【丸竹夷インタビュー】京都から全国へ!燃える情熱で挑む「京炎一閃」

アーティスト

京都の情緒あふれる街から生まれたガールズロックバンド「丸竹夷」。ギター&ボーカルの姫花(ヒメカ)、ベースの莉音(リオン)、ドラムの紅留美(クルミ)の3人からなるグループは、高校の同級生という強い絆を背景に、2024年9月にデビューして以来、圧倒的な勢いで音楽シーンを駆け抜けている。6月13日にリリースされた1stアルバムのリアレンジ版『MARUTAKEEBISU (Rearranged Album)』と、京都劇場での2日間ライブを収めたDVD『JK THE END』および『18-New Chapter-』が発売された。さらに6月末からは全国47都道府県ツアー「京炎一閃」もスタートしている。彼女たちの音楽への情熱と未来への想いをお届けする。

メンバーの印象

── まずは自己紹介がてら、メンバーから見たお互いの印象を教えてください。姫花さんってどんな方ですか?

莉音

姫花はムードメーカーです。いつも元気で、食べるのも喋るのもパワフル。チームの雰囲気を明るくしてくれる存在ですね。

紅留美

 そう、めっちゃ頼りになるリーダー! 誰よりもきちんと計画立てて、しっかりしてると思います。

── では、莉音さんはどんな印象?

姫花

 莉音はセンスがすごいんです。すごくマイペースだけど、自分の世界をしっかり持ってる。そこが魅力やなって。

紅留美

うん、マイペースやけど、それが莉音の個性。独特の感性が音楽にも表れていると思います。

── 紅留美さんはどんな方?

姫花

紅留美はとにかく優しい! なんでも笑顔で受け止めてくれるから、こっちまで癒されるんです。

莉音

 ほんま、めっちゃ笑う子(笑)。どんな小さなことでも笑ってくれるから、場が和むんですよね。

── 皆さん、同じ高校の同級生なんですよね。バンド結成のきっかけを教えてください。

姫花

私と 莉音が軽音部で一緒やったんですけど、紅留美は最初はドラムをやっていなくて、クラスメイトでした。ある日、「一緒にバンドやろう!」って声かけたのが始まりですね。

紅留美

ほんと急な話やったんですけど(笑)、そこから1年でここまで来れたのは自分でも驚きです。こんなに本気で頑張ったの、初めてかも。

莉音

 高校2年の時にバンドを組んで、それぞれ音楽やエンタメに興味はあったけど、具体的に何をしたいかは曖昧だったんです。私もモデルや女優のオーディションを受けたりしていたけど、ピンとこなくて。軽音部で3人ではじめて、「これや!」って思えた瞬間でした。

── 2024年9月にはむはむGXでデビューし、1年足らずで京都劇場での2日間ライブ。すごいスピード感ですね。その時の心境は?

姫花

本当にバタバタでした。気づいたら京都劇場に立っていた、みたいな(笑)。学校と練習の往復で、記憶がちょっと曖昧な部分もあるんですけど。

莉音

 ほんとに、追いついているのか追いついていないのか、わからないくらいの速さやった。始めたのつい最近やん、みたいな感覚です。

紅留美

 でも、振り返るととっても楽しかった。YouTubeでライブ映像見返して、「こんなんやってたんや!」って自分でもびっくりしました。

── 高校卒業後、進学せずに音楽の道を選んだのは大きな決断だったのでは?

姫花

そうですね。実は進学先も決めてたんですけど、3人で音楽を本気でやるって決めたから、音楽の道に進みました。ここまでやってきたら、もう音楽しかないなって。

紅留美
私は大学に進みたい気持ちもあったのですが、バンドとの両立が難しくなるのでは?と思いバンドに時間を費やそうと思いました。家族や友達も応援してくれて、背中を押してくれたのは大きかったです。

莉音

 周りのみんながライブに来てくれたり、応援してくれて。ほんとにありがたい環境やと思います。

リアレンジアルバムについて

── 6月13日にリリースされたリアレンジアルバム『MARUTAKEEBISU (Rearranged Album)』、特に「はむはむ∞」のリメイクが大胆でしたね。制作の裏話を教えてください。

姫花

「はむはむ∞」は一番大変だった曲ですね。元々私が歌ってたんですけど、リアレンジで3人全員で歌うパートが増えて、特に紅留美はドラムを叩きながら歌うのがめっちゃ難しかったみたいで。

紅留美

 ほんま、頭パンクするかと思った(笑)。でも、その分、新しい「はむはむ∞」は丸竹夷の進化をしっかり感じられる曲になったと思います。

莉音

 私は「夜兎」と「光があるから」で、初めてボーカルを担当しました。自分で書いた歌詞を歌うことで、思い入れがぐっと深まった。感情を表現するのは難しかったけど、書いた時の気持ちを思い出しながら歌いました。

姫花

莉音の歌、ほんとに良かった! 私が歌ってた時は「この感情どうやって出すんやろ」って悩んでいたけど、莉音が歌うことで歌詞のリアルさが引き立って、めっちゃいい仕上がりになったと思います。

── レコーディング以外にも、ジャケット写真の撮影が印象的ですね。

莉音

 ジャケットは京都の萬福寺で撮りました。昔、「はむはむ∞」のMVを撮った場所だから、なんか縁を感じて。赤の和風な衣装で、京都らしさをしっかり出したかったんです。

姫花

私は金髪、ほんとに気に入ってます。ビジュアルもガラッと変えたくて、京都劇場1日目のライブ後に髪のカラーリングに行ったんです。明け方3時までかかって、ほとんど寝れませんでしたが、満足してます!

── 3月に行われた京都劇場の2日間ライブ、1日目は「JK THE END」、2日目は「18-New Chapter-」。DVDも発売されていますが、振り返ってみていかがですか?

姫花

なんか、緊張しなかったんですよね。なぜだか分からないけど、ステージに立ったら自然体でいけた。映像見返して、「こんなんやってたんや!」って自分でもびっくりしました。

莉音

 私はライブ中、なんかふわっとした感覚でした。記憶が曖昧だけど、映像見るとファンの方々の反応とか思い出して、楽しかったなって蘇ってきます。

紅留美

1日目と2日目の雰囲気の違いがすごかった。1日目はこれまでのアレンジ、2日目はリアレンジ版で、全然違うから練習もレコーディングも大変やったけど、やりきった感がすごいです。

── YouTubeのドキュメンタリー映像で、ライブ後に皆さんが泣いているシーンが印象的でした。

姫花

あの時は、ほんまに心からやってたから、終わった後に感情が溢れちゃいました。スタッフさんも一緒に泣いてて、「みんなで作り上げた」って感じが強かったですね。

莉音

 あの映像、丸竹夷の全部が詰まってると思う。ファンの皆さんにも、その熱量を感じてほしいです。

ツアーにかける思いと未来への希望

── そして、47都道府県ツアー「京炎一閃」が6月末からスタートしました!タイトルに込めた思いは?

莉音

 「京」は京都、「炎」は私たちの赤い衣装と情熱をイメージしています。「一閃」は、一瞬のひらめきだけど、一生心に残るライブにしたいって思いを込めました。バンド名も私がパッとひらめいたんですが、こういうの考えるの好きです。

姫花

ほんま名付け親(笑)。

── ツアーの見どころや、楽しみにしていることは?

姫花

 3人全員がボーカルを取るのが丸竹夷の強みだと思う。ガールズバンドって可愛らしいイメージもあるけど、私たちは熱い! 燃えるような演奏で、ファンの皆さんを笑顔にしたいです。

莉音

MCはちょっと苦手なんですが……、今回は曲をたくさん聴いてもらって、私たちのことを知ってほしい。県ごとの雰囲気やファンの皆さんとの触れ合いも楽しみです。

紅留美

仙台の牛タン、沖縄の綺麗な景色、北海道…全部楽しみです!47都道府県、全部修学旅行みたいな気持ちで楽しみたいです。

── 最後に3年後の丸竹夷や、個人としての目標を教えてください。

姫花

誰かに勇気を与えられる存在になりたい。私のギターや歌で「私もやってみよう!」って思ってくれる人が増えたら嬉しい。バンドとしては、もっと大きなステージやフェスに出て、たくさんの人に丸竹夷を知ってほしいです。

莉音

 今はバンド始めて1年ちょっとだから、3年後には理想の曲を作れるようになりたい。自分のキャラクターをしっかり見つけて、自信を持ってステージに立ちたいですね。

紅留美

ドラムの技術を磨きつつ、音楽以外の仕事にも挑戦してみたい。バンドとしては、タイアップや大きな舞台を目指して、もっとたくさんの人に届く音楽を作りたいです!

インタビュー・文・撮影:ごとうまき