【インタビュー】平均身長185cmの本格派歌謡デュオ「風輪」が魅せる新境地!『イル・テンポ・パッサ』追加盤リリースで加速するふたりの「覚悟と挑戦」

インタビュー

群馬県出身で林業経験11年という異色の経歴を持つ拓也さんと、福岡県出身で大学まで白球を追い続けた元球児の翔司さん。平均身長185cmのスタイルと甘いマスク、確かな歌唱力でファンを魅了する歌謡デュオ「風輪」は、2024年3月のメジャーデビュー以来、リリースした全4作がオリコン演歌・歌謡曲チャートで1位を獲得。昨年は「第39回日本ゴールドディスク大賞 ベスト・演歌/歌謡曲・ニュー・アーティスト賞」と「日本作曲家協会音楽祭・2025 奨励賞」をダブル受賞するなど、破竹の快進撃を続けています。

そんな彼らが4thシングル『イル・テンポ・パッサ~時は過ぎゆく~』の追加盤(タイプF・G)を9月23日にリリース。カップリングには、「闇芝居のブルース」と「サマーサマーサマー」が収録。グループ初のアニメ&キッズ番組ダブルタイアップ曲を収録しました。新曲への想いから下積み時代の秘話、美容法まで、風輪の魅力に迫るロングインタビューをお届けします!

3度目のメジャーデビューにかけた「覚悟」

――お二人は代々木第一体育館のイベントで共通の知人を介して出会われたそうですね。当時の第一印象はいかがでしたか?

翔司
知人と3人で見に行ったんですけど、最初はそこまでたくさんは喋らなかったんです。でも、パッと見て「背も高いし、ビジュアルもいいし、かっこいいな!」というのが第一印象でした。すごく柔らかい雰囲気で、トゲのない優しい人なんだろうなと感じましたね。

拓也
僕自身が184cmあるので、自分より背が高い人(翔司さんは186cm)って普段なかなか出会わないんですよ。だから「うわ、大きい人がいる!」って(笑)。でも翔司が言う通り、僕もすごく穏やかで優しいオーラを感じていました。

杉本眞人×朝比奈京仔の黄金タッグが描く『イル・テンポ・パッサ』

――表題曲『イル・テンポ・パッサ~時は過ぎゆく~』は、杉本眞人先生作曲、朝比奈京仔先生作詞の黄金タッグによる作品です。前作『天使と悪魔の愛し方』とはまたガラリとアプローチが変わりましたね。

翔司
前作の『天使と悪魔の愛し方』は、杉本先生から「お互いの個性を際立たせて、天使と悪魔のようにキャラクターを分けて歌い分けなさい」と言われていたんです。でも今回の『イル・テンポ・パッサ』は、「とにかくふたりのユニゾンをメインに、情熱的に熱く歌い上げてほしい」というオーダーをいただきました。風輪のレパートリーの中でも、一番ユニゾンのパートが多い楽曲に仕上がっています。

――歌詞も非常にドラマティックで情景が浮かんできます。

拓也
朝比奈先生の詞は、まるで短編映画を見ているかのように情景が鮮明に浮かびます。実はレコーディング当日に、先生方が「2番の歌い出しはこっちの表現のほうがいいんじゃないか」とその場で突き詰めてブラッシュアップしてくださったんです。僕たちの意見にも耳を傾けてくださって、全員で最高の作品を作ろうとする熱量に胸が熱くなりました。大人の色気が漂う、本当に素敵な歌詞です。

――ミュージックビデオ(MV)のダンスシーンも見応えたっぷりですね。

翔司
めちゃくちゃ踊りましたね!(笑)衣装も2パターン用意して、監督と相談しながらカット割りを細かく刻んで撮影していったんです。躍動感を出すために何テイクも重ねたので、体力的にはかなりハードでした。

 

――これまでの楽曲の中(A〜E盤)で特に印象深い曲や苦戦した曲はありますか?

拓也
僕はダンス面で『ムーンダンス』と『恋の罠』ですね!振付を担当してくれた後輩アーティストが「風輪さんのブランディングをより引き上げるために、ダンスの難易度を上げます!」と気合を入れてくれたんです。でも、僕が振りを身体に入れるのにものすごく時間がかかってしまって……。歌は世界観をイメージすればスッと入れるんですが、この2曲の振り付けは本当に泣きそうになるくらい苦戦しました(笑)。

翔司
僕にとって大きな転機になったのは『十五夜の月』です。所ジョージさんが書き下ろしてくださった楽曲なんですが、テレビ番組でお会いした際に僕たちを面白がってくださって、なんとその日のうちに曲を作ってくださったんです!所さんのプライベートスタジオでレコーディングまでさせていただきました。

――それはすごいエピソードですね!

翔司
ただ、歌い手としてはめちゃくちゃ難しくて、実は僕、風輪の曲の中で一番苦手意識があるんです(笑)。独特のメロディーの“譜割り”があって本当に難しい。でも、この曲のおかげで木梨憲武さんをはじめ、これまで出会えなかった素晴らしい方々とご縁をいただくことができました。風輪の新しい扉を大きく押し開いてくれた、宝物のような一曲です。

アニメ&キッズ番組タイアップ!対極を成す2つの新曲

――今回のF・G盤には、全くテイストの異なる強力なタイアップ新曲が収録されています。まずタイプG盤収録の『サマーサマーサマー』は、乳幼児向け番組『シナぷしゅ』の「つきうた」ですね。

拓也
まさか自分たちが乳幼児向けの楽曲を歌わせていただけるなんて、夢にも思っていませんでした。お子さんやお父さん、お母さんがおうちでテレビを見ながら、一緒に歌って踊れるハッピーなポップチューンです。普段の僕たちはこういうキャラクターではないので(笑)、この世界観に全力で飛び込んで、楽しさを目いっぱい届けるアクターになりきって歌いました。

――一方、タイプF盤収録の『闇芝居のブルース』は、テレ東系ホラーアニメ『闇芝居 十七期』のエンディングテーマです。こちらは一転してダークでクールな世界観ですね。

翔司
この曲はとにかくメロディーラインの難易度が高すぎました!低い音から急激に高い音へ跳ね上がるダイナミックな高低差がある上に、BPM(テンポ)が速くて言葉がギュッと詰まっているんです。息継ぎをするブレスポイントを見つけるのに本当に苦労しました。

翔司
ラテンの『イル・テンポ・パッサ』、ド直球ポップスの『サマーサマーサマー』、そしてダーク歌謡ロックの『闇芝居のブルース』。風輪の楽曲って、似たような曲が本当にひとつもないんです。バラードもあればゴリゴリのダンスナンバーもある。ひとつのジャンルに縛られない多彩さこそが僕たちの武器だと思っているので、ファンの皆さんには気分に合わせて自由に楽しんでいただきたいですね。

異色のルーツが育んだ心

――お二人歩んでこられたバックボーンについても教えてください。拓也さんは15歳から林業の世界に入られたそうですね。

拓也
僕が15歳、兄が17歳で林業の世界に入ったんですが、次に若い職人さんが45歳で、上は75歳までいらっしゃいました。60代のベテランに囲まれて働く中で、仕事終わりに連れて行ってもらったスナックで流れていたのが昭和歌謡だったんです。そこで初めて『星降る街角』を聴いて「こんなにカッコよくて盛り上がる曲があるんだ!」と衝撃を受けました。仕事を叩き込んでくれた親方がよく堺正章さんの『街の灯り』を歌っていて、その大好きな思い出があったからこそ、以前リリースしたカバーアルバム(『風輪歌謡』)のソロ曲に選ばせていただきました。

――そこから音楽の道へ進むきっかけは何だったのでしょうか?

拓也
僕が育った群馬では、中学の卒業ライブで先輩たちがバンド演奏をする伝統があったんです。4つ上の兄の卒業ライブを観に行ったとき、エレキギターを弾いていた先輩の姿に一目惚れして「自分もあんなふうになりたい!」と翌日からギターを始めました。その後、19歳の時に友達の付き添いで受けた大型オーディションで、1万人の中から最終選考の十数名に残ってしまって。そこで「歌の世界に挑戦したい」と火がつきました。でも林業を辞めたらご飯が食べられませんから、平日は山で働き、週末は東京でレッスンを受ける生活を何年も続けました。

――一方の翔司さんは、大学まで本格的に野球に打ち込まれていました。

翔司
小学校から大学までずっとピッチャーをやっていました。もちろんプロ野球選手になりたいという夢はありましたが、大学では試合に出る機会も少なくて、自分のセンスや実力、努力の足りなさを痛感して挫折しました。ただ、ピッチャーって「自分の一球で勝敗のすべてが決まる」という極限のプレッシャーの中で投げるんです。あの過酷なマウンドで培った度胸や上下関係の礼儀作法などは、ちょっとやそっとのことでは動じない今の僕の強靭なメンタルに間違いなく活きています。

――大学卒業後に芸能の世界へ進まれたのは?

翔司
単純に芸能界への強い憧れからです。最初はモデルや俳優のオーディションを受けて事務所に入りました。でも、役を演じることや指示通りにポーズを取ることに対して、「自分の内側から湧き出る感情を、音楽に乗せてダイレクトに表現したい」という思いが日に日に強くなっていったんです。そこからボイストレーニングに通い、アルバイトをしながらライブハウスに出演する生活を続け、32歳で初めてメジャーデビューを掴み取りました。ふたりとも決して順風満帆ではなく、泥臭い下積みを経て今があります。

京セラドームでの国歌斉唱と、追い続ける「甲子園のマウンド」

――先日は京セラドーム大阪のオリックス・バファローズ戦での国歌斉唱を務められました。元球児として、プロ野球のマウンドに対する思い入れも人一倍強いのでは?

翔司
強いですね!4月にもエスコンフィールドHOKKAIDOで投げさせていただいたんですが、いつか必ず叶えたい生涯の夢があります。高校球児として甲子園の土を踏む夢は破れましたが、歌手としてなら、もう一度そのチャンスがある。形は変わっても「甲子園のマウンドで始球式を務めること」は、死ぬまでに絶対に達成したい目標です。父が関西で長く仕事をしていた影響で、僕自身も大の阪神タイガースファンですから!

拓也
ちなみに僕は生粋の巨人ファンですけどね(笑)。

美と健康を保つルーティン&お互いの「素顔」

――日頃から徹底されている美容法や健康法はありますか?

拓也
僕は毎日必ず体重計に乗って体型を徹底管理しています。あと、スキンケアは20代後半からずっと大好きで、高級なものからプチプラまで片っ端から試してきました。毎日のシートパックは欠かせません!お肌のお手入れに手抜きは一切なしです。

翔司
僕はお酒も美味しいご飯も大好きなので、年齢とともに代謝が落ちないよう、食べる量やバランスには気をつけています。何より大事にしているのは「心のデトックス」ですね。少しでも空き時間ができたら、会いたい気のおけない友人と会って近況を話して笑い合う。そういう時間と、ひとりで静かにリラックスする時間をバランスよく持つことが、若々しさを保つ一番の秘訣だと感じています。

――ファンが知らない、お互いの「意外な一面」を教えていただけますか?

翔司
拓也はね……ファンの方も薄々気づいているかもしれませんが、完全に「末っ子気質の甘えん坊」です(笑)。男4人兄弟の3番目で育ったんですけど、誰かがそばにいてお世話してあげないと生きていけないんじゃないかって思うくらい。人懐っこくて、人の懐にスッと入り込む“人たらし”の天才ですね。

拓也
あはは(笑)!人が大好きなんですよね。でも僕、意外と人見知りな部分もあるんですよ?……翔司の意外なところは、うーん、表に見せている姿そのままですね!裏表が全くなくて、いつも細やかな気配りで僕や現場をフォローしてくれます。皆さんがステージで見てくださっている誠実な姿そのものが、翔司の素顔です。

――最後に、いつも温かい声援を送ってくださる風輪ファンの皆様へ、熱いメッセージをお願いします!

翔司
ファンの皆様がいてくださるからこそ、僕たちはどんなに過酷なスケジュールでも前を向いて全力で走り続けることができます。「風輪に出会えて本当によかった」と心から誇りに思っていただけるよう、これからも立ち止まることなく活動していきます。僕たちを信じて、どんどん大きくなっていく風輪の航海を一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです!

拓也
僕たちの些細な言葉や出来事で、ファンの皆さんが一緒に泣いたり笑ったりしてくれる姿を見るたび、どれほど深く愛していただいているかを痛感します。遠方から年に一度しか来られない方や、久しぶりに足を運んでくださる方もいらっしゃいます。だからこそ、どんな会場であっても絶対に中途半端なステージは見せられません。僕たちの歌や言葉が、誰かの明日を生きる希望になれると信じて、全身全霊の歌声を届けていきます。まずは人としてしっかり自立し、人間として愛していただける風輪であり続けますので、これからもずっと僕たちのそばにいてください!

インタビュー・文・撮影:ごとうまき