【アベンジャーズエンドゲームは始まり】壮大なスケール感で魅了する最強のヒーロー集団「エターナルズ」

映画

アベンジャーズエンドゲームは始まりでしかないーー。

「アベンジャーズ」シリーズをはじめとしたマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)で知られるマーベル・スタジオが新たに送り出すヒーローチーム「エターナルズ」が11月5日(金)から公開されている。「ノマドランド」でアカデミー賞を受賞したクロエ・ジャオ監督、10年ぶりのアクション作品への出演となるアンジェリーナ・ジョリー他、「クレイジー・リッチ!」のジェンマ・チェン、「ゲーム・オブ・スローンズ」のリチャード・マッデン、キット・ハリントン、これがハリウッドデビューとなる「新感染 ファイナル・エクスプレス」のマ・ドンソクと豪華すぎるキャスト達が顔を揃える。

舞台は「エンドゲーム」後の世界、最凶最悪の敵サノスによって半分が消滅させられた全宇宙の生命は、アベンジャーズの戦いによって復活したが、その時の強大なエネルギーによって新たな脅威が誕生し、地球に迫っていた。その脅威に立ち向かうべく、これまで身を潜めていたエターナルズが再び集結。残された時間はたったの7日間、そんな過去最大級の危機に、最強のヒーロー集団エターナルズが立ち上がる。

(C)Marvel Studios 2021

もはや伝説となるアベンジャーズの活躍と存在。10人の守護者である彼らは7000年にもわたり人智を超えた力で人類を密かに見守ってきた。またバラエティ富んだ人種と個性が際立つ彼らの中には手話を使う聴覚障害者も含まれている。彼らの間に芽生える愛と失恋、憎悪や悲しみといった人間らしい感情を織り交ぜてLGBTQや多様性といったテーマも描かれている。
そんな本作を手がけたのが「ノマドランド」でアカデミー賞を受賞したクロエ・ジャオ監督、ノマドランドで見せた圧倒的な映像美と迫力満点の壮大な世界観は期待を裏切らない。またジャオ監督は日本の漫画にも影響を受け「本作にも日本の漫画の要素を入れた」とのことだ。

(C)Marvel Studios 2021

(C)Marvel Studios 2021

神話と人類の過ちが描かれる

本作はこれまでの人類の悪行も描かれている。例えば原爆で破壊し尽くされた広島、これをシーンに入れた勇気には称賛すべきだろう。
またメンバーの名前が全て神話由来であるのにも注目、イカリスの行動が神話そのものでクロエ・ジャオが手がけた壮大な天地創造のストーリーと言っても過言ではない。

(C)Marvel Studios 2021

とりわけ本作は「アクション」が少なめではあるが、その他にもサスペンスやラブストーリー、ドラマやコメディといった様々な要素を絡ませながら世界の様々な国を舞台に駆け巡る。これが物語により深みを与えて、絶えず飽きさせることがない。また守護神たちのユーモア溢れる会話や彼たちの苦悩などにも共感する。
マーベル映画でお馴染みのエンドクレジットの後とラストには次回作への期待が膨らむおまけの映像が。見逃さないように!

(C)Marvel Studios 2021

エターナルズ

監督:クロエ・ジャオ
脚本:クロエ・ジャオ パトリック・バーリー ライアン・フィルポ カズ・フィルポ
キャスト:リチャード・マッデン、ジェンマ・チャン、アンジェリーナジョリー、サルマ・ハエック
製作:2021年製作/156分/G/アメリカ
配給:ディズニー
原題:Eternals

 

文/ごとうまき