【インタビュー】WOLF HOWL HARMONY、RYOJI&GHEEが語るグループの絆と世界への野心。

J-pop

オーディション「iCON Z ~Dreams For Children~」から誕生し、圧倒的な歌唱力とラップスキルでシーンを駆け上がる4人組ボーカル&ラップグループ、WOLF HOWL HARMONY(ウルフ・ハウル・ハーモニー)。

待望のEP『tera』のリリースを控え、リーダーのRYOJIさんと、ブラジルにルーツを持つ唯一無二のラッパーGHEEさんにインタビュー。出会いから3年、お互いの変化や最新作に込めた熱い想い、そして「世界」を見据えたこれからのビジョンについて、たっぷりと語っていただきました。

出会いから3年。尖っていたあの頃と、今感じる「絶対的な信頼」

――お二人が初めて出会ってから、ちょうど3年ほど経つそうですね。当時の第一印象はいかがでしたか?

RYOJI
僕は「iCON Z」の第二章から参加させていただき、第一章から挑戦していたギーを初めて見た時は、「ラップがとにかく上手いな」と。一瞬で人を惹きつける華がある人だなっていうのが第一印象でしたね。

GHEE
僕は、RYOJIくんのことをもともと知っていたんですよ。コロナ禍の頃、SNSでDEEP SQUADの「Up and Down」をカバーしている動画を見て、「うわ、この人めちゃくちゃ歌上手いし、かっこいい!」と。なので二章で会った時は「あ、本物だ!」ってなりました(笑)。でも正直、見た目は……「怖っ!」って思いましたね。

RYOJI
あはは、怖かった?(笑)

GHEE
当時はまだちょっと尖ってたというか、オーラがすごくて。でも今は、本当に優しくて頼りがいのある「熱い兄貴」です。歌声は今も昔も変わらず大好きですね。

――活動を共にする中で、お互いの印象に変化はありましたか?

RYOJI
GHEEは変わらず人を惹きつける才能に溢れていますが、最近は新曲のリリックを自分で書いたり、クリエイティブな面でもすごく頼もしくなりました。何より、ものすごい努力家なんですよ。一度集中すると何時間でも没頭できる。そこは一点集中型の僕としても、すごくリスペクトしている部分です。

GHEE
RYOJIくんは、やはりチームを引っ張ってくれる最高のリーダーです。あと、最近は料理の才能も発揮しています(笑)。地上波の番組でカルボナーラを作ったり、みんなでマーマレードを作ったりしてます。

RYOJI
料理は昔から少しやっていましたが、最近またハマっています。メンバーに振る舞うのも楽しいですね。

音楽的成長と「引き算」の美学

――お二人とも、本格的に音楽の道に進んだのは決して早い方ではありませんでしたね。この数年で技術面や表現力にどのような変化を感じていますか?

GHEE
僕はスクールに通わず、ライブハウスを借りて自分でライブをしたり友達と曲を作ったりして活動してきたので、グループに入ってから学ぶことが本当に多かったです。正直、2年前の自分の歌を聴くと恥ずかしくなるくらいです(笑)。

――それは、具体的にどのあたりが変化したからでしょうか?

GHEE
細かいニュアンスをコントロールできるようになったことですね。「この曲なら自分の良さをこう出そう」とか、逆に「ここは一歩引いてマイルドに歌おう」といった“引き算”ができるようになりました。ウルフの中ではスパイス的な役割でありたいと思っているので、エッジを効かせる部分とそうでない部分の使い分けを意識しています。

RYOJI
僕も日々成長だと思っています。音楽にゴールはないので、常に自分と向き合い続ける。ウルフの4人は個性がバラバラで、ハイが綺麗なメンバーもいれば、低いところが響くメンバーもいる。この4人だからこそ生まれる化学反応やハーモニーのバランスは、今作は、より研ぎ澄まされたと感じています。

EP『Terra』に込めた、夜明けへの通過点

――3月12日にリリースされたEP『tera』。このタイトルに込められた意味を教えてください。

GHEE
大地を意味する「terra」、領域を意味する「territory」、時代を意味する「era」、桁違いのスケールを示す「tera」など、いろいろな意味を込めて「tera」というタイトルを付けました。今回の4曲はバラードとアッパーな曲が交互に入っていて、その起伏を僕たちの人生の凹凸に例えているんです。

RYOJI
ジャケット写真で僕たちが木の周りにいるのは、狼のテリトリーを表現しています。全体を通して「夜明け」が大きなテーマになっています。。アルバムを出す前の、僕たちの「現在地」を示す大切な通過点となる作品です。

――1曲目の「Sugar Honey」から、ストーリーが始まっていますね。

GHEE
そうですね。1曲目と4曲目にはアラームのような音が入っていて、一日の始まり=「夜明け」を表現しています。一番夜明けのムードにマッチしているのは、4曲目の「One minuteになりますね 

RYOJI
この「One minute」は、僕がデモを聴いた時に「泡が弾けるような感覚」とか「紫色」「ペガサス」といったワードが浮かんできた曲なんです。そこから皆で話し合って、前向きなラブソングに仕上げました。たった1分で世界を変えることができる、それは誰のためでもなく自分のために――。聴いてくれる人の背中を優しく押せるような、開放感のある曲になっています。

「Gachi Funk」で見せる、境界線なきルーツ

――新曲「Gachi Funk」のMVも話題です。ブラジルのファンクを取り入れた、非常にエネルギッシュな楽曲ですね。

GHEE
僕のルーツであるブラジルのサウンドを、このタイミングで改めてやりたいとメンバーに相談したんです。今の僕たちは日本だけでなく、海外、特にブラジルの方々にもたくさん見ていただけるようになりました。ポルトガル語のリリックを入れたり、日本のオタク文化やギャル文化、スケボーなど、いろんなカルチャーをミックスしたカオスな世界観に挑戦しました。

RYOJI
この曲はもう、理屈抜きに「ただ踊れ!」というのがメッセージです。地域もルーツも関係なく、音楽を愛する気持ちで繋がっていきたい。ブラジルにいるギーの家族や親戚の皆さんにも、この熱量が届いてほしいですね。

GHEE
僕の親族はほとんどブラジルにいるので、アーティストとして活躍する姿を届けるのが夢なんです。「日本とブラジルの架け橋といえばGHEE」と言われる存在になりたいです。

3年後の未来図。アリーナのステージと、それぞれの夢

――デビューからこれまで、タイやシンガポールでのフェス出演など、グローバルな活動も増えていますね。海外のステージを経験して変わったことはありますか?

GHEE
緊張する場面でも落ち着いていられるようになりました! 海外のライブは、いかに盛り上げたかが大切というか、すごく自由なんです。一体感のある激しい盛り上がりが起きたり、皆が一緒に歌ってくれたり。そのバイブスを日本に持ち帰りたいのと、逆に日本らしい「じっくり聴かせる」良さを海外に届けたいです。

RYOJI
僕もハートが強くなりました。一つ一つの所作や言葉に、より説得力を持たせられるようになってきたと感じます。

――最後に、3年後の未来について聞かせてください。

RYOJI
グループとしては、やはりアリーナツアーを成功させていたいですね。地元の埼玉スーパーアリーナのステージに立つのが目標です。個人的には……週に1回はキャンプに行けるくらい、私生活も充実させていたいです(笑)。YouTubeで焚き火の動画を見るのが大好きなので。

GHEE
僕は親に家を買ってあげたいです。アーティストとしては、さらに大きなステージに立ちつつ、語学も完璧にしたいです。今はポルトガル語と日本語がメインですが、スペイン語やタイ語も勉強して、海外のどこへ行っても現地の人とコミュニケーションが取れるようになりたいですね。

――ファンの方々へ、メッセージをお願いします。

RYOJI
EP『tera』は、これまでの僕たちの軌跡を音と感情に乗せた、胸を張ってお届けできる自信作です。曲順通りに聴くことで、また新しい世界が見えてくるはずです。これからもライブを通して皆さんに会いに行きますので、楽しみにしていてください!

【編集後記】

ごとう
インタビュー中、お互いの顔を見合わせながら笑い合う姿に、深い信頼関係を感じさせたお二人。クールなビジュアルとは裏腹に、寝起きが悪すぎるHIROTOさんのエピソードや、RYOJIさんの意外な「虫嫌い」の一面など、素顔が垣間見える瞬間も。強固な「絆」という大地(Terra)に立ち、世界という夜明けを目指す彼らの歌声は、これからも高く響き渡ることでしょう。

インタビュー・文・撮影:ごとうまき