【ドクターだけどバンパイア】スパイダーマンの敵役モービウスの葛藤と誕生を描く『モービウス』

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映画
スパイダーマンの敵役として登場するマーベルコミックのキャラクター、モービウスを主人公に描いたダークアクションが数度に渡る公開延期を経て、4月1日から全国劇場で公開中。
血を渇望する吸血鬼と人々の命を救う医師という二つの顔を持つ主人公マイケル・モービウスの誕生秘話が本作に描かれているが、次なるスパイダーマン作品までの繋ぎ的な位置付けとも考えられる。

あらすじ
幼少期から血液の難病を患い、まともに歩くことさえままならないマイケル。自分と同じ病に闘い、病院では兄弟のように育ってきた親友のマイロと病気の人々を助けるために天才医師となった。そんなマイケルはある日コウモリの血清を投与するという危険な治療法を自らの肉体を差し出して実験する。その結果、マイケルの肉体は激変、半分人間、半分吸血鬼という身体になってしまう。超人的なスピード、飛行能力、周囲の状況を察知するレーダー能力、異常なほどによく聞こえる聴力が身につく。しかしその代償として血に対する渇望に苦しむことに。人工血液を飲み、薄れゆく人間としての意識を保つマイケル。そんな彼に対し、マイロも生きるためにその血清を投与してほしいというが、血清を飲んだ後の壮絶な恐怖を経験したマイケルはマイロの頼みを断る。

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スパイダーマンに繋がる必見もの!

「弱点があっても冷静に、自制心が勝利を生む」を教えてくれる物語
コウモリの血清を自身の身体に投与することによって、半分人間、半分吸血鬼となってしまったマイケル。同じ病で共に闘ってきた兄弟のようなマイルとマイケルの2人があれほど強く願った健康な身体と普通の生活は結局手に入るどころか、人格も、人生さえも変えてしまうことに。
人の命を助けようとした男が、一瞬で人を殺してしまう吸血鬼と化して、人工血液を作り出した男が、人々の血を渇望する吸血鬼に。なんて皮肉なんだろう。
物語の最初はマイケルとマイルの2人の熱い友情にグッとくる。だけどその友情もコウモリの血清によって揺らぎはじめ、最後には…。

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レビュー(ネタバレ含む)

血を渇望し、人々に手をかけそうになるのをしっかりと抑えてコントロールするマイケル。
一方、欲望のままに、これまでの鬱憤を晴らすように、タカが外れたやりたい放題のマイル。
どちらがヒーローかなんて一目瞭然。
マイケルは頭がいい、理性がある、そしてやっぱり優しい!そりゃマルティーヌも好きになるさ!
マイケルを追う警官の人にも彼の生み出した人工血液によって助けられた1人、複雑だっただろうなぁ。

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やはりモービウス、どうしても見た目がインパクト強すぎて、知らない人からするとホラー!?って思うでしょうが、筆者的には興奮4 ,ウルウル3 ,怖さ2 ,難しさ1って感じだろうか。レイトショーにもピッタリだった。次なるスパイダーマンの繋ぎの作品として軽い気持ちで鑑賞することをお勧めする。マーベルのことを詳しく知らない人も、すんなりと入れる分かり易さがあり、予備知識がなくても楽しめる作品となっていてかなりおススメ。それにしても主人公演モービウス演じたジャレッド・レトの演技の奥深さと幅広さには驚嘆だ(ハウス・オブ・グッチでのとぼけた中年の男の印象が強すぎて)。ジャレッド・レトの新たな魅力が光る作品となった。

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モービウス

監督:ダニエル・エスピノーサ
製作:アビ・アラド マット・トルマック ルーカス・フォスター
脚本:マット・サザマ バーク・シャープレス
キャスト:ジャレッド・レト、マット・スミス、アドリア・アルホナ、ジャレッド・ハリス、アル・マドリガル、タイリース・ギブソン、マイケル・キートン
原題:Morbius
製作:2022年製作/104分/G/アメリカ
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

文/ごとうまき