関西の尼崎に城が約140年ぶりに再建とあり大きな話題を呼んでいます！
かつて尼崎に存在していた尼崎城は江戸時代に建てられましたが、明治維新後の廃城令で取り壊された過去があります。
平成も終わろうとしているこの時代に、城が建つとは何ともロマンがある話です。
尼崎城再建の経緯
尼崎に城が再建と聞けば、多くの人は尼崎市が計画、執行していると思うかもしれません。
しかし尼崎城再建プロジェクトを立ち上げたのは驚くべくことに、個人の寄付なんです。
その寄付額は何と約10億円以上！
金額の高さも同様に話題となっています。
気になる人物は旧ミドリ電化（エディオングループと合併）創業者である安保詮（あぼあきら）さん。
創業の地に恩返しがしたいという願いで今回のプロジェクトに至った経緯があります。
現代に蘇る尼崎城
尼崎城を再建するにあたり、初代尼崎城にはなかった機能を備えています。
そのひとつが近年問題になっている耐震問題です。
完成予定の尼崎城は地元のみならず、県内県外からの観光客が見込まれます。
安心して尼崎城に来られるように、本来の木造づくりの城とは違い耐震面を考慮して鉄筋コンクリートに変更しています。
さらに元は四層であった天守を五階建てに変更しエレベータも併設されました。
また城内では仮想現実（ＶＲ）技術を用いたシアターも楽しめ、主に江戸時代当時の尼崎城や城下町を再現する内容となっています。
土地開発などで、当時の尼崎城の痕跡がほとんど残っていない尼崎。
当時の状況を知る貴重な資料になりそうです。
尼崎城の建設場所、完成時期
再建される尼崎城は阪神尼崎から南に位置する公園に建てられます。
江戸時代にあった初代尼崎城には現在、小学校などが建設されており完全な再現とはいきませんでした。
それでも、わずか北西約300メートルに建設できたことは地元住民にとって嬉しいことでしょう。
完成時期は2018年11月を予定しており、実際に入場可能になるのは2019年3月頃です。
そろそろ桜が咲く時期かとういうところ、尼崎城を散策してみるのもいいかもしれません。
地元住民の反応
尼崎城は1617（元和3）年、譜代大名、戸田氏鉄（うじかね）の命により立てられた城で、約300メートル四方という莫大な敷地に建てられました。
明治維新後に廃城が決定されてから城跡は整備されたため、かつてここに城があった痕跡がほとんど残っていない状態でした。
さらにその後、建物が立ち並に人々の間では次第に尼崎城の記憶も薄れていったといいます。
そんな状況を恐れ住民たちからは、何とかして尼崎城を再建してほしいという願いがありましたが、資金不足などの面で実現には至りませんでした。
そんな経緯があり、今回の尼崎プロジェクトには大きな期待が膨らんでいます。
関西には明石城や姫路城、大阪城などがあり、いずれも安土桃山時代～江戸時代までに建てられています。
そこへ平成に建てられた尼崎城が仲間入りすることは、大変うれしいことです。
地元住民の方からは「地元に城ができるので、新たなランドマークになってほしい」と期待の声が寄せられています。
当時を完璧に再現できないまでも、地元に城が建つことに好感触であることに間違いはないでしょう。
記念のお酒が販売へ
尼崎城誕生に沸くのは、何も地元住民だけではありません。
尼崎酒販協同組合では尼崎城再建に合わせて純米吟醸尼崎城を11月1日から発売開始しています。
実は江戸時代の尼崎城城下には酒蔵があり、江戸へ送られていたという事実が古文書から発覚しました。
その事実も関係し今回の純米吟醸尼崎城発売に至りました。
その力の入れようは強く、約2カ月発売を延期してまでも熟成を進め味にこだわり、ボトルに尼崎城のマークがラベリングされています。
尼崎城が建つことで、経済的な活気が訪れる期待ができます。
尼崎酒販協同組合が作るお酒には他に、伝統野菜である尼藷を使用した芋焼酎や
尼の生醤油 750ml 735円(税込)
ひろたのぽんず 300ml 577円(税込)
ワンダフルソース、とんかつソース 500ml 450円(税込)
なども販売されます。
かつて江戸時代に作られていたお酒の味を堪能してはいかがでしょうか？
まとめ
平成の時代も終わろうとしている時代に城が誕生することにも驚きますが、それが個人の寄付が行ったプロジェクトによることにも衝撃があります。
尼崎城の話題は尼崎だけでなく関西全体にとっても喜ぶべきニュースです。
約140年ぶりに城が再建されるとは思ってもみなかった出来事。
尼崎城と関連したイベントや企画で盛り上がっていきたいところです。
安保詮さんの地元に恩返しがしたい思いと、地元住民のいつか尼崎城を再建してほしいという願いが見事に叶った瞬間だと言えます。
完成は、来年3月ごろの予定です。
尼崎城が再建されることで、尼崎に訪れる人が増え、かつての城下町のようににぎわうことを期待したいですね。
