【茜空&結城りな インタビュー】 「形は変化してもukkaは変わらない。これからも私たちをもっと知って、愛して欲しい」

J-pop
ももいろクローバー Z、私立恵比寿中学を擁する STARDUST PLANET 発のアイドルグループukka(ウッカ)。彼女たちのメジャー1stアルバム「青春小節〜音楽紀行〜」が2023年12月20日に発売された。
今作は“音楽紀行”をキーワードに人生(旅)においての体験や感じたことを書き綴った歌詞(紀行文)と、様々なサウンド、音楽要素を取り入れた全12曲を収録。
今回は茜空&結城りなの2人にインタビューを実施。アルバムの楽曲について、そして2023年12月30日をもってグループを卒業した川瀬あやめへの想いや、2023年11月24日から加入した新メンバーについても語っていただきました。出会いと別れ、形を変えながら進化していくukkaの“これから”。明るい未来と希望を感じていただけるインタビューとなっています

ukkaと共に旅をする

── 今回のアルバムのコンセプトは?
今回はukkaと音楽で旅をする、テーマとなっています。ジャケット写真の扉には“未来に向かって進んでいく”という意味が込められていて、衣装もトレンチコートをイメージしていたりと、こだわりが詰まっています。
結城
衣装も6人それぞれ違っているところが注目ポイントです。それぞれの曲から“あの頃”や“青春”を感じてもらえるのではないでしょうか。
── 12曲の収録の順番には何か意味があるのでしょうか?
結城
あります!今作では、作詞家で絵本作家の中村彼方さんに各楽曲の短編小説を書いていただいたものがtype-A に封入されています。曲順も中村さんに考えていただきました。子どもの頃から10代のモヤモヤとしていた頃、そしてようやく私らしさを見つけながら大人になっていく……。そんなストーリー性がアルバムを通して感じていただけると思います。M1からM12まで何度も何度も、小説を読むように聴いていただけると嬉しいです!
私のお勧めとしては、M1の「We are…」から聴いて欲しいです。この曲はライブでも使用していた曲で、今回生演奏で新しく収録し、オーケストラ感が増しました。M1から曲を飛ばさずにM12まで聴いていただいた後に、中村彼方さんが書いてくださった小説を読んでから、またアルバム曲を聴いてもらいたいです。小説を読むことによって、アルバムの曲をより深く理解していただけるかと……。これが『青春小節〜音楽紀行〜』の良さでもあるんです。
── 中村彼方さんの小説を読んで、どの様な感想を持ちましたか?
“ukkaは文学的だ”と言ってもらえることがあるのですが、やっと形にしてもらえた感じがして嬉しいです。中村さんは絵本作家の方なので、難しい言葉ではなく、分かりやすく響きやすい言葉を選んで書いてくださっているので、とても読みやすいんです。小説だからといって気負いすることなく、誰でも楽しんで読んでいただけると思います。
結城
一曲一曲に対して作家の方の想いがあると思うのですが、小説によって可視化することで、より深く理解できます。この小説で、私たちの曲をさらに好きになってもらえると嬉しいです。私も何度も読みました。
──「青春小節」にちなんで、お二人の青春の思い出を教えてください。
私は中学生の時。中1からこのお仕事をしているのですが、体育祭に出られたのが中学校まででした。クラスの皆と一致団結して青春を味わったあの時間は色褪せることはありませんし、戻りたいという気持ちもあります。
結城
小学校高学年の時です。学校では大縄大会があったのですが、本格的な大会で、みんな朝練したり放課後も集まって練習したりと、気合いが入りまくりだったんですよ。本気ゆえに話し合いから喧嘩になる時も。当時は辛いこともありましたが、今振り返ると、あんなに熱い日々はもうないかもしれないし、戻ることないんだなってしみじみ思います。

様々なサウンドと音楽が楽しめる内容に

── アルバムの中から何曲かについてお聞きします。「カノープス」はバラード調で美しい曲ですね。この曲のテーマは?
私は友情をテーマにした楽曲ととらえています。1サビが終わった後の“覚えてるかな?いつか話したあの星がこんなにも近いの”の部分はファンの方に向けて、なるべく一人一人に対して想いを伝えるように歌っています。久々のバラード曲、ファンの方からも好評をいただいています。
結城
二番の部分は“幸せでありますように”なのに、ラストでは“幸せになれますように”とありますが、この部分がお気に入りです。最後は自分も含めて、皆幸せになることを願っているような歌詞なので、私も歌っていると胸が高鳴ります。
── そして「don’t say Love」は懐かしさも感じられる曲に。
5曲目までの「カノープス」まではカッコいい曲やバラード曲もあるのですが、この曲で空気感が変わります。“Don’t say Love 愛と言わないで”という歌詞がありますが、一気に大人の階段をのぼって成長した感じがします。ライブでも表情に気をつけて、少し大人になった感じの女性を意識して歌っています。
結城
“ハッシュタグを貼り付けて カテゴライズするのは”の歌詞がすごく好きなんです。あなたはこう、私はこうだと決められたくないことって沢山あると思うんです。カテゴライズするのではなく、自分を決めつけないで欲しいということをハッシュタグで表現しているのがオシャレだし好きです。
── 「スーパーガール★センセーション」はまた雰囲気が変わってお洒落で洗練された曲です。
クラブの音楽のような感じですよね。だけど軽やかでお洒落、バックのリズムに合わせて、“メロンソーダ ジェラート スパイスにして”などを音に合わせて歌うとカッコよくキマるんですよ。“無重力に Ride on!”という部分も宇宙観が感じられます。
結城
夢や希望が掻き立てられる歌詞ですよね。私も“無重力に Ride on!”が好きで。意外とこの曲はダンスがバキバキで、激しいんです(笑)。アルバム曲の中で一番振りが細かく、苦戦しました。この曲は音だけで聴くのと、ステージで見るのとでは全く別物だと思ってもらった方がいいかもしれません(笑)。

── 「つなぐ」は卒業をテーマにした曲でしょうか?まさに今のukkaを描いた歌のようにも感じました。
悲しい卒業ソングなのかな?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、この曲は未来に向かっていく曲です。歌詞の中の“旅は続くの”とか、“ねぇ 未来は柔らかいね 雲が形を変えていくよ”など、サヨナラだけじゃない。メンバーが変わったりもするけど、ukkaは続いていく──。未来はまだまだ明るいということを伝えているのかなって思っています。
結城
ラストのサビの“同じ景色を夢の先へ 超えてゆく日々”の部分が特に好きです。ゆったりとした曲調の中で強く訴えているように感じます。

別れと出会い……ukkaの旅は続いてく

── 2023年12月30日で川瀬あやめさんが卒業をされましたが、川瀬さんへの想いを教えてください。
私はあやめと初めてのレッスン時から一緒に活動をしてきたのですが、次のステップに進んでいく!という彼女の決意を応援したいと思っています。これから新たな7人で進んでいきますが、形は変われどukkaも音楽も変わらないので、新しいukkaもいろんな方に知っていただきたいし、愛して欲しい!
結城
私はめちゃくちゃ寂しいです。私が加入した時、あやめちゃんにいろんな事を教えてもらいました。歌も上手いし、一番ライブ映像を見てくれているので、毎回的確なアドバイスを言ってくれたりして、沢山支えられました。今後もあやめちゃんに教えてもらったことを大切にしながら、グループに還元していけるように頑張っていきます。
── 11/24には新メンバーの宮沢友さん、若菜こはるさんが加入されました。二人の印象は?
宮沢友ちゃんは真の陽キャラですね。外交的でなんでも率先するタイプ。学級委員もしているみたいで、学校でも前に出て皆を引っ張っていくタイプとのこと。ukkaは内気なタイプの子が多いので、彼女がメンバーに入ることで良い化学反応が起きそうです。
若菜こはるちゃんは変ですね(笑)。葵るりちゃんにも変だと言ったことありますが、部類が違う(笑)。まだ中学二年生なので、幼さも残っていて、そこに母性本能をくすぐられます。それでいて、たまにあっと驚くような大人っぽい表情をする時もあったり、こっちがドキドキしますよ。ライブも楽しみにしていてほしいです。
── 2022年11月16日にメジャーデビューして一年ちょっと、振り返っていかがですか?
いろんなキャンペーンやラジオ、テレビなどに出演させていただき経験が増えましたし、感謝しています。支えてくださっている皆さまにきちんとお返ししなければと思っています。新体制としてのukkaももっと知ってもらいたいです。新たなことも取り入れながらダンスや歌など、いろんなことを向上させていきたいです。“ukkaっていいよね”と思ってもらえるように2024年も進化していきます。
結城
加入当初からグループやファンの方へ還元することを常に目標としています。この一年、アイドルとしてのお仕事だけでなく、お芝居やラジオなど、ukkaをいろんな方面から知ってもらえるように沢山チャレンジをさせていただきました。応援してくださっているファンの皆さま、新しいファンの皆さまの手を離さないように、一致団結して、もっと羽ばたいていけるように頑張ります!

 

インタビュー・文・撮影:ごとうまき