【腹筋割れた演歌歌手】「ボディビルダーの素質見抜かれる!?」伊達悠太ロングインタビュー

伊達悠太
アーティスト

テイチクサムライ次男坊の伊達悠太が8月17日にビッグキャット(心斎橋)で行われた大阪流行歌ライブに出演、久々の来阪となる伊達をインタビュー。新曲やプライベートのことなどたくさん語ってもらいました。

——大阪流行歌ライブを終えての心境は?

伊達さん
もう一度リベンジしたいです!皆さんせっかく来てくださった中、最高のパフォーマンスが出来なかったので…。悔しさがあります。流行歌ライブ、毎月でも良いので出させてください!って感じですね。

——北海道伊達市出身の伊達さん、大阪はどんな印象ですか?

伊達さん
やっぱりノリが違いますよね。僕は口下手なので、関西の方に受け入れられるのか心配でしたが、皆さん優しく受け入れてくださってホッとしています。今日は東京や淡路島からも来てくださった方もいらっしゃって。TwitterのDMで“今日初めて伊達さんを観に行きます!”というメッセージを下さった方もいて、本当に嬉しかったです。

下積み時代があるからこその今!

——小学生の頃からスーパー銭湯や介護老人施設などで歌われていたとのこと、小さい頃から歌手に憧れていたのですか?

伊達さん
僕は母子家庭で育ったんですが、母親は歌が大好きなんです。なので物心ついた時から歌が身近にありました。小学校低学年の頃に近くの健康ランドで歌うチャンスがあって、歌うと周りの大人に褒めてもらえる、おまけにご祝儀までいただける。もう、嬉しくて嬉しくて。頂いたご祝儀は自分のお小遣いにしていました。その頃から僕は歌手になる!って信じていましたね。

三人きょうだいの末っ子として育った伊達、祖父も歌が大好きで、当時はラジオのNHKのど自慢大会で優勝した経験があるという。伊達の転機となったのはNHKのど自慢大会、そこでスカウトをされ16歳で上京、24歳でメジャーデビューするまで、数々の苦労と困難があったという。そしてこの経験が伊達の強い武器となっている。

——長い下積み生活を経験されていますよね?

伊達さん
16歳で上京するも、メジャーデビューするまでに8年かかりました。この業界にはいろんな方がいらっしゃいますよね。当時、甘い話を持ちかけてくる人たちもいて…。疑うことを知らなかった田舎者の僕はそれを信じてついていき、騙されたこともありました(笑)。

——遠回りされましたが、この経験があったからこそ今の伊達さんがあるんですね。

伊達さん
人に話すと“全然そんな風に見えないね”と驚かれるのですが、あの頃は自分にとって当たり前なので苦しいとか感じずに、ただがむしゃらに活動していました。もちろん、なかなか芽が出ない自分に歯痒さと悔しさもありました。だけど、この経験が僕を強くしてくれたし、根性もついたのだと思います。もしまた振り出しに戻って下積み生活をしたとしても、きっと僕は這い上がってこれると、信じています。

メジャーデビューするまではフリーで活動、スナックなどに飛び込み営業をして活躍の場を広げていた。

——下積み時代の印象的なエピソードはありますか?

伊達さん
10代の頃、伊達を語っているからには仙台に行かねばと、宮城県仙台市のスナックに飛び込み営業に行きました。当時、皆さん優しく受け入れてくださったことを今でも覚えています。なかには酔っ払った方に怒鳴られたこともありました。“北海道出身なんで、北島三郎さんみたいな歌手になりたいんです”と言うと、“そんなの無理だよ!”という声も飛んできたり…。そんな中で学んだことは、どんな時でも笑顔で“ありがとうございます”と、言えたもん勝ちなんだと知りました。

一方で応援してくださる方も沢山いた。今も応援してくださる人達の中にはこの頃から応援してくださっている方たちも。伊達がずっと歌を続けてこられたのは、歌や表現することを心から愛しているからだという。

MCの仕事にも挑戦

——BS12「ハッピーミュージック」ではMCを務められ、新たな挑戦をされていますね。歌とはまた違ったMCのお仕事はいかがですか?

伊達さん
まだ全然慣れません(笑)。ゲストが大御所の方ばかりでそのことに圧倒され、観客の一人になってしまっています。以前僕の大好きな神野美伽さんがきてくださって、ずーっと眺めていたら“私は壺じゃない!”って言われて(笑)。MCの仕事を頂くようになってからは、テレビを観る際もMCの方の話し方や振り方などをしっかりと見て研究するようになりましたね。今後も頂ける仕事はなんでも受けて挑戦していきたいです。

新曲「涙のララバイ」について

作詞に朝比奈京仔、作曲に杉本眞人を初めて起用した一年半ぶりの新曲「涙のララバイ」は複雑な女性の心境を物語った女唄で、伊達の艶っぽい声が心地よく心に響く。ジャケット写真にも伊達のこだわりが詰まっている。衣裳(涙のような模様にも注目)も伊達が自ら調達、カメラのアングルや髪型メイクも、雑誌の撮影並みにこだわったと話す。

「涙のララバイ」を歌うにあたり、伊達自身も少女漫画やドラマ・映画をみて、女心を理解できるように勉強した。

——素直になれない女性の恋心を歌った歌ですが、歌うにあたって工夫されたことや、女性のここが理解できないという部分はありますか?

伊達さん
Netflixのドラマ「金魚妻」に「涙のララバイ」と近いものを感じて、よく観ていました。子どもの頃と上京してから、日舞で女形をやっていた影響か、所作などが“女性っぽいね”と言われることがあるんです。だけどやっぱり女性の心はわからないですね。“女心と秋の空”というように女性の移り気なところにはいつも翻弄されています(笑)。

——好きな女性のタイプは?また伊達さんは女性に対してはストレートに表現するタイプですか?

伊達さん
僕は活発ではない方なので、活発な人が好きですね。基本ストレートに伝えますが、怒りなどは伝えないですね(笑)。例えば部屋が散らかっていて気持ち良くないからと“掃除して”と伝えると角が立つので、それなら自分でするとか(笑)。

——歌詞の中の「あたし女の屑だね・・・」がキャッチーで印象的、伊達さんはどんな女性を想像していますか?

伊達さん
本当は“女の屑”だなんて思っていないと思うんです。酔っ払いながら強気で言ってるのかなって。とはいえ、こういう女性だ!と決めつけずに、聴く人それぞれの女性像を膨らませながら聴いてもらえたら面白いと思います。

怒号が飛び交ったレコーディング

——今作、憧れの杉本眞人先生に作曲をオファーされたとのこと。とても熱く濃いレコーディングだったと聞きましたが…。

伊達さん
今作反響が良く、自分にぴったりな歌をいただけたと思っています。レコーディングでは杉本先生の怒号が飛び交い、OKをもらえるまでに時間がかかりました。だけどとっても楽しくて、自分の中の新たな側面を見い出せてもらえたと思っています。はじめ僕は「涙のララバイ」を綺麗に歌いすぎていたんですが、杉本先生は“もっと心の底から声を出すんだ!こいつは恋しいんだから、恋しさを心から叫ぶんだ”と、終いには“音符なんて気にするな!”と言ってくださり、良い意味でこれまでの自分をぶち壊し、新たな伊達悠太を先生が作ってくださいました。

伊達は心情を大切にしている杉本先生を心から尊敬していると話す。

——作詞の朝比奈京仔先生はどんな感じでしたか?

伊達さん
レコーディング中もとにかく優しくて、常にニコニコされていました。僕が杉本先生から怒号を受けている中、僕がブースから戻ってくると“大丈夫よ、大丈夫よ”と言って、なだめてくださいました(笑)。

——カップリング曲「冬のいたずら」は銀座を舞台に同窓会で再会する男女の物語ですが、どのようなことに気をつけて歌っていますか?

伊達さん
「涙のララバイ」とは逆で、感情移入せずに淡々と歌うようにしています。詞そのものが物語っているのでストレートに届けることができたら…。

いまは、ゴルフと筋トレに夢中!ボディビルダーに誘われる!?

——今ハマっていることは筋トレとゴルフだとか…、筋トレをはじめたきっかけは?

伊達さん
コロナ禍の2年は、ライブなどできなかったこともあって10kg近く太り、過去最高の体重になってしまいました。真田ナオキ君に“伊達兄(”だてにい”と呼ばれてます)最近ヤバイよ”と言われて気付かされ、エンジンがかかりました。自宅近くのパーソナルジムに体験に行ってから筋トレの楽しさに目覚めて、そこから週に2、3回続け、体重も落としました。脂肪を筋肉に変えながら体重を落とすって一番難しいんですよ。体型がボディビルダーに向いているらしく、トレーナーさんに“一緒にボディビルの大会に出ましょう!”と誘われたんですが、丁重にお断わりしました(笑)。

——歌手のボディビルダーってあまりいないから逆に良いのかなと思いますが…笑。

伊達さん
ボディビルでもいろんな種類があるみたいですね。海パンで出るタイプならいいのかな?(笑)腹筋を割って見せてる演歌歌手はいないですしね。やってみようかな?(笑)。

筋トレの中でも一番好きなメニューは肩、嫌いなのはスクワット。70kg担いで8回4セットしているという。

——ファンの皆さまへメッセージを!

伊達さん
いつも応援してくださってありがとうございます。コロナ禍が続き、なかなかお会いする機会がないのですが、皆さまに忘れられないように活動していきたいです。遠くからライブに来てくださっているファンの皆さまにも、心から“来て良かった”“楽しかった”と言ってもらえるよう邁進します。これからも応援よろしくお願いします。

彼の願いは「涙のララバイ」を沢山の人に聴いてもらうこと。さらに、コロナが落ち着いたら自身のライブも行いたいと目を輝かせながら話す。『呼ばれたらどこでも行くし、場所を選ばずに歌わせていただきます。』柔和な人柄の中に一本筋が通った男らしさと根性が見え隠れする伊達悠太。鍛えた身体と割れた腹筋に艶っぽい美声のコラボレーション、今後の活躍がますます楽しみだ。

伊達悠太公式サイト:伊達悠太 / TEICHIKU RECORDS

オフィシャルブログ:伊達悠太オフィシャルブログ「悠太の笑日記」Powered by Ameba (ameblo.jp)

Twitter:@date_uta

インタビュー・文・撮影/ごとうまき