【KOBE流行歌ライブレポート】コロナ禍前の光景が復活! 

ライブ

5月18日(木)新開地アートひろば2階ホールにて『KOBE流行歌ライブvol.210〜ホリデージャパンスペシャルver.〜』が開催された。
出演者はニック・ニューサ、木下結子、キム・ランヒ、朱夏洋子、氷室一哉と、ホリデージャパン所属の歌手が集結!それぞれの魅力が色濃く出た至福の時間が繰り広げられた。

トップバッターを飾ったのは朱夏洋子。滋賀生まれ、京都育ち、大阪在住の関西人だ。カバー曲からは、美空ひばり『お祭りマンボ』、笠置シヅ子『買い物ブギー』などで客席を盛り上げる。さらにオリジナル曲『えらいこっちゃで』『アンタじれったい』を披露し、朱夏の伸びやかで安定感ある歌声が会場に広がる。『ニューヨーク・ニューヨーク』では曲調を変えて、観客を異国へと誘い、ジャズシンガーの実力を発揮した。


次にステージに立ったのはデビューして丸1年となる氷室一哉。身長183センチ、股下90センチの抜群のスタイルと端正な顔立ちが女性ファンを惹きつけている。“加門亮の再来”というキャッチフレーズに因んで、加門亮の代表曲『神戸北クラブ』を披露。デビュー曲『アカシア物語』は有線ランキング8位を獲得し、全国各地で知られるようになった、と喜びの表情を見せる。「デビュー2年目は、少しでもかっこよく、男らしく、昔の裕次郎さんや加門さんのような昭和の男を目指したいです。」と意気込んだ。
「僕のお姉さんのような人です。」と氷室に紹介され登場したのは木下結子。『放されて』『泣いてもええやろ』とドラマティックで壮大なナンバーが届けられ、観客は木下結子の陶酔境に浸った。代表曲『ノラ』はこれまでに17人の歌手がカバー。「1番最初にカバーしてくださったのが門倉有希さん、そして17番目は田中あいみちゃんです。あいみちゃんは、私から見たら孫世代。徳光さんがおっしゃってたように“名曲は時代を超えて歌い継がれる”。こうして沢山の方に歌っていただくことは嬉しいですが、責任感と使命感も感じています。これからも今まで以上に大事に歌い続けていきます。」と心を込めて歌を届けた。

昭和の名曲を歌うコーナーでは、幅広いジャンルの名曲が披露された。朱夏は『どうにも止まらない』、氷室は『霧の摩周湖』を。木下は『人形の家』、キム・ランヒは『愛燦燦』、ニック・ニューサは『涙をふいて』を歌い、それぞれ個性ある歌声に乗せて、懐かしき名曲が蘇った。


次にステージに立ったのはキム・ランヒ。韓国・ソウル出身で、1993年に釜山でデビュー。「無口な女、キム・ランヒです。」と言って登場し客席を沸かす。『大阪純情』『珍島物語』などを披露し、パワフルで迫力ある歌声に会場の空気も一変する。もず唱平と杉本眞人作家陣が手がけた『望郷トラジ』は絶好調な売れ行き。『望郷トラジ(民謡トラジ入り)』『望郷トラジ』のカップリング曲『何ぼのもんや』を披露。全8曲のナンバーとともに、毒舌とユーモアを交えた軽快なMCで客席を大いに盛り上げた。
トリを飾ったのはニック・ニューサ。『大阪ボレロ』、『放されて』と『酒場にて』をメドレーで展開。代表曲『サチコ』はJAZZバージョンで届けられ、ハスキーでクセになる魅力的な歌声に観客たちは酔いしれた。『そんなんじゃない』のカップリング曲『Be mine again』では朱夏洋子が再び登場し、デュエットを届け、ドラマティックな世界観が広がった。
新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5月8日から、季節性インフルエンザと同じ「5類」に変わり、ライブやコンサートでも声出しが可能になった。エンタメ業界にも、かつての賑わいが戻ってきた。KOBE流行歌ライブの次回開催は6月8日(木)。水城なつみ、北沢麻衣、青山新、岡本幸太が出演する。

取材・文・撮影/ごとうまき