2025/02/19(水)~2025/02/24(月)まで大阪・オリックス劇場にてJAPAN THEATER「SEIMEI」Supported by 飯田グループホールディングスが開催される。
本作は、世界に誇る日本のトップクリエイターが集結し、安倍晴明を新たなエンターテイメントとして舞台化する邦楽劇。脚本を今井豊茂、演出を広井王子、楽曲を世界的ミュージシャンのSUGIZO、邦楽作曲を今藤長龍郎、神楽振付をケント・モリ、歌舞伎音楽を田中傳次郎と、錚々たるメンバーが集う。
そして陰陽師・安倍晴明を市川團十郎が演じ、彼と都を護る四神、朱雀を嶋﨑斗亜(Lil かんさい)が演じる。公演に先立ち、四神の1人・青龍を演じる市川右團次さんが取材会に出席。本作への意気込みや魅力を語った。
「歌舞伎の人だけではなく、嶋﨑斗亜さんなどフレッシュな方達も一緒なのでとても新鮮です。和楽器のシンフォニーだけでなく、洋楽も入った新しいお芝居になるのではないかと、胸を膨らませています」と、右團次。
今作は自然界との共存の中で揺れ動く人間代表、安倍晴明を見られることが期待される。四神の1人、青龍を演じるにあたって「朱雀は安倍晴明を裏切るのですが、私が演じる青龍もその狭間で揺れ動き、晴明と戦う場面があります。最終的には人間界と自然界、天界がどのようにして共存していくかという永遠のテーマが描かれ、とても考えさせられる作品です。」と、本作の魅力を述べた。
安倍晴明を演じる市川團十郎とは、様々な作品で共演している右團次。市川團十郎の発案によって2017年に市川右團次を襲名したという。「私にとって心の底から感謝すべき友であり、歌舞伎界を共に生きていく仲間です」と、團十郎への思いを語った。
さらに、同じ四神を演じる21歳の嶋﨑斗亜と、長男(市川右近)と重なるか?との質問に対して「うちの せがれ はまだ14歳で反抗期。歌舞伎のことになると大人しくなるんです。彼はまた違う道を歩むような気がします。音楽がとにかく好きなんですよ。勉強が嫌になるとピアノ弾いたり、マンドリンに逃げるんですよ」と、息子の話になると、思わず頬が緩む右團次。
「オリックス劇場は、僕の子どもの頃からある大きな劇場です(当時は大阪厚生年金会館)。日本舞踊家の父もこの舞台に立っていて、子どもの頃から行っていました。そんな懐かしい劇場でさせていただくこと、大変楽しみにしています!様々なクリエイターが集結することで、これまでにない新たなジャンルの作品が生まれます。観る人によって感じ方や捉え方も変わると思うので、是非楽しみにしてください。」
取材・文・撮影:ごとうまき