10月23日(日)に「えんとつ町のハロウィンフェス」が大阪・味園ユニバースで開催された。第一部では「えんとつ町の路地裏酒場」と題して、味園ビル2階のスナック14店舗で、全国のスナックCandyのオーナー代理ママが集結し、はしご酒を。第二部「えんとつ町のキャバレー」では地下1階のキャバレーに全員が集まり、アーティストのステージやドラァグクイーンコンテストなどの華やかな宴が繰り広げられた。
14:00から17:00まで開催された「えんとつ町の路地裏酒場」は、全店舗一軒一軒、お店の雰囲気やインテリアが異なるため、常に新鮮な気持ちで楽しめる。さらにアーティスト・Calmera(カルメラ)が流しで一軒ずつ回り、珠玉の音楽と酒に酔いしれた。途中、ラスベガスにいる、キングコング西野亮廣氏とのオンライン中継が行われる嬉しいサプライズもあったりと、想像以上の盛り上がりを見せた。
17:00から地下1階のキャバレーに移動し、第二部がスタート。初めて訪れたというお客さんも多く、店内のノスタルジックで壮麗な雰囲気に圧倒される。会場の至る所に(2階のエントランスにも)SEKAI NO OWARI のLIVEや、「えんとつ町のプペル」のミュージカル舞台美術を担当する佐藤央一氏が手掛けた装飾が施され、ひときわ存在感を放つ。
総合司会として宴を盛り上げてくれたのは、ドラァグクイーンに扮したレディーシュガー・佐藤(吉本新喜劇の佐藤太一郎)。彼にあやかり実施された「ドラァグクィーンコンテスト」は、10名の男性たちが個性豊かな魅惑のドラァグクィーンに変貌を遂げ、会場は大盛況。
イベントにきた人たちの声
昔、友人の結婚式を味園ユニバースで行ったという40代の男性は「僕はサロンメンバー(西野亮廣オンラインサロン)ではないけど、友人がサロンメンバーで誘ってくれた。正直、決して安くはない値段なので、来ることに悩んだ。だけどET-KINGをはじめとする豪華なアーティストが出演し、これだけ多くの出会いがあることを考えると、12,000円を払う価値は十分にある」とニコリ。当日、たまたま隣りの席に座った人と意気投合している様子だった。
サロンメンバーとして、今回初めてリアルイベントに来たという40代の女性は、『このようなリアルなイベントに足を運ぶのは初めて。来る前は緊張したけど、勇気を出して来てよかった。みんなすぐに打ち解けられて、良い人ばかり。』と称賛、お酒の入ったグラスを片手に心地良さそうに話してくれた。
さらに、キャバレーハンティングをしに東京から来たという男性は偶然、本イベントを見つけてチケットを購入したという。『仕事で昭和の街並みを再現したメタバースを手掛けていて、味園ユニバースのような昭和を代表するキャバレーに興味があった。まず内装に感動しましたよね。いま、こんな椅子はないんですよ。』と興奮気味に語ってくれた。しかも偶然にも、サロン会員だったというから驚き、さすが日本最大級のオンラインサロンだ、と納得した様子だった。
ステージにはCalmera(カルメラ)、ウミネコ楽団、ET-KINGが登場。それぞれのアーティストが奏でる陶酔境に浸り、みんなのテンションも最高潮に。2022年のハロウィンフェスも大盛況のうちに幕を閉じた。
第一部終了後、本フェスの実行委員長ペーさんに心境を訊いた。
『開催前、今年初めての「えんとつ町の路地裏酒場」を実施することから、不安と期待が入り混じっていました。仲間たちと、何度も何度もお店に足を運び協力を依頼、14軒のお店の協力を得て、無事に開催できました。本当にやってよかった、来年も絶対にやりたい!と、主催者側からも思えるようなイベントになりました。』と安堵の表情を浮かべる。さらに『第二部(夜の部)は、今年最後になるかもしれない。来年は「えんとつ町の路地裏酒場」を今年よりもさらにスケールアップして開催したいです。』と、ペーさんは意気込んだ。
本フェスでは、開催に向けてクラウドファンディングを実施、見事400万円近くの支援を集めることに成功したものの、すでに大幅の赤字が決定しているという。
イベントの主催者である毛利英昭さんは『この2年半のコロナ禍で、大きなダメージを受けながら、Candyや飲食店を守り抜いてこられた方々には、もっとスポットが当たって欲しいし、今後も地方の仲間たちの“待ち合わせ場所”として存続してもらいたい。このハロフェスをきっかけに、また新たな仲間が行き来してくれたら嬉しいですよね。』と話す。毛利さんは、ドラァグクイーンコンテストではマイクを持った歌手に変身し、周りを驚かせた。『佐藤さんとの設営スタッフも一生懸命に手伝っていただき、またボラスタメンバーも準備から後片付けまで長時間手伝ってくれました。舞台回りやメイクのスタッフ等、裏方の存在があってこそ成り立つハロフェス。沢山の笑顔溢れる空間として、みんなの待ち合わせ場所として、来年もつくっていきたいです。』
今年で2回目となる、えんとつ町のハロウィンフェスは、来年も新たに形を変えて継続していく。来年、再来年…どのような形で人々を笑顔にしていくのだろうか、私も見続けていきたい。
写真:イシヅカ マコト
取材・文/ごとうまき