大原櫻子、新曲「片想いだ」で描く”未知の主人公” ツアー”REFRESH”で迎える新体制

アーティスト

大原櫻子が9月30日、ニューシングル「片想いだ」をデジタルリリースした。サウンドプロデューサーにknoakを迎えたダンスポップナンバーで、作詞・作曲は伊藤立が手がけた。10月3日からは全国ツアー”REFRESH”もスタートし、10月17日には大阪・NHK大阪ホールでの公演も控えている。新曲、そしてツアーに懸ける思いを聞きました。

──「片想いだ」は、これまでのバラード楽曲とは180度違う、ダンサブルでキュートな一曲になりました。歌詞にはどこか地球人ではないような視点も感じられますが、この世界観をどう捉えていますか。

大原
「地球で初めてのキュンとする生き物」というフレーズがすごく可愛いなと思って。人間じゃない、キュッとした生き物っていうのが想像できて、なんだかポップで、言葉選びがすごく面白いなと感じました。

──前々作「裸になっては」は大人っぽい感情を、前作「まるでサイダー!」は、少年のようなフレッシュさを表現されていました。今回はどんな主人公像を描いたのでしょうか。

大原
「裸になって」は、阿部真央さんにいただいた楽曲で、女性の中でも先頭に立って生きていく真央さんの力強さを重ねながら歌いました。前作「まるでサイダー!」はピュアな心を持った少年をイメージして。そして「片想いだ」は、人間というよりロボットっぽいというか、人間らしい感情を少し抑えたような主人公像を思い浮かべながら歌っています。食感でいうと、割と硬い感じ。聴く人がどんな主人公を想像するか、その未知数な部分で、逆に表現の幅が広がったらいいなと思っています。

──楽曲としても新しい挑戦だったそうですね。

大原
これまでの楽曲は歌詞の物語性をじっくり聴いてほしいという曲が多かったのですが、「片想いだ」は中毒性のあるメロディーが先に来る。歌詞をそんなに意識しなくても、ついつい体が乗ってしまうという、新しい音楽の楽しみ方を提示できたかなと思っています。一度聴くと頭の中でループすると思うので、何度も聴いて楽しんでほしいですね。

──制作は作詞作曲の伊藤立さん、サウンドプロデュースのknoakさんとの共同作業だったとのことですが。

大原
knoakさんとは今回が初めてのご一緒で、最初のアレンジよりも可愛らしさより格好良さが際立つよう、ダンスが映えるアレンジにしてくださいました。伊藤立さんは何曲か一緒にやらせていただいている方で、分かりやすくて聞きやすい日本語なのに、いつも新鮮な言葉選びをしてくださる。今回もキュートな要素をたくさん盛り込んでいただきました。サビでループする「キュンとする生き物」のフレーズは、特にこだわって入れてもらった一節です。

──ミュージックビデオのエピソードについても教えてください。

大原
劇団の方にご協力いただいて、10名以上の個性豊かな男性が私に思いを寄せているという設定でお芝居をしていただいています。撮影当日、監督が思いついたように「みんなでサビに合わせて歩いてみて」と提案してくださって。全員でぎゅっと集まって同じ動きで歩くと、なかなか強烈なインパクトのある映像になりました。ライブの前後に、仲良くなったファン同士でこの振りを真似してもらえたら嬉しいなと思っています。

──10月3日からは全国ツアー”REFRESH”がスタートします。タイトルに込めた思いを教えてください。

大原
デビュー当時のフレッシュさを、あらためて大事にしたいなと思って。30という節目の年齢に、そのフレッシュさをリスタートさせたいという気持ちを込めました。制作体制やスタッフも大きく変わったので、ツアー全体の印象もガラッと変わると思います。1曲目から、いつもと違う新鮮さを感じてもらえるはずです。

──10月17日には大阪・NHK大阪ホールでの公演も控えています。

大原
実はこのホールでの公演は初めてなんです。大阪のファンの皆さんって、実は結構シャイなんですよ(笑)。MCで突っ込んでもらえるかなと思っていたら、意外とスルーされたり。でも歌はすごくしっかり聴いてくださって、リリースイベントなどでは涙を流しながら熱いエールをくださる方も多くて、逆にこちらが元気をもらっています。今回のツアーは初めての方にも気軽に楽しんでもらいたいので、ぜひ遊びに来てほしいです。「片想いだ」のダンスを一緒に踊れたら嬉しいですね。

※ツアーは10月3日の宮城・SENDAI GIGSを皮切りに、愛知、北海道、広島、大阪(NHK大阪ホール)、福岡、そして10月28日の東京・LINE CUBE SHIBUYAまで全7公演を予定している。

──歌手と女優、二つの活動の相乗効果を感じることはありますか。

大原
ミュージカルの現場では毎回歌唱指導の先生が違って、新鮮な発見がたくさんあります。役によって声も変えますし、喉を痛めない発声方法を探る中で、ライブにも活きる発見があるんです。逆に、ライブでたくさん歌ってきた経験は、お芝居でのアドリブ力にもつながっている気がします。ちなみにこれまで演じた役の中には、死刑囚役が2回もあって。自分でも「まさかこんな役が回ってくるとは」と驚きました。日常ではあまり体験出来ない状況でも、何でもフラットに挑戦したいです。

──印象に残っている出来事はありますか。

大原
20歳で初めて武道館に立った時、最後の曲で音源がうまく流れないというハプニングがあって。真っ青になりながらも、即興で「音が出ない歌」を作り歌ったことでなんとか乗り越えられたのは、それまで数え切れないほどライブを重ねてきたおかげだったなと、今も思い出す出来事です。

──今後挑戦したいことは?

大原
身体を動かすのが好きなので、アクションにも興味があります。実際にアクション女優さんの現場を見学させてもらうと、毎回「無理かも」と思うんですけど(笑)、かっこいい女性への憧れが強くて。あとは、小さい頃からの夢であるジブリやディズニー作品の声優にもいつか挑戦したいです。

──最後に、大阪公演に向けてファンの皆さんへメッセージをお願いします。

大原
大阪の皆さんと会うと、毎回こちらが元気をもらっています。新曲はもちろん、デビューから応援してくださっている方に向けて10年前の曲もやりたいと思っているので、ぜひ楽しみにしていてください。

インタビュー・文・撮影:ごとうまき