4月8日(金)〜14日(木)まで大阪・新歌舞伎座にて『 天童よしみ・コロッケ スペシャルコンサート』が開催される。第一部は「 コロッケものまねオンステージ」第二部に「 天童よしみオンステージ」の構成となり、 おおい大輔をゲストに迎えて、華やかで笑いに満ちた公演が期待される。一年越しの公演、待ちに待った開催に向けて、 天童よしみさんとコロッケさんの二人を取材。昨年、公演がやむを得ず中止となった時の心境や、 本公演に対する思いや魅力など、たっぷりと語ってもらいました。
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公演への意気込み
ーー公演開催に向けてのメッセージや見どころについて
念願の天童よしみさんとの新歌舞伎座公演ができることに胸がいっぱいです。今年は去年と少し内容も変えて「ものまね歌謡祭」をお送りします。 皆さんに喜んでいただける舞台ができると思っていますので楽しみにしていてください。
第一部の『コロッケものまねオンステージ』では、 これまでに扮装したことのない方たち(玉置浩二、徳永英明、 BTS、森山良子、長渕剛など)に加えて、 コロッケさんのお馴染みのレパートリー(森進一、美空ひばり、 谷村新司など)と贅沢な内容で繰り広げられる。天童さんのものまねはもちろん、ショーの中で見られるアクロバットパフォーマンスとものまねとの化学反応にも期待が高まる。
最近は歌番組でもコラボが増えていて、ものまねも僕のようなふざけたものまねでなくてソックリなものまねが多いなと。かといって僕の芸風は変えるつもりはないんです。 僕のものまねで笑っていただいて、 天童さんの歌を聴いていただき、 一度で二度美味しいステージになればと。あ、 五木さんのロボットもさせていただきますよ!
コロッケさんとの共演が嬉しい!
天童さんはコロッケさんの人柄、 仕事に対する姿勢などを含めて尊敬していると話す。
コロッケさんとは番組はもちろんのこと、昔から空港の中や ひょんなところでお会いするんです。 私はコロッケさんのことが大好きで、以前お芝居でご一緒させていただきましたが、 コロッケさんのお芝居に対する打ち込み方が半端じゃないんです。 例えばカンナを削るシーンがあった時、 セットのカンナではなく本物を使いたいと演出家さんにお話をされていて、そこからコロッケ さんの想いやこだわりが見えました。この方はすごい! と感銘を受けた。去年、 コロッケさんと初めて同じステージに立てることが決まり、 心の中で『やったー!やったー!』と飛び上がりました。 今年もまた二人でステージに立てることが嬉しくて仕方ないです。
第二部の『天童よしみオンステージ』
3日で中止となった2021年のコンサート
天童さんとコロッケさん、 互いにリスペクトし合う二人の夢の競演は2021年4月22日の 新歌舞伎座の舞台で実現したが、緊急事態宣言によって4月25日~ 30日の公演が中止に、公演は3日で終わったという。公演中止を劇場から告げられた時、 天童さんはショックのあまり目眩がしたと語った。
行き場を失い、大ショックでした。 何よりも私たちのステージを楽しみにしてくださっていたファンの 皆さまのこと、 沢山の方が公演を楽しみにしてくださっていたことを後で知り、 さらに胸が締め付けられる思いでした。その時、 必ず来年はリベンジしてコロッケさんと公演をさせていただきたい と思っていて、その願いが今回叶って本当に嬉しい。 去年より一層パワフルなステージにできると思っております。
コロッケさんも中止を告げられた時、 真っ先にお客さまたちの顔が浮かんだと話す。
去年中止と聞かされた時、僕は目眩まではしませんでしたが(笑) “無”になりましたね。公演がある日は朝起きてすぐにストレッチをしたりと、 準備万端整えて行くんです。 あの日の朝もお客さまに喜んでもらうために、目一杯動けるだけ動こ うと準備していた中で“中止”と聞き、拍子抜けというかーー。 何をしたらいいのか、無の状態になりました。ただ、 やはり楽しみに来てくださる方のことを思いました。 遠方の方なら朝早く起きて大阪に向かっている人も居たのかなとか 、その方たちの思いを考えると無念な気持ちが残っていますね。とはいえ、お客さまが不安な気持ちで鑑賞されるのもよくないかなと。だからこそ「もう一度リベンジしたいですね」 と天童さんとも話していて、再演が決まって本当に良かった。
ーー前回共演しての手応えは? お互いどのような相乗効果が感じられましたか?
(前回)僕のショーが終わった後、 天童よしみさんのショーが始まる形でしたが。 天童さんのショーでまた最初に私が出ていく形は初めてでした。 天童さんが出てくると思って盛り上がっていた中で僕がステージに 出てきたので、出オチでしたよね(笑)。お客さまの反応が両極端に分かれて面白かったです。 天童さんに突っ込んでいただいたり、公演のために衣裳を作ったりして、今までにない形のショーとなりました。
コロッケさんとは気を遣わずに、 スムーズにさせていただけました。 コロッケさんは柔軟性があり気を遣わずにできるんです。それがお客さまにも伝わるのではないのでしょうか。
ステイホーム中も“声”と“顔”は休ませない
ーー自宅にいる時間が多かったコロナ禍、 ご自身の中でプラスになったことは?
天童さんはじっくりと自身と向き合い、思考する時間が増えたという。コロナ禍前は、常に仕事に追われて片付けも中途半端だったというが、 ステイホームによって片付けもはかどり、インテリアを変えたりと自宅での時間を楽しんでいたとのこと。しかし、喉に関しては休ませることはなかったと話す。
声は3日出さないと心配でしたね。毎日自分の部屋でマスクをしたまま発声していました。 あとは半身浴をしながら発声練習したり。お風呂だと湿気によって声が艶っぽく出るん ですよ。毎朝起きる度に、‟喉は痛くないかな?ちゃんと出るかな?” とビクビクしながらも、裏声の練習をしていました。
40周年記念で全国を回る予定だったコロッケさんは、100本以上のコンサートや 舞台がキャンセルになったという。
僕の場合はむしろ、だらしなくなりました。最初はいつ動き出しても良いように、身体のケアやコンディションを万全にして保っていました。だけど、いつできるのか分からなくなってきて。そうすると次第にぐったりとしてきたんですよ(笑)。ただ、僕の場合は“顔”、顔が動くかどうかが大事で。 朝から一通り筋肉を柔らかくして、顔の表情を確認する。 僕も顔を3日動かさなかったら不安なんです。 一瞬で五木さんや岩崎さんにならないといけないですから(笑)。 少しずつ仕事が決まったり、動き出すとともに、シャキッとしてきました。
天童よしみ歌手生活50周年、新たな挑戦も
天童さんは小学生の時に歌手に憧れ、中学生の時にアニメ「いなかっぺ大将」 の主題歌「大ちゃん数え唄/いなかっぺ大将」をレコーディング、1972年「風が吹く」でデビューしてから歌手人生を歩み続けて、今年で50年を迎える。改めて歌手生活50周年に対する気持ちを語ってもらった。
ファンの方たちからも『50年よく頑張ったね』『おめでとう』 といったメッセージを頂きとても有難いです。 だけどまだ50年、 もうやり切ったといった気持ちはなく、まだまだ頑張るぞ!という闘志に燃えています。 今後も様々なことに挑戦していきたいですね。
「サントリーコーヒークラフトBOSS」の新CMでは漫画家アシスタントに扮し「川の流れのように」を熱唱、50周年にして初めて注意されるシーンも新鮮だ。
また、コロッケさんもコロッケテイクアウト専門店「コロッケのころっけ家」をプロデュース、昨年12月には大阪、今月には尼崎に出店するなど、飲食店だけでなく様々なプロデュースを手掛け、手腕を発揮している。
個人でもプロデュース業をやっていこうと思って昨年立ち上げました。自分のようなふざけたものまねをする後輩が出てこないので( 笑)ものまねだけではなく、ダンサーや書道アーティストなど様々 なジャンルのパフォーマーを育てていきたい気持ちが強くなってきたんです。
歌と笑いでエールを
二人から見えた超一流のプロ魂
天童よしみさんと、コロッケさん、それぞれ一人のステージだけでも十分満足なのに、 それが同時に堪能できるとは、 なんて贅沢なコンサートなのだろう。
コロッケさんは“笑い”を、天童さんは“歌”を、 それぞれ形は違えど人々に笑いと感動と幸福を与えてくれる超一流 のエンターテイナーであることを、取材を通してひしひしと感じた。 エンタメを通して幸せを、喜びや勇気を届けようとする二人の気概と、魅力溢れる二人の素晴らしい人柄が感じられた。二人が何度も口にした‟お客さまに喜んでいただきたい”その気持ちが観客にしっかりと伝わるコンサートになるに違いない。
暗いニュースが多い今だからこそ、笑いと歌のステージで皆さんに元気と勇気を届けたい。笑いは血糖値も下がりますので(笑)血糖値下げに来てください(笑)。
笑顔になるだけで免疫力が上がると医学的に証明されてますよね。また、歌を聴くことで脳や細胞も活性化する。「来てよかった〜」って思ってもらえるようなステージにします。楽しみにしててくださいね。
笑いと歌の融合した極上のステージ『 天童よしみ・コロッケ スペシャルコンサート』チケット好評発売中。
公演・チケット概要
天童よしみ・コロッケ スペシャルコンサート | |
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公演期間 | 2022年4月8日(金)~14日(木) |
料金 | (税込) 1階席 11,000円 2階席 6,500円 3階席 3,500円 特別席 12,000円 |
チケット購入:天童よしみ・コロッケ スペシャルコンサート ○一般発売 | 新歌舞伎座ネットチケット[音楽 演歌・邦楽のチケット購入・予約] (pia.jp)
新歌舞伎座テレホン予約センター:06-7730-2222(午前10時~午後4時)
取材・文/ごとうまき