【関西グルメのYumi インタビュー】「グルメが本業!」人気グルメインフルエンサーが見せた強い覚悟と心意気。

Gourmet
 今じゃ日本の全世代の利用率は48.5%となったInstagram。さまざまなジャンルがある中、グルメのジャンルで一際目を引くアカウントがある。シズル感たっぷりな料理と共に、一緒に映る美しい女性、関西グルメのYumiだ。大阪、京都、神戸、奈良を中心に気軽に行ける、美味しいお店を毎日食べ歩き、 Instagramにアップ。ハイクオリティな写真と様々なジャンルの飲食店の紹介で注目を集め、現在フォロワー数は7.3万人(2023年7月時点)。関西のグルメインフルエンサーを代表する1人としての地位を築き上げてきた。また、数々のメディアやイベントにも登場。企業とのコラボレーション商品や、ぶひぶひカレーもプロデュース。さらに実績を活かしてインスタセミナーを開催したり、キャスティングを行うなど、多岐にわたって活躍している。そんな関西グルメのYumiちゃんをインタビュー。彼女がグルメインフルエンサーになるまでの道のりや原点とは?Instagramの写真や動画だけでは知ることのできない、彼女の人物像を紐解いていく。

両親が営んでいた飲食店が原点

── 毎日いろんなお店を食べ歩いていますが、これまでに訪れたお店は、きっと何千軒という数になりますよね。
Yumi
もう数え切れないくらいですよ(笑)。毎日外食で、多い時は取材以外も入れると1日に4、5軒回ることもあります。私、子どもの頃から食いしん坊で、食べるのが大好き。いくらでも食べられるんです。だけど、行くお店はしっかりと選んでいます。案件だって、何でもかんでも引き受けてはいません。事前にお店の情報をしっかりと精査し、本当に自分が行きたいお店、安心して人に勧めることのできるお店にしか行かないと決めています。
── すごい!きちんとしたこだわりを持っておられるのですね。他にこだわりポイントはありますか?
Yumi
広告っぽくなると、見ている人も面白くないと思うんです。だから、私がプライベートの中でもいいな、と思ったお店は勝手に取材したりしているんですよ。キャスティングする際も、質の良さは絶対にこだわりたい。正直なところ、いま、良質なインフルエンサーが少ないと感じていて……。せっかくPRするなら、良い人とマッチングして、宣伝したいという思いがあります。質の良いインフルエンサーが増えると相乗効果によって、お店の質も上がっていくと思うので。
── 心が感じられます。このような思いに至ったきっかけは?
Yumi
今はもう存在していないのですが、実家が飲食店を営んでいました。料理人の父と、料理は愛情と言う母の背中を見て育ちました。手前味噌ですが、両親のお店は美味しくて安くて、温かくて、いつも常連のお客さんで賑わっていました。だけど、常連さん以外は来なかったんですよね。当時は食べログなどもなかった時代。良いお店だからこそ、その魅力をいろんな人に知ってもらいたかった。でもそれが出来なくて、悔しい思いをしました。こういった自身の経験が、今の仕事に繋がっています。

転機となった台湾旅行

── グルメをテーマにInstagramを始めたきっかけは?
Yumi
Instagramを始めたのが8年前。たまたま旅行で訪れた台湾の光景に心を動かされました。当時の台湾は、すでにSNSが盛んで、ブロガーという職業の人も沢山いました。どこに行ってもWi-Fiがあるし、カフェなども写真映えするように、空間や照明、インテリアなどが考えて造られている。今でこそ、日本でも“映え”を意識したお店が沢山ありますが、当時の日本ではほとんどありませんでしたから、衝撃を受けました。じきに日本もこんな風になるんだなと思い、Instagramをしようと。そして自分の得意分野がグルメだったので、グルメインフルエンサーになることを決意しました。
── 8年前の日本では、今ほどInstagramを利用している人はいませんでしたよね。着眼点が素晴らしい!
Yumi
実は、周りの人にグルメで仕事をしようと考えていることを話すと、全員に反対されました。でも、それだけ反対されるってことは、他の人はやらないってこと。それなら絶対に成功する、これはチャンスしかないと逆に奮い立ち、すぐに本業としてこの仕事を始め、8年が経ちました。

安心、安全な食材でこだわり抜いた「ぶひぶひカレー」

── コラボ商品を出したり、商品プロデュースも手がけられているとのこと。プロデュースされた「ぶひぶひカレー第1弾はあっという間に完売したとのこと。プロデュースのきっかけは?
Yumi
きっかけは2つあります。1つはコロナ禍。元々商品プロデュースをしたいという思いがありましたが、コロナ禍によって皆外食ができなかったのを機に、今だ!と思い行動に移しました。応援してくださっている関西以外のフォロワーさんにも、美味しいものを届けたいという思いがありました。だけど、思った以上に作るのに苦戦して……、さらに商品にこだわりすぎて(笑)、完成するのに1年半かかりました。気づけばコロナ禍が明けて、皆外食していたんですよね(笑)。2つ目の理由は、他社と対等にコラボレーションをしたかったから。というのも、当時商品コラボレーションのお話も沢山頂き、是非したいと思っていましたが、初めてのコラボレーションを誰かとすることで、おんぶに抱っこになるのは避けたかったんです。最初は、自分1人で作ってきちんと実績を作りたかった。
── それだけ強い思いが込められているのですね。
Yumi
なぜカレーにしたのかというと、添加物を少なく、ヘルシーにできるから。レトルトでも、食材にこだわることで、味が大きく変わります。使用するお肉や玉ねぎも産地にこだわって、使用する玉ねぎやお肉の量で、ルーの美味しさも変わることを知りました。お陰様で「ぶひぶひカレー」第1弾は、1ヶ月で1,000個、半年で1,500個売ることができました。今は第2弾を発売中ですが、今回は東大阪市にある長瀬畜産の「なにわポーク」を使用し、肉の旨みと玉ねぎの甘みを感じてもらえる欧風カレーに仕上がっています。
── 今後の目標、挑戦したいことは?
Yumi
いつか、大阪のご当地土産を手がけることが夢です。大阪産(おおさかもん)のブランド豚を使ったレトルトカレーを作ったのもその一つです。あとは、今行っている飲食店に特化したPRやキャスティングにももっと大切にしていきたいですね。口コミがきっかけで、お店が潰れるという事も場合によってはあるんです。だからこそ、キャスティングは適当にしてほしくない。“グルメを本業にする”と決めたからには、キャスティングも本気でする。もう一つ、期間限定でもいいから、父のお店を復活させたいという願望もあります。ありとあらゆるお店を食べ歩き、評判の良いお店、有名店にも沢山行きましたが、それでも、今でも父の作る酢豚は世界一だと思っています。そのためにも、もっと力をつけて、良いお店、素敵な人を繋いで、食と笑顔の和を広めていきます!

YUMI POLISH STORE(プロデュース商品):YUMI POLISH STORE (stores.jp)
インタビュー・文/ごとうまき