【スーパー落語で魅せる世界観!】桂雀々が添乗員になって大阪、奈良の“名所”をご案内!ゲストに桂文枝を迎えて対談も。

桂雀々、四天王寺をバックに。
インタビュー

 大阪・新歌舞伎座にて開催される桂雀々の独演会『春待ち、お喋り公演』が2024年2月24日(土)に開催される。今年で7回目となる雀々の新歌舞伎座での独演会。これまでにも様々なゲストが出演しているが、今回は六代目・桂文枝をゲストに迎えて、ひるの部では「天王寺詣り」夕方の部では「猿後家」をそれぞれメインでお届けする。

新歌舞伎座のせりや回り舞台を駆使した演出で、毎回あっと驚く“スーパー落語”を披露してくれる雀々。今年はどのような演出で客席を沸かせてくれるだろうか──。意気込みやそれぞれの演目について、ゲストの桂文枝への思いも語ってもらった。

「天王寺詣り」「猿後家」は五代目・桂文枝の十八番

── 『春待ち、お喋り公演』に向けての今の気持ちを教えてください。

雀々
新歌舞伎座さんのような大劇場に合うような落語を魅せたい!との思いで、これまでに演目選びや演出に思考を凝らしてきました。実は毎回ネタを選ぶのに苦労しています(笑)。また、これまでにも歌手や指揮者、大御所の先輩方など様々な方にゲストで来ていただきました。今回は六代目・桂文枝師匠に来ていただきますが、今回披露する演目の「天王寺詣り」「猿後家」は偶然にも五代目・文枝師匠の十八番だと聞いています。新歌舞伎座さんでは今回で7回目、14席披露してきましたが、今後は20席ぐらいまではやりたいと考えています。

── 「猿後家」の舞台は奈良、そして「天王寺詣り」の舞台は、新歌舞伎座のすぐ近くにある四天王寺ですね。

雀々
落語「猿後家」の舞台は江戸落語だと浅草寺が多いですが、上方落語の「猿後家」は噺のハイライトとして奈良の描写が見どころです。私が19歳の時に先代(五代目)の文枝師匠にお稽古をつけていただきました。その時に、なんて面白いのだろうと感動しました。ただ、人の落語を見るのと自分がやるというのは訳がちがう。難しくて初めは苦労しましたが、試行錯誤しながら何とか身に着けてきた気がします。古典落語が受け継がれていく中で、語りべとなる人間が独自にアレンジし、それをまた別の人間が受け継いでいく……。その変化も落語の面白みであり醍醐味だと思います。だから古典落語はすたれず、何度聞いても面白いのです

添乗員になった気持ちで古典落語の世界へお客さまを誘う。

── 今回はそれぞれどのような演出を考えておられますか?

雀々
本来は聞く人に想像を膨らませて聞いてもらうのが落語ですが、今回はそこに映像やイラスト等を加味しようと考えています。その演出により、さらに想像力を膨らませていただければ嬉しいですね。また今回は落語ではめったに使わない花道も活用します。「天王寺詣り」「猿後家」は落語用語で“スケッチ落語”と言われています。今回は私が添乗員となって皆さんを様々な名所へとご案内させていただきます

枝雀という存在を後世に伝えていくのが弟子としての使命

── ゲストの六代目・桂文枝師匠にオファーされたきっかけは?

雀々
文枝師匠は創作落語のパイオニア。これまでにも300席以上の創作落語を創られ、80歳となられた今もとてもエネルギッシュ。そんな文枝師匠がどのような創作落語をされるのか、私自身も間近で是非見てみたい!と、そう思って今回オファーさせていただきました。二つ返事で快諾いただいたのは嬉しかったですね

雀々
今回は対談もさせていただきながら、創作落語を始められたきっかけや、うちの師匠・枝雀についてなど、いろいろお聞きしたいと思っています。文枝師匠は枝雀を敬愛してくださっています。昭和の爆笑王・枝雀は凄い人ですが、時代とともに忘れられていくのは寂しい事です。今回、文枝師匠の口をお借りしながら、師匠・枝雀のこともたっぷりと伝えられたらと思っています。弟子として枝雀のことを伝えていかなければと思っています。

傘寿の創作落語を自分も見たい。

── 雀々さんにとって文枝師匠はどのような存在ですか?

雀々
私が子どもの頃からテレビで見ていた憧れの人であり、昭和のテレビ界を作り上げた人。スーパースターですよね。芸能界の道標のような方です。

雀々
文枝師匠が創作落語をされたきっかけは枝雀の影響が大きいと聞いています。二人は、朝日放送『浪花なんでも 三枝と枝雀』という番組に一緒に出演していました。共演をきっかけに文枝師匠は“古典は枝雀、自分は創作でやっていく”と、お決めになったと聞いています。文枝師匠は新大阪から東京に向かう新幹線の中で創作落語を一本書き上げる、という程、創作も早いそうです。きっと本も沢山お読みになっているのでしょう。様々な豊富な知識や情報があるからこその技術なのだと思います。さて、僕も歳を重ねた時に文枝師匠のようにエネルギッシュな古典落語ができるのだろうか。この舞台で文枝師匠の姿を生で拝見し、パワーを頂戴したいと思っています

── 新歌舞伎座での独演会は今年で7回目ですが回数を重ねるたびに手応えは感じておられますか?

雀々
最初は大劇場ならではの雰囲気に圧倒されました。それに舞台が開くまでは、お客さまを落語の世界へ誘うことができるのかといった不安もありました。ところが意外や意外、前のめりになって聞いてくださるお客さまも沢山いて……。大きな舞台なのですが、とても近く感じられるようになりました。これまで新歌舞伎座の劇場に合った演目を選んできました。今回もスケール感ある演出で皆さんを驚かせますので是非、楽しみにしていてくださいね。公演の帰りは新歌舞伎座のすぐ近くにある四天王寺に寄ってもらえたら。奈良も近鉄電車に乗ってすぐですよ(笑)。

公演概要・チケット

桂雀々独演会
春待ち、お喋り公演
公演期間 2024年2月24日(土) 12:00/16:00開演
料金 (税込)
全席指定 5,000円

チケット:桂雀々独演会 ○一般発売 | 新歌舞伎座ネットチケット[演劇 寄席・お笑いのチケット購入・予約] (pia.jp)

新歌舞伎座テレホン予約センター:06-7730-2222(午前10時~午後4時)

取材・文:ごとうまき