【演歌歌謡界の若手超世代歌手】デビュー4年目 藤井香愛の魅力に迫る!

藤井香愛
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“ 令和の歌謡歌姫”藤井香愛(ふじいかわい)が5月18日に心斎橋ビッグキャットで開催された「大阪流行歌ライブ」に約3年ぶりに出演、デビュー曲「東京ルージュ」から始まりカバー曲の「ラヴ・イズ・オーバー」、平成時代にカラオケで最も歌われた曲「ハナミズキ」に続き、3rdシングル「その気もないくせに」新曲の「一夜桃色」を披露、彼女の美しく伸びやかな歌声が会場を包み込んだ。MCでは自身の名前の“かわい”のイントネーションについて、“ハワイ”と同じイントネーションで覚えてください!と観客にアピールした。

藤井香愛「大阪流行歌ライブ」にて

藤井香愛

今回はステージ終演後の藤井さんを独占インタビュー。過去には読者モデル(高校時代)、東京ヤクルトスワローズ公認パフォーマンスユニットDDSでメインボーカルを担当、デビュー前には第一興商のカラオケDAMのガイドボーカルを100曲以上を担当していた。そんな多彩な経歴を持つ“歌謡ディーヴァ藤井香愛”の魅力に迫る。

4thシングル「一夜桃色」について

藤井さんは2018年に念願の歌手デビュー、2022年1月12日には4thシングル「一夜桃色」を発売。「一夜桃色」は、「残酷な天使のテーゼ」など数多くのヒット曲を手がけた及川眠子が作詞、昨年の「第54回 日本作詩大賞」で作詩大賞を受賞した幸耕平が作曲した渾身の一曲。昔の恋愛を思い出しながら、初恋のときと同じような気持ちで新たな恋を実らせようとする女心を歌っている。
ーー「一夜桃色」を歌う上で気をつけていることは?
藤井さん
3rdシングルも幸先生に作曲していただきましたが、今作も演歌ではないので、“リズムを感じて歌うように、上手く歌わなくていいから語るように歌いなさい”と言われています。あとは聴き心地の良い歌声で歌うこと、イントネーションにも気をつけ、いつも以上に言葉を意識しています。
デビューしてから現在も幸先生の指導のもと歌のレッスンを積む藤井さん、幸先生のレッスンを受けるようになってからどのように変化しましたか?
藤井さん
デビュー当初の歌声と聴き比べると、全く違う人の声に聴こえるくらいに変化しました。最初の課題は響きの良い声を出すことで、またデビュー当時は低音で歌っていましたが、今は中音メインで響かせながら歌えるように。声を張って歌うと迫力が出て良いと思っていましたが、それだけではダメだと気付かされました。今では張らなくてもスッと耳に入ってくるような声になったと思います
喉の使い方も変化し、長時間楽に歌えるようになり、指導の効果を実感しているようだ。さらに今後は表現力をもっとつけていきたいとのこと。
ーー幸先生はどんな方ですか?
藤井さん
初めて会った時は怖い印象だったんですが(笑)その人に合わせた楽曲を提供し、レッスン時もその日のコンディションなどに合わせて指導してくださる。曲をヒットさせることに特化されている方なので、先生に聞けば間違いない!という信頼感もあります。あと、幸先生には歌以外のことでも助言してもらうことが多いんです。
藤井さんにとって心強い存在のようだ。
藤井さん
私の顔ってキツく見られがちなので、優しく見えるようにと、幸先生にはお化粧についてもアドバイスをいただきました。デビュー当時のジャケット写真と今のジャケット写真と雰囲気が違うのは、幸先生のアドバイスも大きいんです。
前述した通り、藤井さんはデビュー前までに多彩な経験をしてきた。カラオケDAMのガイドボーカルを100曲以上担当していた頃は、不動産会社で事務のアルバイトをしていたという(パソコンスピード認定試験2級やら文書デザイン検定試験1級などの資格を取得)が、この経験も歌に生きているのだろう。
藤井さん
7月で34歳になるんですが、今だからこそ歌える歌い方があると感じています。もし私が20代前半でデビューして、4年目で歌っていたら…。その歌とは確実に違うんだろうなって。

聴き手にとっての“一夜色”を意識して歌う

4thシングル「一夜桃色」も、今だからこそ歌える曲だと話す。
藤井さん
及川先生が等身大の詩を書いてくださいました。歌詞にある“桃色 青色 一夜色”の一夜色は何色ですか?と及川先生に聞くと“その時の恋愛をしている相手や、恋の状況によって変わる色”とおっしゃって。聴いてくださるお客さまにはそれぞれの“一夜色”を感じていただけるように歌いたいです。

子どもの頃からの“歌手の夢”を掴むまでの道のり

母が一番のファン
歌手を夢見て、小学2年から歌とダンスのレッスンに励んでいた藤井さん、かつては歌手になることを諦めた時もあったというが、その度に母が「あと一年頑張ろうよ」と鼓舞してくれた。
藤井さん
歌手になりたいと思ったのは3歳の頃。小学2年で歌とダンスのレッスンに通い始めました。安室奈美恵さんが大好きで、また当時大人気だったSPEEDの島袋寛子さんが小6でデビューされたこともあって、私も小学校のうちにデビューしたい、デビューできると信じていたんです。結果30歳のデビューとなってしまいましたが(笑)。
藤井さんが歌手を目指した背景には家族の影響も大きい。
藤井さん
6歳上の兄とよく一緒にデュエットしたり、家族でしょっちゅうカラオケに行っていました。カラオケガイドボーカルの仕事をしていた時、歌手になることを諦めようとしたことがあったんです。年齢的なこともあるし、歌のレッスンにも通わず中途半端になっていた。だけどその度に母が「後一年やったら?」って言って毎年励ましてくれた。今の私があるのは母のおかげなんです。

コロナ禍、ネットを使って新たな活動の場が広がる

デビュー後ほどなくしてコロナ禍に突入したが、苦境を逆手にネットを駆使して新たな繋がりや活動も生まれた。
藤井さん
2020年4月に3rdシングルを発売、数々のキャンペーンが中止となり、リアルでファンの方と交流できなかったんですが、コロナ禍ならではの活動や繋がりもできました。はじめはファンの皆さんとともに模索しながらネットサイン会を実施、少しずつネットを使って皆さんと繋がれる時間ができました。あとは、2020年4月からインスタを始めたり、コロナ禍がなかったら、イベントで回ることができなかった地域の皆さんとも繋がれることができたりと、決して悪いことばかりではなかったなって思っています。
さらに自粛期間中にはけん玉にも挑戦!三山ひろしさんに検定してもらい、けん玉検定5級も獲得するなど新たなことにも果敢に挑戦している

お肉で美肌をキープ

ーー美しさを保つために心がけていることは?
藤井さん
まずはよく寝ること。朝ごはんはしっかり食べて、基本的な規則正しい生活を心がけています。あとはお肉!好きな部位はハラミ、お肉を食べると次の日お肌がモッチモチなんですよ!
 
高校時代は読者モデルをしていたこともあって、元々コスメやファッションが大好きで最近では韓国のファッションや韓国コスメにはまっているという。
藤井さん
韓国のファッションやコスメが好きで、地元の中野からも近い新大久保によくお買い物に行きます。
都会と自然が融合した地元中野区(東京都)を愛してやまない藤井さんは、2021年には中野区内でファーストコンサートを開催、自身のコンサートなどをきっかけに中野区をさらに盛り上げたいと話す。

演歌歌謡の魅力を広めたい

ーー今後の歌謡界を担う若手として今後挑戦したいこと、意気込みなどを教えてください。
藤井さん
演歌歌謡曲は若い人にはあまり馴染みがないイメージがありますが、「演歌第七世代」と呼ばれる若手演歌歌手の影響もあって、若い世代にも拡がってきていると感じています。だけどもっと若い世代の方にも聴いていただきたい。私もその一人として演歌歌謡を広めていけたらこんなに嬉しいことはないです。そして“歌謡曲と言えば藤井香愛”と認識してもらえるように頑張っていきたいです。
歌手の夢を叶えたように、“令和の歌謡歌姫”藤井香愛が世間を席巻する日も夢ではない!今後も彼女の活躍に目が離せない。
取材・文/ごとうまき