中井貴一&キムラ緑子リーディングドラマ「終わった人」が関西で再演!「相手役はキムラ緑子さんじゃないとできない」

インタビュー

内館牧子原作、中井貴一とキムラ緑子によるリーディングドラマ「終わった人」が、7月13日(土)・14日(日)に森ノ宮ピロティホール、15日(月・祝)兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて上演される。
全国8都市で上演され、全公演SOLDOUTとなった2023年、今年関西での待望の再演が叶い、またもやチケットはSOLDOUT。6月1日(土)から立見席も発売されている(当日券も発売予定)。さらに2026年3月には再々演も決定するなど(日時・会場など詳細未定)、大人気の作品だ。
主人公・田代壮介役を演じる中井貴一さんと、妻、愛人(?)、バーのマダムなど壮介を取り巻く女達を演じるキムラ緑子さんが取材会に出席。今作にかける想いや、意気込みを語っていただきました
「普段は本を一気に読むタイプではないのですが、まばゆい展開にワクワクしながら一気に原作を読みました」と、キムラ。リーディングは初めての経験だったとのことで「原作にある素晴らしい世界観をお客さまが想像して、感動してくださったことに驚きました。」と2023年の初演時を振り返った。


「僕たちと同世代の話で、僕の同級生が定年になった頃にちょうど原作を読んだので、身につまされる思いでした。僕たちの仕事は定年がないけれど、能力としての定年は迎えることがある。ある意味残酷な職業だと思うんです」と中井。さらに「2人だけで動ける芝居は、舞台を見慣れない方にもお届けすることができる。リーディングは気軽にお客様が足を運びやすい舞台です。今年の関西公演でも、沢山の人に泣いて、共感して帰ってもらえると嬉しいです。」とニッコリ。

初演時から相手役にキムラ緑子を切望したという中井は「原作を読んで、台本をいただく前に相手役はキムラ緑子さんをお願いしました。それ以外はできない。この舞台をさせていただく条件が“相手役がキムラさんかどうか”でした。」と、当時を振り返る。さらに「何人もの女性を声だけで瞬時に変えていくのは容易ではない。これができるのはキムラさんしかいないんです。そして、その判断は間違っていなかった」と、熱いラブコールを送った。
これに対しキムラは「前回このプレッシャーの中やったんですよ!中井さんは褒めてくださるので困りました(笑)。でもまたこうして再演に呼んでいただき、ホッとしています!」と、照れる場面も。

「リーディングドラマはどのように観ていいか分からないもの。だけど、せっかく2人でするのなら、ある程度の状況が見えるように動きをつけてやろうと稽古を進めていきました。今回も物語の状況が、より想像しやすくなっているはず」と、中井。さらに「リーディングはお客さまに想像力を委ねるもの。お客さまが想像することの面白さを理解してくださったし、内館さんの原作の面白さと上手く合致したのだと思います」と、大好評の背景にある理由を分析。
一方のキムラは「リーディングって、言葉だけで想像できる。声さえ届けば、どんなところでもお客さまに楽しんでもらえるんだと確信しました」と、リーディングの面白さを語る。


大好評につき、2026年3月には再再演が決定している。中井は「僕が30代、40代だったら2026年はもっと頑張ります!なんて言えるけど、この歳になると健康でいられるかが大事。そして、より面白くしていかないと再演の意味がない。どのように革新をもって再演ができるか、そこに賭けていきたい!声が出なくなるまでやりますよ」と、意気込みを語った。
中井と同い年のキムラも「刻一刻と時は過ぎ、自身が歳を重ねるたびに受け止め方や感じ方が変化しています。2年後、演じるときにどう変化し、どんな感覚になるのか楽しみ!」と、目を輝かせた。

リーディングドラマ「終わった人」は、7月13日(土)・14日(日)に森ノ宮ピロティホール、15日(月・祝)兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて上演!当日券も発売予定!!

取材・文・撮影:ごとうまき