【竹内アンナ ロングインタビュー】誰かに憧れていた側だった私が、届ける側に——。いま、大きな音楽の輪の中にいる!

アーティスト

シンガーソングライター竹内アンナが、デビュー5年目となる令和5年に5枚目のE.P『at FIVE』を2月22日に発売した。ジャンルの異なる5曲であるが、どれも竹内アンナのアイデンティティーであるギターを軸に、“日常の些細な一瞬”を切り取った魅力溢れる一枚となっている。今回は『at FIVE 』に収録された5曲を深掘り。さらに彼女のルーツやファンとの出会いによって生まれた感動的なエピソードなどを語ってもらった。

竹内アンナが紡ぐ等身大のメッセージ

——それぞれの楽曲が作られた背景を教えてください。

“パジャマで海なんかいかない”とのコラボレーション楽曲「生活」について

竹内
『生活 feat.パジャマで海なんかいかない』は、目まぐるしい音楽の展開の中、私がポエトリーリーディングで淡々と歌っています。こういった歌い方は初めての試み。レコーディングではクリックを聴かずに、せーの!でセッションし、作り上げました。生活がテーマとなっているこの曲は、目まぐるしく変わっていくリアルな生活と音楽がリンクしているところもポイント。歌っているときも、より楽曲の世界に入りこむことができましたね。ラストの歌詞の“live the live“は、“今を生きる”という意味。あぁ、わたし今音楽をしてる!今生きてる!!って、そんな幸せな気持ちで歌いました。もう、本当に楽しくて、レコーディング中なのにまるでライブをしているかのようでしたね。

“ハイパーウルトラポップ”に仕上がった「あいたいわ」

竹内
デモは2〜3年前に、歌詞も当時からはそんなに変わっていません。2022年に3ヶ月連続配信のリリースをさせていただいた中での第一弾作。2022年夏にリリースした「泡沫SUMMER」よりも、さらにPOPな曲に仕上がりました。私たちの中では“ハイパーウルトラポップ”と呼んでいます(笑)。

——多くの方が共感する歌詞ですね。

竹内
主人公が電話をするか、しないかで悩んでいて、これも日常の一瞬。側から見るとなんてことない一瞬だけど、本人にとったら一大事。そんな重大さを表すために、サウンドも歌詞も大げさに書いて、楽器も沢山使用し、脳内オーケストラ感を出しています。こうやって悩んでいる姿が他人から見ると可愛くもあり、愛おしい。そんな可愛らしさも意識しました。

初の1人制作合宿で出来上がった「made my day feat. Takuya Kuroda / Marcus D

竹内
3ヶ月連続リリースのために書き下ろした楽曲です。今回初の1人制作合宿として、一泊2日で埼玉県の秩父へ。合宿とか言いながら、結局お風呂に入っているか、ご飯食べているかでそんなに曲を作っている時間はなかったんですけどね(笑)。だけど、自然豊かな環境の中でリラックスして曲を書くことができました。もともとフューチャリングは考えていませんでしたが、デモが出来上がりアレンジを進めていく中で、トランペットの音やビート感が欲しくなり、以前からお聞きしていたトランペッター・黒田卓也さんとビートメーカー・Marcus Dさんとのご縁があり、ご一緒することができました。

親友の恋愛相談から生まれた「サヨナラ」

——そして3ヶ月連続リリース第三弾作「サヨナラ」。美しいメロディーが印象的です。

竹内
この曲は親友の恋愛エピソードから着想を得た作品です。ずっとそばで親友の恋愛を見ていて、相談を受けたりしていましたが、その時の状況や彼女の気持ちをメモして、彼女の幸せを願って曲を書きました。今回楽曲を見直すにあたり、最後のフレーズを付け加え、さらに曲もバラードから疾走感のあるロックテイストに。悲しいままで終わるのではなく、主人公に前を向いて歩んで欲しいという願いを込めています。

主役は自分!背中を押してくれる「WILD & FREE」

——そして、at FIVEのリード曲、「WILD & FREE」。キャッチーなメロディーとリズムに思わず踊り出したくなります。

竹内
デビュー当時から私のテーマの一つとしてよく掲げているのが“自己肯定感”。これまでにも「Free! Free! Free! 」や「I My Me Myself」など、その都度“私が私をどう鼓舞していくか”を考えて曲作りに向き合ってきました。

日々の中で落ち込むことはあるけれど、きっとこれまでの失敗や挫折もこれからハッピーエンドを迎えるための伏線なのでは?と思えるように。それは大好きなアニメや漫画からも学びました。誰だって、私なんか、、、って思う時もあるけれど、自分は主人公!自分に自信を持っていいんだよ!と、曲を通して伝えたいです。かといって、自分の考えを押し付けたいわけでもないんです。こういう考え方もあるよ!というニュアンスで伝わればいいな。

同世代の“dawgss(ドーグス)”との掛け合いも楽しみな全国ツアー

——5月12日(金)札幌SPiCEを皮切りにdawgssと3ピースで回る全国ツアーが始まりますね。dawgssのベースの森光さん、ドラムの上原さんはどんな方ですか?

竹内
dawgssの2人とは昨年一緒にライブをして、ライブのサポートやレコーディングでも普段からお世話になっています。そして私たちは同世代、とにかく凄まじい才能をお持ちの方たち。この前はdawgssのワンマンライブを観に行かせてもらいましたが、笑ってしまうくらいに素晴らしかった。そんな2人と一緒に回れるのは刺激的。3ピースになるとアレンジも必然的に変わってくるので、その時にしか生まれない音楽を楽しんでいただけたなら。自分自身もこのツアーで殻を破れたらいいな、と思っています。

常にギターの先には“楽しい”が待っている。

——実際に竹内さんが歌われている姿を見ましたが、歌はもちろんのこと、アコースティックギターの巧みな演奏スキルに圧倒されました。ギターを始められたのは中学生からだったとか。竹内さんの音楽のルーツは?

竹内
母が音楽が好きで、幼い頃から母が作った新旧、邦洋ジャンル問わずの音楽のプレイリストを、よく車の中で聴いて育ってきました。SMAP、宇多田ヒカルさん、K-POP、演歌…、その中でも特に自分の音楽の原点となっているのがアース・ウィンド・アンド・ファイアーの「セプテンバー」。音楽を聴くことが大好きな子どもでしたが、小6の時にBUMP OF CHICKENの音楽に出会い、聴く側ではなく、演奏者側に立ってみたいと思うようになり、アコースティックギターを中1から始めました。

——あの巧みなギタープレイは、もっと小さい頃からされていたと思ってました。

竹内
ありがとうございます。これまでも難しいことをしたいというより、“これが出来ると楽しいだろうな”という気持ちで、やったことのない奏法に取り組んできました。常にギターの先には“楽しい”という感情がある。そのモチベーションがあるから続けてこれました。

——そして高校時代はジョン・メイヤーのギタープレイに魅了されたのですね。

竹内
彼は、私の中のシンガーソングライターの概念を壊してくれた人です。初めギターは、歌うためのツールという意識がどこかにありましたが、ジョン・メイヤーのギタープレイを見た時に、歌う人とギタリストが別々にいるよう、それぞれが確立していて衝撃を受けました。

デビューから変化した心情、自分に自信を持って曲を届ける

——デビューして今年で5周年、どんな気持ちですか?

竹内
5年があっという間に過ぎ去っていきましたが、一つ一つの出来事が大切に残っています。毎回新鮮な気持ちで臨めているのは、常に新たなことに挑戦させてもらえる環境にいれることだと感謝。それに内面も変化しました。以前の私は人前に出るのが得意でもなく、話すのも上手じゃなかった。だけど、デビューした頃に比べると、自分に自信も持てるようになりましたね。輝いている人の正体は“自信”なんだと思う。自信を持てるようになると心の余裕も持てるし、曲にも説得力が出ると思っています。

——今後挑戦したいことは?

竹内
日本でもまだ回っていない場所にも行きたいし、海外でもライブをしたい。そしてギター1本で皆を踊らせることができるミュージシャンでいたいし、ギターの可能性を探し続けていきたい。

——竹内さんのライブや歌を聴いて、ギターに興味を持ってくれる人が増えるといいですね。

竹内
昨年弾き語りライブを行った際、岡山公演に小学校高学年ぐらいの女の子が1人で来てくれたんです。どうやら3年前の岡山公演で初めて観てくれて、そこから3年ほど待っていてくれた。小学生の3年間って長いし、この時期に出会った音楽って、自分を作ってくれるルーツにもなる。私自身も小6でBUMP OF CHICKENに出会って人生が変わったから、その子がこのタイミングで私の曲に出会ってくれたことが本当に嬉しかった。実は「生活」の歌詞にある“遠回りをしてもいいから あなたにとっての帰れる場所でありますように”は、その女の子のことを書いています。もちろん、その子が今後音楽をするかなんて分からないし、この先いろんな音楽に出会って、私のライブに来なくなるかもしれないけれど、帰って来る場所が私であれたらいいな…って願っています。

リリース情報・ライブ情報

・2月22日(水)発売 5th E.P 「at FIVE」
TECI-1792定価:¥2,200(税抜価格 ¥2,000)
2022年年9月から3ヶ月連続配信でリリースとなった
「あいたいわ」「made my day feat. Takuya Kuroda / Marcus D」「サヨナラ」を含む全5曲収録。

 

▼「at FIVE」各サブスクでチェック!
https://takeuchi-anna.lnk.to/atFIVE_paps

▼詳細はこちら
NICO NICO😊PARTY

2023/04/25(火) 東京都・新代田FEVER

開場 19:00/開演 19:30
料金 4,500(D代別)

お問い合わせ先 HOT STUFF PROMOTION

RELEASE TOUR 2023 -at FIVE-

Vo, Gt 竹内アンナ
Ba 森光奏太
Dr 上原俊亮

2023/05/12(金) 北海道・札幌 SPiCE

開場 18:30/開演 19:00
料金4,700 (D代別)
お問い合わせ先 ウエス

発売日 4月1日(土)

2023/05/14(日) 宮城県・仙台 ROCKATERIA

開場 16:30/開演 17:00
料金 4,700 (D代別)
お問い合わせ先 ジー・アイ・ピー

発売日 4月1日(土)

2023/05/20(土) 愛知県・名古屋 ElectricLadyLand

開場 16:15/開演 17:00
料金 4,700 (D代別)
お問い合わせ先 サンデーフォークプロモーション
発売日 4月1日(土)
2023/05/21(日) 石川県・金沢 GOLD CREEK
開場 16:30/開演 17:00
料金 4,700 (D代別)
お問い合わせ先 サウンド・ソニック

発売日 4月1日(土)

2023/05/26(金) 広島県・広島 SECOND CRUTCH

開場 18:30/開演 19:00
料金 4,700 (D代別)
お問い合わせ先 キャンディープロモーション

発売日 4月15日(土)

2023/05/27(土) 大阪府・umeda TRAD

開場 16:30/開演 17:00
料金 4,700 (D代別)
お問い合わせ先 キョードー大阪

発売日 4月15日(土)

2023/06/03(土) 香川県・高松 DIME

開場 16:30/開演 17:00
料金 4,700 (D代別)
お問い合わせ先 デューク

発売日4月15日(土)

2023/06/04(日) 福岡県・福岡 LIVE HOUSE OP’s

開場 16:30/開演 17:00
料金 4,700 (D代別)
お問い合わせ先 キョードー西日本

発売日 4月15日(土)

2023/06/09(金) 東京都・LIQUIDROOM

開場 18:00/開演 19:00
料金 4,700 (D代別)
お問い合わせ先 ホットスタッフ・プロモーション
発売日 4月15日(土)
インタビュー・文・撮影/ごとうまき