この物語には人生哲学が詰まっている
この作品は第61回青少年読書感想文全国コンクールの小学校高学年向け課題図書にも指定された、アンナ・ウォルツによる児童文学「ぼくとテスの秘密の七日間」を原作に、少年と少女が繰り広げる秘密の計画をオランダの島を舞台に繰り広げられる。少年少女の成長をみずみずしく描いた青春ドラマ。
家族で夏のバカンスを楽しむため、都会の喧騒から遠く離れたオランダ北部の島にやってきた11歳の少年サムは哲学的な考えをする男の子。「地球最後の恐竜は、自分が最後って知ってたのかな」と、この世の全ての生き物がいつか死を迎えると気付き、思い悩む。ある日、サムは少女テスと出会い彼女の予測不能な行動と魅力に惹かれていく。一方テスは、ママから死んだと聞かされ12年間ずっと会えていなかったパパをfacebookで探し出し、内緒で島に招待、そこからさまざまな物語が繰り広げられる。少年少女がひと夏を通して大人になる姿を描いた宝箱のような物語。
邦題の「恐竜が教えてくれたこと」の恐竜はつかみ程度で、まったく出てきません。内容はかなり深いです。哲学を勉強している方、興味のある方にはもってこいの良作、大人から子供まで楽しめるストーリー。
美しいオランダの島、海、絵画のような描写に、シンプルなストーリー。最後のほうに出てくるヒレおじいさんの言葉が感動的で、この物語で一番伝えたいことではないでしょうか。とてもシンプルな言葉なのにアタマを突かれた感じ。是非劇場で観てほしい作品です。
関西の上映映画館
大阪 | シネ・リーブル梅田 |
兵庫 | シネ・リーブル神戸 |
監督:ステフェン・ワウテルロウト
キャスト:ソンニ・ファンウッテレン
製作: 2019年製作/84分/G/オランダ
原題:Mijn bijzonder rare week met Tess
配給:彩プロ
この作品は3月に公開されていましたが行けず、ずっと気になっていた作品。オランダ映画って滅多に観る機会がないので新鮮でした。哲学の授業はこれから日本人も必須の科目だと思う。
文/ごとうまき