【THE FRANK VOXインタビュー】新作ミニアルバム『VOX BOX 2』に込めた今の思いと未来への決意。

関西出身の4人組音楽グループ「THE FRANK VOX（フランクボックス※略称：フラボ）」が、2025年2月26日にミニアルバム『VOX BOX 2』をリリースした。「VOX」はラテン語で「声」を意味し、今の彼らの声を箱に詰めた贈り物シリーズで、彼らの“今”と“情熱”そして“未来への希望”が詰まっている。
2VocalのRYO（リョウ）とYASU（ヤス）、2MCのSNG（シュンゴ）とRYO-TA（リョータ）による彼らは、2028年の大阪城ホール単独ライブを目指し、精力的に活動中だ。
関西プレスに4度目の登場となる今回のインタビューでは、制作秘話やツアーへの意気込み、そして未来への思いを語ってもらった。

すべてを詰め込んだ

──「ごあいさ2」は、今回もハイエースの中で制作されたのでしょうか？

はい、今回もボイスメモを使って1人ずつ録音してもらい、それを編集しました。ハイエースの中という環境が、逆に僕たちらしさを引き出している気がします。

敢えて“適当さ”にこだわったんですが、実はそれが一番難しい作業でしたね。結果的に自然体で作れたと思います。

── 『また、会おう』のMVでは学校を舞台にした演出が新鮮ですね。

今回はSNGが脚本や構成を手掛けてくれました。

曲のテーマ“また会おう”とは別に、“また会える”というメッセージを映像で伝えたかったんです。MVでは、大人になった女性が友達と再会するシーンを描いています。卒業ソングということで、学校という舞台が一番しっくりきましたね。

── 卒業ソングにちなんで今年、皆さんが卒業したいことは？

「脱、ズボラ人間！」です（笑）。音楽以外ではスケジュール管理が苦手で……。今年は一人旅などでリフレッシュしながら、休むためにも動くことを意識していきたいです。

お酒の量を減らすことと、暗い自分からの卒業ですね。昨年は忙しさに追われて楽しむ余裕がありませんでした。今年は仕事もプライベートも楽しみたいです！

僕は「脱、せっかち！」です。子どもの頃から先のことばかり考えてしまう性格で。例えばテーマパークに行ったとしても、すぐ明日のこととか話したりして（笑）。今をもっと楽しむ心を持ちたいですね。

「脱、弱い自分！」です。昨年は忙しさに押し流されてしまった部分もありました。今年は心身ともに強くなり、多くの人に音楽を届けたいと思っています。

アルバム制作秘話

── 『愛を唄おう』は結成当初から存在していた楽曲とのことですが。

はい。これまではリリースする機会がなかったんですが、『VOX BOX 2』の制作にあたり、MANABOONさんにアレンジをお願いしました。これまでとは違うR&B色の強い曲になり、新たな挑戦となりました。

── 剛力彩芽さん主演の舞台“〜 女子大小路の名探偵 新章 〜『死は、ど真ん中に転げ落ちて』”の主題歌になった『ワッショイジャパン』は書き下ろしですね。

書き下ろしは初めてだったので、脚本家の方と何度も打ち合わせをしました。「お祭り」がテーマだったので、“ド・祭り”という言葉を入れて、日本全体を明るくしたいという思いを込めました。

こういったタイアップは積極的にやりたいし、いまの世の中、日本においてもこのテーマは良かったと思っていて。フラボのこの曲で、日本を少しでも明るくできたら。日本をわっしょいしていこう！って。僕らも大阪城ホールを意識しながら制作しましたし、もうマイクの向こうにその景色も見えて、テンションが上がりました。

それに実際ライブをすると、お客さんからも今までのアップチューンとは違う盛り上がりを感じるんです。和の音とかが入っているので、日本人の心に刺さるのかな。

僕たちを知ってくれた人を元気にしたいし、楽しんでもらいたいっていう気持ちが、この曲によってより一層強くなった気がします。4人の気持ちが一つになった感じがしますね。

苦労した楽曲と成長の実感

── 今作で最も苦労した楽曲は？

『会いに行く』ですね。ラブソングに近い曲なんですが、4人それぞれ恋愛観が異なるので、それを一つの曲にまとめるのが大変でした。

『鳴らせ』は年末にレコーディングした曲で、『闘う君への応援歌』で共作したYANAGIMANさんにアレンジをお願いしました。今回も歌に対するアプローチを沢山出してくださり、僕たちもインプットするのにいっぱいいっぱいで、ギリギリまで追い込んで録った思い出深い曲です。

『闘う君への応援歌』のレコーディング時に「大阪城ホールを目指すのはいいけど、自分たちが日本で一番をとってやるという気持ちを持って曲作りに臨んでる？」というYANAGIMANさんの言葉が印象的で……。ハッとしたんです。自分たちの曲作りに対する姿勢や覇気などを、改めて考え直すイイきっかけをいただきました。その言葉で、自分たちが届けたい音楽について改めて深く考えるようになりましたね。

── 『闘う君への応援歌』は、皆さんにとって大きな転機となったのですね。

1万人の前に立った時に歌が届かないと意味がないって強く思うようになって、歌詞も以前より、もっと深く考えるようになりました。

ハイエースで全国15ヶ所を巡るツアーへ

── 『VOX BOX 2』を引っ提げた全国ツアーがスタートしますね。

大阪を拠点に全国15ヶ所を回ります。大阪からの往復距離を足すと約1万キロになるので、タイトルにも取り入れました。

僕は免許がないので運転は0kmですが（笑）、助手席で応援します！

── ライブで楽しみにしていることは？

各地ごとに温度感や盛り上がり方が違うので、それを肌で感じられるのが楽しみですね。前回よりさらに充実したツアーにしたいです。

── フラボのライブの魅力とは？

ライブに行こうかどうか悩んでいる人がいれば“楽しい場所あるよ！”“一緒に作ろう”って伝えたい。ちょっと悲しいこととか 悔しいことあったらその感情を持ってきて一緒に発散したいです。

アットホームな雰囲気なので、それぞれ自由な楽しみ方で参加してほしいです。ファンネームの“フランク一家”も、一つの家族として一緒に空間を作りたいという思いから名付けました。

僕達は、なるべく等身大で、泥臭く夢を掴みにいくという活動をしてるので、近所の兄ちゃんたちがでっかい夢掲げてそれを叶えようとしている、音楽を頑張っている、というふうに思ってもらえたら。

そうそう、僕たちも皆と同じように日々戦っている。その中でフラボも頑張ってるから、自分も頑張ろうって思ってもらえたら嬉しいし、皆と共に歩んでいきたいです。

未来への決意

── この1年でどんな成長がありましたか？

ライブ活動を通じて体が鍛えられました（笑）。でもそれ以上に、大阪城ホールに向けて努力の方向性が明確になったと思います。

歌への向き合い方が変わりましたね。今回のアルバムでは自分のベストを尽くせたと思います。そしてもっと歌を追求していきたいです。

編曲スキルも少しずつ成長していると感じます。今作でも何曲か編曲をしているのですが、最近のトレンドやコード、どんな音が使われているのかなど、日々アンテナを張っています。なので、1年前に自分がアレンジした曲と『VOX BOX2』の中でアレンジさせてもらった曲（『また、会おう』『タノシミナハレ』）を比べると、多少なりとも成長できたのかなと自負しています。今後は、より多くの人に歌を届け、同じアーティスト、例えばこれから歌手を志す人たちに憧れを持たれるような存在になっていきたいです。

「ありがとう」と言う時に、“有難う”という漢字の意味が頭に浮かぶようになりましたね。そのくらい、今この状況に感謝しています。昔に比べてそこは成長した部分ですし、これからも感謝の思いを忘れずに過ごしていきたいです。

── グループとして目指すものは？

常に成長しかないと思っています。これまでは、何にがむしゃらになっていたのか分からないくらいに、がむしゃらだったけど、今は方向性が見えてきました。2028年、大阪城ホールでのワンマンライブ実現に向けて突き進むのみです！

▼リリース情報
2025年2月26日ミニアルバム「VOX BOX2」
https://www.teichiku.co.jp/artist/the-frank-vox/discography/TECI-1835.html▼ライブ情報
「VOX BOX TOUR 2025 ～えっ、10000km ?! まだまだ届けに行きたくて♪～」
日程：2025年3月20日(木祝)
会場：滋賀 U☆STONE
時間：OPEN 16:00 / START 16:30

日程：2025年4月12日(土)
会場：KYOTO MUSE
時間：OPEN 16:30 / START 17:00

日程：2025年4月13日(日)
会場：奈良 NEVER LAND
時間：OPEN 16:00 / START 16:30

日程：2025年5月3日(土祝)
会場：心斎橋 BIGCAT
時間：OPEN 16:00 / START 17:00

▼オフィシャルホームページ
https://www.thefrankvox-official.com/
▼テイチクアーティストページ
https://www.teichiku.co.jp/artist/the-frank-vox/
▼SNS
X：https://x.com/THE_FRANK_VOX
Instagram：https://www.instagram.com/the_frank_vox/
TikTok：https://www.tiktok.com/@the_frank_vox
Youtubeチャンネル：https://www.youtube.com/@thefrankvox/

インタビュー・文・撮影：ごとうまき