく、具現化した結果、この形になりました。

――制作意欲も高まっているのでは?

八村
   はい。以前、颯と一緒に「HELL FIRE」を作った時、メンバーと一緒に作ることの喜びと確信を得たんです。今回一人が一曲に向き合ったことで、「自分はこういう表現が得意なんだ」という発見もありましたし、ますます制作意欲が増しています。

「東京ガーデンシアター」へ

――他のメンバーの楽曲で、印象的なものはありますか?

髙橋
  鈴木曉の「夜明け」ですね。いつ聴いても情景が浮かぶ美しい曲。曉の心の優しさがそのまま反映されていて、彼のセンスを感じます。

八村
   福澤希空の「いいね」も、最初はもっとメロディアスな曲が来るかと思ったら、一番ライブで火が似合うような熱い曲で(笑)。でも、ステージでの彼のエネルギーを考えれば「確かにこれだ!」って納得しました。桑山隆太の「Monsters」は、彼の内に秘めた爆発力が現れているし、古幡亮の「B.O.T」はお洒落で彼らしいセンスに溢れている。本当に全員、個性が爆発しています。

――4月12日には「WATWING LIVE TOUR 2025-2026 『honest』 ~Special Edition~ The Final」が東京ガーデンシアターで開催されます。

髙橋
  最近、衣装や演出も含めて、コンサートの世界観を自分たちでどう作るかということを実感し始めています。今までは歌とダンスだけにフォーカスしていましたが、これからはやれることが無限大にあるなと。

八村
   アルバムの1曲目「Smile」から最後「Back to you」までの流れは、今の僕たちのストーリーそのもの。これまで培ってきたパフォーマンス力と、Windyのみんなと作り上げてきたライブ力が、ガーデンシアターで最高の形で現れると確信しています。

――最後に、ファンの皆さんへメッセージをお願いします。

八村
  新しい挑戦ばかりで、正直緊張もしています。でも、Windyからの反応一つひとつが僕たちの力になっています。かっこいい意見だけじゃなく、「もっとこうしてほしい」という声も聞かせてください。一緒にWATWINGの表現を広げていけたら嬉しいです。

髙橋
  『honest』というアルバムは、今の僕たちの「ピュアな気持ち」そのものです。嘘のない、等身大のWATWINGをぜひ受け取ってください。ガーデンシアターで会いましょう!

インタビュー・文・撮影:ごとうまき