【ベリーグッドマン インタビュー】「サンキューから始まる新章。次なる目標は関東を攻める!」

アーティスト

2025年2月26日にアルバム「サンキュー」をリリースし、4月12日(土)から全国20都市全22公演の「サンキューツアー2025」がスタートしたベリーグッドマン。結成11周年を迎え、甲子園ライブの成功を糧に新たな挑戦へ踏み出す彼らが、2年ぶりのフルアルバムに込めた思いやファンへの感謝、そして次なる目標を語ってくれました。RoverとMOCAの視点から、彼らの音楽と絆に迫るインタビューをお届けします。

── 2025年2月26日に発売されたアルバム「サンキュー」を引っ提げて、全国20都市、全22公演の「サンキューツアー2025」が開催されますね。2年ぶりのフルアルバムですが、この2年間はどうでしたか?

Rover
甲子園球場のライブが軸でしたね。47都道府県を回ったり、「ベリーグッドマン BEST TOUR “GOOD GOOD GOOD”」やZeppツアーをやったり、いつも通りのベリーグッドマンらしい2年間でした。ただ、甲子園後は大きな目標をガチガチに持たず、僕たちらしさを追求する中で新しい目標が見つかった感じです。

 


MOCA
甲子園から1年3~4ヶ月経ちますが、「CLASSIC」や「花よりも花を咲かせる土になれ」など最新曲まで詰め込みました。一曲一曲向き合って、「これでいいのか?」とぶつかり合うこともあったけど、方向性の違いじゃなくて、同じ方向で確かめ合うぶつかり合い。それが成長につながり、ベスト感のある一枚になったと思います。

甲子園ライブを終えて…

── 甲子園ライブの前と後で感覚はどう変わりましたか?

Rover
やる前は「満員にしたい!」が最優先で、全員でそこに集中していました。本番3~4日前から「集めたけど、ちゃんとやらなきゃ」とスイッチが入り、前日にステージを見て「いける!」と確信しました。チケット販売屋モードでもあったけど(笑)、根底には「いいライブを届ける自信」がありましたね。打ち上げでは「良かったね」じゃなくて、「当然だよね」って拍手で、「いいチームだな」実感しましたね。この5年、10年同じことを続ければ、ライブミュージシャンとして成長できると確信したし、甲子園でベリーグッドマンというチームができた実感があります。

 


MOCA
10年同じ苦しみと楽しみを味わって、また50年走りたいと思うようになりました。それまでそんな感覚はなかったけど、60、70歳になっても3人で歌いたいと強く思ったし、そこを目指したい。甲子園は最高の景色を見せてくれて、「サンキュー」って気持ちが強いですね。

制作の葛藤

── アルバムでぶつかり合った後、特に思い入れのある曲は何ですか?

Rover
僕は「花よりも花を咲かせる土になれ」にかけていたし、MOCAは「名もなき夢」に力を入れてた。HiDEXがアイデアを出した「ハナウタ」はHiDEXに任せた感じ。誰が作ったかより、3人の思いがどう表現されるかが大事。「花よりも花を咲かせる土になれ」はライブでやってて、ギター1本で歌っても気持ちが入るし、思い出が蘇ります。

 


MOCA
楽曲制作では本気で腹を割ってぶつかり合いました。特に「花よりも花を咲かせる土になれ」と「名もなき夢」で葛藤があって。Roverは制作の面でも引っ張っていってくれているけど、「Roverが歌うからイイ曲に聞こえる」と感じて、3人で歌う時に自信が持てなかった。言葉を詰めるラップが綺麗になりすぎる感覚をどう伝えるか悩んで、最終的にメンバーに伝えました。

Rover
「Roverが出した音楽はめっちゃイイけど、俺は腹から歌われへん」って初めて言われたんです。先のことばかり見て、メンバーのことを見失ってた。僕もMOCAも迷って苦労してたけど、僕たちが選んだ山だから。結果、メンバーの声を大切にして、MOCAのメロディーを採用しました。「花よりも花を咲かせる土になれ」は最初幼稚だと思ってたけど、それが間違いだと気づかされ、「名もなき夢」は苦悩を全部詰め込んで、死んでもいい覚悟で作りました。このアルバムで成長が伝わるはずです。

ツアーの見どころとファンへの「サンキュー」

── 「サンキューツアー」の見どころを教えて下さい。

Rover
ファンが飽きずに楽しめて、新しく連れてきた友達も楽しめる時間にしたい。今回はバンドとDJのホールツアーとDJスタイルの2パターンで変化をつけて。曲は同じでもバイブスやファッションで新しい感じが生まれるし、「CLASSIC」や「花よりも花を咲かせる土になれ」がどう響くか楽しみです。

 


MOCA
地域によっても人気の曲が違うから、リクエストも考えながらセットリストの曲順を決めます。ライブはプロのショーより発表会みたいな親近感があって、見守られてる感覚。何度も来てくれるファンが多く、ツアー動員以上に複数公演に来てくれる人がいる。そんなファンに感謝だし、バンドとの絡みで新たな一面を見せたいです。

── 11周年でファンにどんな「サンキュー」を届けたいですか?

Rover
今回のアルバムは新たに一心した感じで、1年生からのスタート。今までで一番いい作品だと自負しています。だから一番いいライブにしたいです。勢いや熱量を感じてほしいし、ありのままで楽しんでもらえると信じてます。だけど「サンキュー」を連呼する場じゃなくて、「みんなの支えで素敵なチームになれたよ」という発表会にしたい。まだ出会ってない沢山の人にも「聴いてくれてサンキュー、どこかで会おうね」って気持ちです。60、70歳までやってれば出会えるかなって。

 


MOCA
アルバムを「サンキュー」に決めた日から、スタッフも含めて「サンキュー」が口癖に。インタビューやラジオでも「サンキュー」が飛び交って、「ありがとう」より軽やかでいろんな場面で使える流れが生まれたらいいな。甲子園まで押し上げてくれたみんなへの感謝が大きいです。

新しい目標は…関東を攻める!

──新しい目標について教えてもください。

Rover
具体的にはまだ発表前で言えませんが、でかい目標が見つかりました。大阪城ホールで5周年、甲子園で10周年をやってきたけど、関東を少し置き去りにしてきた感があるんです。関西以外にも支えられてるのに、東京を意識してなかったのは失礼だなと。関東で愛される大きなステージを作りたい。4月20日(日)の昭和女子大学講堂(東京公演)で大きな発表を予定してるので、楽しみにしてください。

 


MOCA
チームとしては関東で勝負したいけど、関西だけでやってきた感覚はありません。関西人に受け入れられてきた認識はあるけど、関東の人には知られてないだけ。そのうねりをどう作るか考えるようになったし、「関東行くぞ!」って言って、行けるのかなって戦いが始まった感じ。武道館もやりたいし、甲子園の次は東京ドームって言われるけど、3,000人くらいかなって迷いつつ(笑)、関東ででかい花火を打ち上げたい。敵対心じゃないですよ。「関東の皆さんに会いに行けるように」っていう約束の意味を込めています。

関西公演スケジュール

インタビュー・文・撮影:ごとうまき