あのトム・クルーズを一躍スターダムに押し上げた1986年公開の世界的ヒット作「トップガン」の続編が36年ぶり、コロナ禍での延期を経て遂に、遂に5月27日に公開した。
それにしてもなぜ36年ぶりなのか?あれほどの大ヒット作品ならすぐに続編が制作できたはずだが、すべてを実際に撮影しリアリティを追求するトム・クルーズのこだわりがあったからこそ。前作ではトムクルーズ扮する海軍飛行兵の若き精鋭ピートマーヴェリックの挫折や成長を描いていたが、今作ではアメリカ海軍のエリートパイロット養成学校トップガンに、伝説のパイロット、マーヴェリックが教官として指導するドラマになっている。クルーズが再び主演に、「セッション」のマイルズ・テラー、「ビューティフル・マインド」のジェニファー・コネリー、「アポロ13」のエド・ハリスが競演。さらに前作でマーヴェリックのライバル、アイスマンを演じたバル・キルマーも再出演するとのことで目が離せない。「オブリビオン」のジョセフ・コジンスキーが監督を務め、「ミッション:インポッシブル」シリーズの監督や「ユージュアル・サスペクツ」の脚本家として知られるクリストファー・マッカリーが脚本に参加している。
(C)2021 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.
36年ぶりとなると出演者たちも各々変化しているが、戦闘機の進化も凄まじい。当時一世を風靡した戦闘機「F-14」(トムキャット)さえも「過去の遺物」となっている。命をかけて任務を遂行する軍事行為は人命尊重の観点から無人化の傾向にあり、彼らのようなエリートパイロットは今後はドローンなどに変えられていくと言われている。だからこそこの映画に飛行の“ロマン”とパイロットの神話が詰まっていて観るべき作品なのだ。
また、とてつもない感動と高揚感に満たされるのには、映像効果をふんだんに駆使されているから。ソニーと共同開発したIMAX品質のプロトタイプカメラを機内に搭載し撮影を敢行しリアリティを追求している。
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かつて共に戦い、命を落とした相棒グースの息子・ルースターとの再会と確執や、二人がタッグを組み戦う姿にはとてつもない感動が押し寄せる。とりわけ後半60分はなんとも言えない高揚感と興奮で息をするのも忘れるほどに。そしてハングマン役のグレン・パウエルかっこよすぎて萌えまくり!
さらには前作の懐かしきキャラクターも登場するなど、感慨深い気持ちに。
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エリート飛行士たちの命がけの究極のスカイ・アクションは痛快で爽快!トムクルーズが60歳(撮影時は58歳)なんて信じらんない。かっこよすぎて感嘆のため息!
今だからこそ、混沌とした世の中だからこそ、映画の中で非日常を楽しみ爽快感を味わってほしい。
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トップガン マーヴェリック
監督:ジョセフ・コジンスキー
脚本:アーレン・クルーガー エリック・ウォーレン・シンガー クリストファー・マッカリー
製作:ジェリー・ブラッカイマー トム・クルーズ クリストファー・マッカリー デビッド・エリソン
キャスト:トム・クルーズ、マイルズ・テラー、ジェニファー・コネリー、ジョン・ハム、グレン・パウエル、ルイス・プルマン、チャールズ・パーネル
製作:2022年製作/131分/アメリカ
配給:東和ピクチャーズ