【ミュージカル『アナスタシア』関西初上陸!】葵わかな 3年越しの上演にメラメラと燃える!「今度こそ完全燃焼を!!」

インタビュー
 ミュージカル『アナスタシア』が2023年10月19日(木)〜10月31日(火) 梅田芸術劇場メインホールにて上演される。本作は1918年帝政ロシア・ロマノフ王朝最後の皇帝となるニコライ2世をはじめ、一族が殺害された中、皇帝の末娘・アナスタシアだけは危機を脱して生き続けたという歴史上の謎「アナスタシア」に着想を得て制作されたミュージカル。
 このミュージカルは、2020年3月1日より公演予定だったが、新型コロナウイルスの影響によって、初日を延期、大阪公演含め全52回の公演が予定されていたところ14回の上演で幕を閉じ、大阪公演は中止となった。あれから3年の時を経て、待望の再演が実現!
 世界各国で上演される『アナスタシア』、今回はアメリカのクリエイティブスタッフと日本公演キャストで上演される。美しい音楽と豪華な演出に、世界最高水準の高精細LED映像を駆使して、きらびやかな衣装や豪華キャストの共演と、見どころ満載となっている。
 上演に先立ち、主演のアーニャを木下晴香とWキャストで演じる葵わかなが取材会に出席。再演にかける思いや、作品の魅力について語ってもらった。

3年の時を経て、よりパワーアップ!

── 再演が決まった時の気持ちは?
初演が開幕した時期が2020年3月、ちょうどその頃に新型コロナウイルスが猛威を振るい始め、東京公演も途中で中止に。大阪公演は1公演もできずに、不完全燃焼で終わってしまいました。3年越しの再演を聞いた時は、本当に嬉しかったですね。今度こそは完全燃焼して大阪まで無事に辿り着き終わりたいと思っています。
 
── 公演が中止になった3年前、どのような心境でしたか?
3年前は初日が延期となって、再開しては中止を繰り返していました。日に日に客席からお客さまが減っていくのを見て、切なく複雑な気持ちで演じていました。“不要不急”という言葉が出ていた中で、果たして続けることが正しいのだろうか?演劇界はどうなるのだろうか?という葛藤や迷いもありました。だけど今思えば、あの経験があったからこそ、今こうして再演できることや、こうして取材会に出席できることが当たり前ではないと思えるんですよね。今回こそは!と燃えたぎる気持ちでいっぱいです。
 
── あれから3年、葵さん自身も成長されたと思いますが、初演の舞台とはまた違った舞台が期待されますか?
初演時私は22歳で、がむしゃらでした。25歳となった今、前回よりは少しだけ肩の力が抜けたような気がします。初演時は私にとって2作目のミュージカル出演で、この3年間、舞台や映像作品に出演させていただきました。ストレートプレイも経験させてもらったおかげで、発声も前回よりも声が出るようになったと、言ってもらえます。それに今回のような難しい楽曲に挑めることも嬉しいですね。私以外のキャストの皆さんも、それぞれがキャリアを積まれて3年ぶりに集結しています。今お稽古中ですが、お稽古場にいても、前回より更にパワーアップしているのを感じています。
 
──海外のクリエイティブスタッフも来られているとのこと。刺激になったことや新たな気付きなどはありますか?
前回は、今回よりも海外のスタッフの方が沢山来られて、とても活気がありました。アジア初演ということもあり、皆さんのパワーやパッションも凄かったことを覚えています。今回は演出の方が変わりましたが、作品に対する情熱や愛がとても強いんです。演出の方も日本語の魅力についておっしゃっていましたが、改めて日本語の深さにも気づくことができました。
 

アーニャの抱えるものが3年分大きくなった。

── 葵さんが演じるアーニャはどんな子で、ご自身と似ている部分はありますか?
 
アーニャは記憶喪失になっているという珍しい役なので、彼女の抱えているものは計り知れません。性格はチャーミングで悪戯心をもっている子。ついつい許してしまうような可愛らしいキャラクターにしていきたいと思っています。そしてアーニャはとても芯の強い子なんです。私も似ているかはわかりませんが、私も自分の意思や意見をしっかりと持っていたいと思っています。
 
 
── 木下晴香さんとのWキャストとのこと。葵さんだからこそ表現できるアーニャとはどんなところですか?
 
はるちゃんは、スラッとしていて、立ち居振る舞いにも品があって美しく、稽古場でも見惚れてしまいます。私は、はるちゃんと比べたら身長が低いので、頑張って大きく動くことを意識しています。元気さや一生懸命さみたいなものは自分にも出せるものなのかなと
 
 
── 台本、作品、楽曲と向き合う中で、前回と感じ方が変わった部分はありますか?
 
アーニャという役は年齢設定がされていないので、前回も当時の自分と同じ年齢だと思って演じていました。ただ、記憶がない22年間と25年間では、重みが違ってきます。25年間記憶がないってどんな感じなのだろうと自分に重ね合わせていますが、前回よりも深刻に感じていますし、違った視点でアーニャの性格を見つめ直せている気がします。
 

キャスト、舞台装置、楽曲、衣装、どれをとっても豪華。

── 葵さんから見た本作の魅力や見どころはどのようなところですか?
 
とても豪華!という印象です。観客の皆さんが驚かれるような仕掛けが沢山散りばめられています。舞台装置やきらびやかな衣装、どれをとっても魅力的なんですが、私が一番驚いたのは、世界最高水準の高精細LED映像が使用されているところです。まるでその場にいるような気分になるほど、鮮明で美しい映像が映し出されます。そして転換も含めて細かく計算されているので、こういった部分も楽しみにしてもらえたらと思います。
 
── 楽曲についても教えて下さい。
お客さまがそのナンバーを聴けば、より一層キャラクターが愛おしくなるような楽曲ばかりです。それに、とても豪華でミュージカルらしさが際立っています。その分、体力も心も強く持っていないと歌いきれないような楽曲が多く、お稽古をしていても大変なんですが、うまく寄り添えるように頑張ります。
 
── 他の共演者の方からは、どのような刺激をもらっていますか?またカンパニーの雰囲気はどんな感じですか?
前回も一緒だったメンバーが多いので、和気藹々とした楽しいお稽古場です。グレブ役(トリプルキャスト)の田代万里生さんが本公演から参加されているのですが、万里生さんも含め、皆とても仲が良い印象ですね。私も含め、Wキャスト、トリプルキャストとなる相手によって同じ台詞でも言い方が違ったりと、油断できません。それぞれが出しているグルーブ感をそれぞれのペアやトリオで作っていかなければならないので、より相手の言動を観察するようにしています。
 
── 大阪公演で期待されることは?
関西のお客さまはとても温かく、沢山リアクションを返して下さいます。6年前に出演していた連続テレビ小説『わろてんか』(NHK)の撮影期間中は頻繁に大阪に来ていたので、新大阪駅の改札を通り、外に出た瞬間、“大阪に帰ってきた!”という気持ちになります。今お稽古真っ只中、今回こそ千秋楽を迎えたいとカンパニー全員が同じ気持ちでいます。9月1日から始まる東京公演までしっかりお稽古を重ねます。壮大で夢のあるストーリーを、1人でも多くの方にきちんとお届けできるように精進しますので、皆さん是非足を運んでください!
 
取材・文・撮影:ごとうまき