初舞台で初主演の水嶋凜、ミュージカル「シンデレラストーリー」で母・斉藤由貴からダメ出しくらう

水嶋凜
舞台

ミュージカル「シンデレラストーリー」が17年ぶりに再演!9月6日(火)〜10月10日(月・祝)まで東京公演、愛知、福岡を経て10月7日(金)〜10月10日(月・祝)、大阪で上演される。会場は梅田芸術劇場メインホール。
「シンデレラストーリー」は2003年に大塚千弘と井上芳雄がタッグを組み初上演され、2005年には井浦健治などミュージカルスターを輩出した伝説のミュージカル。誰もが知っている童話「シンデレラ」に描かれる小さな疑問や矛盾に、作:鴻上尚史が独自の視点で回答していく、子どもから大人まで楽しめるハッピーミュージカル。

本公演にWキャストで主演を務め、初出演で初舞台となる水嶋凜が関西テレビで行われた会見に出席。水嶋は今年の春に大学を卒業したばかり。2021年1月テレビ東京「直ちゃんは小学三年生」で女優デビュー。2022年NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」にゲスト出演、2022年9月6日には武部聡志プロデュースで母・斉藤由貴のアルバム曲「予感」をカバーし、デジタルシングルでメジャーデビューを果たした。
水嶋に「シンデレラストーリー」の魅力や母・斉藤由貴とのエピソードなどを語ってもらった。

ーー水嶋さんが思う本作の魅力や見どころは?

水嶋
「シンデレラストーリー」では、“どうして魔法使いがシンデレラを助けたのか?”といった多くの人が疑問に思うことを楽しく読み解いてくれています。ウォーリー木下さんが演出してくださっていて、会場にいる皆さんもハッピーになれると言い切れるほどの楽しいミュージカルです。プロジェクションマッピングを使用したり、草花をテーマとした演出で明るくポップな雰囲気に仕上がっています。特に好きな部分は、シンデレラのターニングポイントとなるアンミカさんが演じる魔法使いが出てくるシーン、演出にも注目してもらいたいですね。

ーー初出演、初主役、最初に聞いた時の気持ちは?

水嶋
初演の「シンデレラストーリー」のDVDが祖母の家にあり、小さい頃に繰り返し観ていた作品なので、演じることにワクワク感もありながら、とても大きいものを抱えているということに対しての不安との両方がありました。9月6日から公演が始まりその気持ちは小さくなり、毎日新たな発見とワクワク感に包まれながら舞台に立たせていただいています!

ーー東京公演での舞台に立たれての感想、戸惑ったことなどはありますか?

水嶋
舞台と映像は全く違いますね。動きの大きさ、表現の仕方も、自分が思っている以上に感情を出さないと大きな会場には伝わらないということを痛感しています。そして周りの先輩方が実力者ばかり。皆さん優しくて常に助けてくださいます。例えば王妃役の彩吹真央さんやピエール役の入野自由さんからは舞台での身体の使い方など、的確なアドバイスをいただいたり…。私はこれまでダンスをしたことがなかったので、振り付けを覚えるのに苦戦しました(笑)

 

ーー共演者の皆さんとの関係性は?

水嶋
笑いに溢れたカンパニーで、ただただ、楽しい現場です。皆さんの優しさに甘えています(笑)。Wキャストで主演の加藤梨里香さんは周りから“お母さん”と呼ばれるような存在。全てにおいてパーフェクトで、みんなに頼られる憧れの人です。

ーーどんなシンデレラ像を描いて演じられましたか?

水嶋
一般的にはシンデレラは可哀想な子というイメージがありますが、本作のシンデレラは明るくて自分がいじめられている実感がない、自分の世界を持っているポジティブなシンデレラです。私もそんなイメージを抱いてお稽古をしてきました。

母からもアドバイスを受ける。

ーー9月6日に初主演の舞台を踏まれて、同時に歌手デビューもされましたね。大きな出来事が一気に訪れましたが心境は?

水嶋
最初は漠然としていましたが、舞台を観たり曲を聴いた方たちからの声でようやく実感が湧いてきました。舞台を観てくださった方からは嬉しい言葉ばかり頂き、色んな人に支えられていることを実感しています。母(斉藤由貴)も2回ほど観にきてくれましたが、その度にダメ出しシートを渡され(笑)。母からの最後のまとめには“心を込めてセリフを言えば、絶対に演技も人の心も動くから”と書いてありました。

「シンデレラストーリー」では作詞を母の斉藤由貴が手がけている。

ーー「予感」のミュージックビデオは水嶋さんがセルフディレクションされているとのこと、制作秘話を教えてください。

水嶋
今回私は絵コンテを書いたのですが、自分が想像したものと、実際に撮影となると難しいなと、改めて実感しました。大学ではグループワークで一つの作品を撮ったりしましたが、その経験が今回にも活かされたのではないかと思っています。自分でも歌を聴いて、所々で母と声が似ていると感じました。

ーー美術大学を卒業して女優の道へー。この世界に入って一年半…今の心境は?

水嶋
大学では映像、制作側として学んできました。いつしか作る側ではなく撮られる側に興味が湧いてくるようになりました。今、自分が想像していたよりずっとお仕事が楽しいです。小さい頃から母の出演しているドラマなどを観ていて自身が影響を受けていたのかもしれません。

ーー母・斉藤由貴さんと水嶋さんの似ているところ、反対に似ていないところを教えてください。

水嶋
似ているところは流れている時間がゆっくりなところ(笑)。似ていないところは、母は無用心なのに対して、私は用心深いところです。私は自分のものをその辺に置いておくのが心配で、今も楽屋に置いてある携帯電話のことが心配です(笑)。母は海外でも財布丸出しで置いておくようなタイプで、私が母の財布を回収して持ってるくらいなんですよ。

ーー大阪でしたいこと、また大阪公演に向けての意気込みをお願いします!

水嶋
大阪で千秋楽を迎えるので、何か思い出になる物を買えたら…。食べ物だと残らないので(笑)。まだまだコロナが落ち着かない状況ですが、この作品を観て明るく、前向きな気持ちになってもらえたら嬉しいです。帰り道はきっと幸せなオーラに包まれているはず!大人のみなさんからお子さんまで多くの方に観てもらいたいです。是非、観に来てください!

透明感に溢れる水嶋、芸能界デビューして一年半とは思えないほどの存在感を放っていた。ゆっくりと落ち着いて話すところや空気感、美しい目鼻立ちは母そのもの。今後も様々な仕事にチャレンジしたいと話す水嶋は、大好きな映画の仕事にも挑戦したいと意欲的だ。スクリーンで水嶋凜を見られる日も近いはず!ミュージカル「シンデレラストーリー」大阪公演は、10月7日(金)〜10日(月・祝)、梅田芸術劇場メインホールにて。とびっきり楽しく明るいシンデレラをこの目で確かめてみて欲しい。

ミュージカル「シンデレラストーリー」公演概要・チケット

日程
2022年10月7日(金) 〜 10日(月・祝) [全5回公演]
会場
梅田芸術劇場 メインホール

ミュージカル「シンデレラストーリー」 | イベント | 関西テレビ放送 カンテレ (ktv.jp)

取材・文・撮影/ごとうまき