【lecca メジャーデビュー20周年記念ライブレポート】 豪華ゲストと紡ぐ、20年の映画的群像劇

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2026年6月28日、雨上がりの瑞々しい青空が広がった大阪城音楽堂。台風一過の熱気が残る緑豊かな野外ステージで、レゲエ・サウンドをベースに圧倒的な支持を集めてきたleccaのメジャーデビュー20周年記念ライブ『lecca 20th Anniversary Live “Dreamers”』が開催された。今回のライブは、ただの20年の足跡を振り返るノスタルジーでは終わらない。“これからの生き様”を提示する圧巻のステージとなった。

豪華ゲストと紡ぐ、20年の「映画的」群像劇

夕暮れ時の心地よい風が吹き抜ける中、ライブは「BIG POPPERのテーマ」から幕を開けた。「Golden Lion」「スタートライン」「前向き」「ファミリア!」など、観客を鼓舞するアッパーチューンが続く。客席は冒頭から総立ちとなり、会場のボルテージは一気に跳ね上がった。

ステージには豪華なスペシャルゲストたちが次々と登場し、スクリーンで名優たちが火花を散らす群像劇のような贅沢な感動が客席に届けられた。JUMBO MAATCHを迎えた「Vibes Up」では、火花の散るような熱量で圧倒。中盤にはSpinna B-ILLが登場し、「ライオンの子」「One Love」で野外の開放感に満ちた極上のグルーヴを生み出した。

MCでは、ゲスト陣を巻き込んでそれぞれの“好みの女性のタイプ”を問い詰める微笑ましい一幕も。後半には、サプライズで登場したRYO the SKYWALKERとこの日初披露の新曲「One Chance」、そして三浦大知を迎えた「First Sight」へと繋ぎ、胸熱な共演を果たした。

さらに、日本のヒップホップ・レジェンド、RHYMESTERが登場すると客席の歓声は一段と高くなる。実に約10年ぶりの共演となる「Sky is the Limit 」。台風の後の澄んだ夜空へ吸い込まれていくような、時を経て深みを増した両者の化学反応は、まさにクライマックスにふさわしい奇跡的な瞬間だった。

40代のリアルな葛藤と宣戦布告

ライブのハイライトは、lecca自身の剥き出しの言葉が放たれたMCだった。20代を振り返りながら、彼女は観客にこう語りかけた。

「20代の時も頑張ってると思って、こんな曲いっぱい書いてドヤ顔で歌ってたんですけど、40代の今からすると『えっ、それで頑張ってたって思ってる?』ってくらい。40代の頑張りって、見えないところで、評価されないところで、誰にも見られないところで頑張ってんだもん。それは本当にすごいこと」40代を迎えた自身のリアルな実感を語る彼女の言葉に、客席の同世代ファンからは、深く、大きな頷きが返ってくる。

「勝負は45歳からですよ。ここからなんですから!」と叫ぶ姿は、嵐の中を生き抜いたヒロインの姿そのものだ。現実の重さに追われ、夢を見ることを忘れていた10年間を告白しつつ、「でも音楽は楽しいし、音楽で見る夢は最高だし!」と言い切る笑顔には、何者にも代えがたい説得力があった。

10月アルバム発売&2年ぶりのZeppツアー決定

終盤に向けて、ライブはさらに加速する。終盤に披露された代表曲「My measure」では、客席の熱気が再点火され、本編ラストの「For You」が始まると、会場は完全に一つになり、圧倒的な一体感でさらなる盛り上がりを見せた。

歌い終えて彼女がステージを後にすると、客席からはアンコールが飛び交う。その熱気に導かれるように再び現れた彼女の口から、さらなるビッグニュースが放たれた。2026年10月14日に待望のニューアルバム『Lovers & Dreamers』のリリースが決定。さらに11月からは、このアルバムを引っ提げ、全国5ヶ所を回る2年ぶりのZeppツアーが開催されることが告げられたのだ。

「20周年が私の到達点だとは思っておりません」と言い切る彼女は、すでに次なる物語のプロットを描き始めている。今回のライブタイトルでもある『Dreamers』という言葉に込めた想いを、最後の曲を前に、集まった全ての“夢追い人”たちへ手渡すように語った。

「みんなもね、いくらでもね、何歳でもね、50歳でも60歳でもよ、夢なんて見てください。遅いなんてことないから、一切ないから。やりたいって思ったことは今日やりましょう。一緒に目指していきましょう」

全39曲(本編37曲+アンコール2曲)を全力で駆け抜けた。これは単なる20周年の記念碑ではない。現実を抱えながらも、もう一度立ち上がって夢を見ようとする全ての人々に向けた、leccaからの極上の人生のロードムービー。嵐が去った後の夜空のように、これ以上ないほどクリアで華やかな幕開けとなった最高の初夏の夜だった。 

取材・文:ごとうまき