【愛とは何ぞや?を問う一冊】『愛とためらいの哲学』岸見一郎

ビジネス本レビュー

なぜ、あなたの愛は幸福をもたらさないのか……。

どれほど幸せな恋であろうとも、嫉妬や依存、失恋など、様々な要因により一転して苦しいものになってしまう。思うようにならない他者と生きるなか、幸福な愛とは、どうすれば実現が可能なのだろうか。

大切なのは「いかに愛されるか」ではなく、「いかに愛するか」を学ぶことであると著者はいう。愛とは能力であり、技術であるというのだ。

では、私たちはいかに人を愛するべきなのか。人を愛するというのは、そもそもどういうことなのか。

アドラー、フロム、三木清など、多くの賢人たちの智恵を手掛かりに、アドラー研究の第一人者であり、ギリシア哲学を専門とする著者が語る、待望の恋愛論。

<目次>
●はじめに
●第1章 なぜあなたの「恋愛」は幸せをもたらさないのか
●第2章 結婚と子育ての困難について
●第3章 人を愛するとはどういうことなのか
●第4章 幸福になるための「愛する技術」
●おわりに

(引用元=PHP総研より)

愛されるのではなく愛することのほうが難しい

あなたの恋愛観を覆す一冊。世の中の多くの人が持っている恋愛や愛に対する価値観はメディアなどによる植え付けの部分も大きいのではないかと私は思っています。この本には恋愛や結婚を長続きさせるためのヒントが書いてあり、そして哲学書とは言えども、とても読みやすく理解しやすいかと。アドラー心理学に触れたことが無い人、恋愛で悩んでる人、恋をしたい人、「愛とはなんぞや」を問うお勧めの一冊です。

著書の「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」などのような対話形式ではないので、対話形式が苦手な人にも良いかも。

 

岸見一郎 1956年京都府生まれ。哲学者、日本アドラー心理学認定カウンセラー・顧問。京都大学大学院文学研究博士課程満期退学(西洋哲学史専攻)。専門の哲学と並行して、1989年からアドラー心理学を研究。著書に「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」(ともに共著ダイヤモンド社)「アドラー心理学入門」(ベスト新書)、「生きづらさからの脱却」(筑摩選書)などがある。

発売日:2018年2月
著書: 岸見一郎著 《哲学者、心理学者》
税込価格:946円(本体価格860円)
レーベル:PHP新書
出版社: PHP研究所
ページ数:237p
KANSAIPRESS編集部から
私の子どもたちが高校生になったらこの本を薦めたい。というか、私ももっと早くこの本に出会いたかった。それこそ人生変わっていたかもと言うくらい。それほど世の中の、自分の価値観というものが覆されます。おすすめ!
文/ごとうまき