【花*花インタビュー】25周年、まだまだこれから!2人で元気に死ぬまで活動していたい!

アーティスト

2000年7月に『あ〜よかった-setagaya mix-』でメジャーデビューを果たし、同年末には「第51回NHK紅白歌合戦」に出場するなど、当時の日本を席巻した花*花。2003年に活動を休止し、花*花の誕生10周年となる2009年に再始動。紆余曲折を経て彼女たちは、今年でメジャーデビュー25周年を迎える。そんな記念すべき今年は、花*花のライブやコンサートが予定されている。3月20日(木・祝)には大阪の東大阪市文化創造館ジャトーハーモニー小ホール、3月23日(日)には兵庫県の西脇市市民交流施設オリナスホールで、25周年イヤー初となるワンマンライブが開催される。

公演に先立ち、おのまきこ さんと、こじまいづみ さんのお2人にライブに向けての意気込みや25周年を振り返っての思いなどを等身大で語っていただきました。インタビューを通して見えた2人の絆や、活動休止を経て再確認した音楽への思いや愛とは──。

同窓会みたいなライブになれば

── 3月20日の大阪公演、3月23日の兵庫公演は、それぞれどのようなライブになりそうですか?

おの
25周年コンサートとしての1回目であり、どちらの会場も初めて歌わせていただく場所なので、初めましての方もいらっしゃると思います。皆さんが聴きたいだろうな、という曲や、2024年8月に発売したカバーアルバム『Good Song Laboratory』からも織り交ぜて歌いたいと思っています。

おの
20周年の時はちょうどコロナ禍で何も出来なかったので、25周年の今年は20周年の分も詰め込んで、沢山コンサートやライブを行う予定です!さらにパワーアップしていると思うので、是非ライブに来て、感情を吐き出してもらえたら嬉しいです。きっとスッキリすると思いますよ。3世代で来てくださるお客さんもいて嬉しいです。是非お子さんも一緒に来てくださいね♪

こじま
私たちの25年と同じように皆さんも25年の時を刻んでいて……。逆に私が「皆さんどんな25年でしたか?」と、インタビューしたいくらいです。毎回来てくださっている人もいたり、小さかった女の子がいつの間にかお母さんになっていたり、なんだか同窓会みたいな気持ちになるだろうし、ライブで確認し合える時間になればいいな。

活動休止中、それぞれの時間があってよかった。

── メジャーデビューして3年後に活動休止。そして6年経って再始動されましたが、休止期間中はどんなふうに過ごされましたか?

おの
活動休止したときは、一つの転機でした。休んで良かったなって思います。あの6年間はそれぞれ音楽のことを吸収したり、こじまさんはプライベートでも変化がありましたね。特に女性の20代後半から30代ってライフスタイルが大きく変化する時ですから。私自身のプライベートは特に変わっていませんが、歌を教えるという仕事をしたことで、アーティスト活動だけをしていたら出会えないような人とも出会い、大きく成長できたように思います。それぞれの時間があって良かったし、それを経て再始動したので、自分たちの作りたいもの、やりたい事がはっきりしました。

こじま
そうそう、今だからできることってあるよね。メジャーデビューした時は、今日はこれ、明日はこれと、言われたことをこなしていく毎日で……。ここ最近は、何かお題をもらって曲を作ったり、提供することが多いのですが、若い頃はそういうのが大嫌いだったんですよ。なぜ嫌いだったかというと、その時は自分たちにそういう能力がない、応える力がないと分かっていたからなのでしょうね。曲を沢山作ってきたおかげで、いまは自分に必要とされているものを理解し、提案できるようになりました。

──こじまさんは休止期間中、結婚や出産を経て、音楽療法士の資格も取得されましたね。

こじま
はい。音楽療法士の資格を取るために学校に通いました。お客さんが「曲を聴いてすごく癒されました」と言ってくださるけれど、自分は癒そうと思って作っていたわけでもないのです。どうしてこの曲を聴いて人は癒されるのだろうか、どうしてこの曲を聴いて泣くのだろう、この曲を聴くことで何を乗り越えたのかという疑問があって、それを知りたくて学校に行きました。

── 学校で学んだことによってその疑問は解けたのですね。

こじま
私たちが経験した喜びや悲しみ、痛みなどを素直に書くことで、自然と聴く人の喜びや痛みと同調していたんだと知りました。人は共感したり同調したり代弁してもらうことによって感動したり癒されるんだと。

おの
「宇宙を知らないから宇宙のことは歌えない」と、よく言っているんです。私たちの知っていること、感じたこと、思ったこと、体験したことから歌が生まれているので、知らないことは書けません。だからこそ、私たちの歌を聴いて感動してくれることは本当に嬉しいことですよね。

── 10周年となる2009年に再始動されましたが、これも一つの転機ですね。

おの
休んでいる間は、お互いあまり会わなかったんです。だから10周年記念のライブをしたときはすごく楽しかった。この時は、まだ花*花を続けるとか何も決まっていなくて、その時に「もう無理!」ってなっていたら続いていなかったのかもしれません。

── お二人は学生の頃からの付き合いですよね。出会って30年、お互いどのような存在になっていますか?

おの
言葉では言い表せないほどの関係になっています(笑)。

こじま
学生の頃からの友達なので、あの頃のノリとか、言っていることが当時からあまり変わっていませんね。

おの
そうそう「どこそこが痛い、目が見えにくい」とか喋る内容は健康のことが多くなったけど、恋の可愛いお悩みは変わらない。女子がおばさんになったってかんじ(笑)。自分に優しく!健康と機嫌は自分で取る

── 25周年ってすごいことですよ。私もリアルに花*花の曲を聴いていた世代ですし、なんだか感慨深いです。

こじま
あっという間でしたね。だけど上には上がいるんですよ。40年とか50年とか。そういう方達と比べるともっと頑張らないとって思います。

おの
グループとして最小人数なので、やってこれたのもあるのかな。バンドならまた違っていたかもしれません。素晴らしい音楽の先輩方を見るとまだまだだと思いますし、どっちかが死ぬまで頑張りますよ!とにかくここからは健康第一!元気がないとできませんからね。

こじま
そうそう。家族がいると自分の健康のことって、一番最後になってしまうけど、もうアラフィフ。最近は3つやることがあれば、無理しても1つ減らすようにしているんですよ。以前は3つできることを5つしていたから、めちゃくちゃ疲れていました。でもこれを続けていると「2人で元気に」なんて活動はできませんから。健康と機嫌は自分で取るをモットーに、無理をしないよう、マイペースに活動を続けていきます!

インタビュー・文・撮影:ごとうまき