【神奈月 生誕60周年記念ソロライブツアー インタビュー】還暦でも現役バリバリ！70ネタ連発の“生き様”を語る

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2025年11月22日（土）、大阪・松下IMPホール。神奈月が「生誕60周年記念ソロライブツアー」大阪公演に挑む。この日は阪神タイガース優勝パレードと重なり、街は大フィーバー。
「本物の森下翔太を見てから、偽物を見に来てくれ！」と本人はニヤリ。
デビューして38年、いまもなぜ第一線で走り続けられるのか。
その答えはシンプルだった——
「俺は自分が好きな奴しかやらない」
「モノマネは似てればいいわけじゃない」
「武藤敬司より長く現役でいたい」
その言葉の一つ一つに、ファンならずとも胸が熱くなる“神奈月イズム”が詰まっていた。

 

──11月3日の誕生日公演（岐阜）と、11月18日の福岡公演はいかがでしたか？

神奈月
岐阜は7～8年ぶりで、同級生も来てくれましたけど、やっぱり平均年齢上がってるなって（笑）。でも東海地区の熱いファンが盛り上げてくれて嬉しかった。
福岡は初上陸だったんですけど、音が鳴った瞬間から手拍子が始まって、新日本プロレスのTシャツ着た50代のおっちゃんたちの熱い眼差しがヤバかったです（笑）。

──大阪は2019年以来、6年ぶりですね。大阪のお客さんの印象は？

神奈月
お笑いのメッカだから最初はビビったんですけど、意外や意外、モノマネに対してめっちゃ食いついてくれるんですよ。一つ一つの反応がデカい！　どこが一番盛り上がったかって、大阪がダントツでした。
お客さんの“偏差値”が高いっていうか、ちょっと滑っても「その滑りすら楽しんでくれる」っていう大阪っぽさが最高なんです。今回もどんな化学反応が起きるか、めっちゃ楽しみですね。

──大阪ならではの地元ネタも？

神奈月
もちろん。万博あったしミャクミャクもやりますし、無茶振りコーナーでは阪神ネタをぶち込みます。今一番熱いのは森下翔太選手かなと。
ジャイアンツ・井上温大に内角攻められてビビってる森下とか、神ってるスライディングの森下とか、どっちかやるつもりです。22日は阪神優勝パレードと被ってますけど、パレードで本物の森下選手を見て、夜は偽物の森下選手を見に来てくれたら最高ですよね（笑）。

──レパートリーはどれくらいあるんですか？

神奈月
数えたことないけど、1回しかやっていないのも含めたら300以上は超えてると思います。今回のツアーでは新ネタ20～30含めて約70ネタ、70役やる予定です。2時間ノンストップでぶっ続けですから、相当ハードですよ（笑）。

── 還暦を迎えての率直なお気持ちを教えて下さい。

神奈月
還暦って言われても、正直ピンと来ないんですよね（笑）。僕、モノマネ番組で毎回優勝とか決勝常連とか、そういうタイプじゃなかったんで、「なんでこの人30年以上生き残ってるんだろう？」って不思議がられることが多いんですよ。でもそれが逆に証明してるなって思うんです。モノマネって「似てるだけ」じゃダメなんだって。面白ければ、話題になればいい。それを体現してるのが俺なんだ、って自負はあります。

──「どうして38年続けられているのか？」って、ご自分ではどのように分析しておられますか？

神奈月
僕は自分が本当に好きな人しかやらないんですよ。みんなが知ってるかどうかより、「俺がやりたいからやる」。だから無理に寄せに行かない。
世に出たきっかけもバラバラで「これ！」っていう一本のヒットがない。それが逆に長く続く秘訣だったのかなって。最初は女性客に全くウケなかったんですよ。ひな壇の芸人しか笑ってくれなかった（笑）。でも15年くらいコツコツやってたら、膝叩くだけで爆笑取れるようになった。アナログですけど、やっぱり「続ける」「諦めない」しかないんです。

──「似てなくていい」って気づいた転機は？

神奈月
35歳くらいのとき、ネプチューンの番組で視聴者ハガキが読まれたんです。「神奈月さんのモノマネ、似てないけど面白いから大好きです」って。それでハッとしたんですよね。
似せよう似せようって頑張ってた若い頃から、「なりきって面白ければいいんだ」って開き直れた。あのハガキには今でも感謝してます。

──60歳になって体調の変化などは感じておられますか？

神奈月
コロナで2年くらいトレーニングできなくて、痛風が出たり五十肩が出たり、肉体は正直衰えてきてます。でもメンタルは全然衰えてない！　新ネタ探すテンションは20代の頃と変わらないですよ。今はワイドショー見て「誰かやらかしてくれねえかな」って毎日思ってる（笑）。

──2年後の芸歴40周年、さらにその先の目標は？

神奈月
武藤敬司さんが39年目で引退されたんで、40周年迎えたら「武藤さんより長く現役やってる神奈月」になれるんですよ（笑）。そこは絶対クリアしたい。40周年では、またリングに上がろうかなって本気で考えてます。2時間ステージやっててもまだロープに飛ばせる瞬発力はあるんで、トレーニングすればいけるはず。武藤さん担ぎ出して後楽園ホールでF-1タッグ復活とか、夢見てます（笑）。

──最後に、大阪のお客さんへメッセージを！

神奈月
還暦のおっさんが必死に戦ってる姿、ぜひ生で見て笑ってください！
パレードで熱くなったテンションのまま、松下IMPホールに突撃してくれたら最高に盛り上がります。70連発、絶対後悔させません！お待ちしてます！！

生誕60周年記念ソロライブツアー
～神奈月 ものまねLOVE2025inOSAKA～
日時：
2025/11/22(土) 13:30 / 17:00

構成・文・撮影ごとうまき