【インタビュー】中村唯人、10代最後の自然体。新曲『青春みれん』に込めた等身大の素顔

インタビュー

2025年6月、現役高校生として『ほろ酔い風酒場』で鮮烈なデビューを果たし、日本歌手協会最優秀新人賞など数々の栄冠に輝いた茨城県出身の新星・中村唯人さん。2026年3月に高校を卒業し、社会人として新たな一歩を踏み出した彼が、待望のセカンドシングル『青春みれん』をリリースした。1年前の瑞々しさはそのままに、どこか大人っぽい色気も漂わせ始めた18歳の素顔と、新曲への想い、そして7月に控えるカバーアルバムの発売についてたっぷりと語ってもらった。

激動の1年。7キロ減量と「憧れのお兄ちゃん」の存在

ーー1年前のデビュー当時と比べて、雰囲気も変わりましたね。

中村
あはは、本当ですか? 自分でも「ちょっと色気出てきちゃったかな?」なんて思ったりして(笑)。でも、この1年は本当に激動でした。いろんな方とお会いする機会が増えて、心境の変化も大きかったと思います。

ーー特に刺激を受けた方はいますか?

中村
青山新(しん)さんですね。レコード会社は違うんですけど、何度かお会いさせていただいて。この前、初めてご飯をご馳走してもらったんですが、それがマジでかっこよすぎて!「俺も後輩ができたらこういうことがしたいな」ってすごく感動しました。お兄ちゃんみたいな憧れの存在です。他にも原田波人さんや黒川真一朗さんからステージの衣装をいただいたりして、先輩方からは日々素晴らしい刺激をもらっています。

ーースタイルもスッキリされましたよね。

中村
実は7キロ減量したんです! 年末年始にコストコで食べまくっていたら太っちゃって(笑)。そこから食事に気をつけるようにしたら、いつの間にか7キロ落ちていました。

ーー3月には高校をご卒業されました。

中村
正直、卒業できるかギリギリのラインだったので不安だったんですけど、周りのみなさんのおかげで無事に卒業できました。でも気持ちはまだ中学2年生くらいで止まっている感じがします(笑)。髪も少し染めてイメチェンしたんですが、どうですかね? 次はピンク色にも挑戦してみたいんです。

新曲『青春みれん』、歌詞に思い浮かべた「高嶺の花」

ーーセカンドシングル『青春みれん』は、前作に続き作詞・いのうえ佳世先生、作曲・田尾将実先生の黄金コンビですね。初めて聴いたときの印象は?

中村
最初にデモをいただいたときはまだ演奏が入っておらず、歌詞とメロディーだけだったので、仕上がりのイメージがなかなか掴めなくて。でも、レコーディングで初めてイントロを聴いた瞬間、「あ、このイントロすごく好きだ!」と一気に引き込まれました。田尾先生と一緒に、本当に良い楽曲を作り上げてくださったと思っています。

ーー歌詞にある「はじめて本気で惚れた人」というフレーズが印象的です。18歳の唯人くんにとっては少し背伸びした大人の恋愛のようにも思えますが。

中村
そうなんですよ。自分の年齢で歌っても説得力が出ないんじゃないかって、最初は難しく感じました。だからレコーディングでは、ある一人の女の子を思い浮かべながら歌ったんです。

ーーえっ、それは一体?

中村
僕の「推し」です! ……というのは照れ隠しで(笑)。実は高校の同級生で、マジで可愛い子がいたんですよ。僕からしたら完全に「高嶺の花」で、ただ憧れていただけで連絡先も知らないんですけど。今は大学に進学したのかな?「何してるのかなぁ」なんて思いながら歌いました。いや、本人が読んだら恥ずかしいわ(笑)。

ーーまさに等身大の「青春みれん」ですね。歌い方のこだわりや、先生からのアドバイスで印象に残っていることはありますか?

中村
リズム感のある楽曲なので、「最初はなめらかに歌って、サビで少し跳ねさせるように」とご指導いただきました。ラストの「きっといる」や「会いたくて」という部分は、感情をしっかり込めることでメリハリのあるドラマチックな仕上がりになっています。デビュー曲『ほろ酔い風酒場』のはっちゃけた明るさとは打って変わって、大人っぽいマイナー調の楽曲になりました。僕はムード歌謡やド演歌が大好きなので、今後もどんどんそういう曲に挑戦していきたいです。

こだわりのスーツと、スカイブルーのネイル

ーー今回のジャケット写真では、前回の制服姿から一転してシックなスーツ姿ですね。

中村
このスーツ、自分で選んだんですよ! 紺色のジャケットで、光が当たると綺麗な模様が浮かび上がる仕様になっていて。ネクタイはサーモンピンクを合わせました。洋服やファッションが大好きで。ネイルも気に入っています。

ーーMV撮影はいかがでしたか?

中村
現場に入ったら、バスケットボールやレトロなテーブルサッカーゲームが置いてあって。僕が言う「ゲームが趣味」って、コントローラーを使うやつのことで(笑)。しかも僕、バスケが超苦手なのに「ちょっとシュートしてみて」って言われて、「どういうこと⁉︎」と混乱しながらの撮影でした。でも完成したらすごく雰囲気のある素敵なMVになっていて、安心しました。ちなみにMV撮影時はまだ痩せる前なので、今より4〜5キロふっくらしています(笑)。

サイゼリヤの仲間たちと、打ち砕かれた「マドンナ先生」への想い

ーー現在も茨城の実家から通われているそうですが、上京の予定は?

中村
早く東京に出て、一人暮らしをしてみたい気持ちはあるんですけど、周りから「誘惑が多いから危ない」って全力で止められていて(笑)。でもやっぱり一人暮らしに憧れているので上京のチャンスを虎視眈々と狙っています。

ーー高校を卒業して環境が変わりましたが、地元の同級生とは今も交流がありますか?

中村
進路はバラバラで、専門学校・大学・就職、中には自衛隊に入った友達もいるんですけど、この前1ヶ月ぶりに仲良し6人で集まったんです。高校時代にずっと溜まっていたサイゼリヤに行って。アイツらと話すバカ話が一番ハジけられますね。300円のプリンだけを食べてるやつとか、お腹が空いてないのに大量に頼んでお金がなくなるやつとか。7人でディズニーランドに行ったときも、そいつはディズニーが大嫌いだからって待ち時間で床に座って寝始めちゃうし、本当に最高な仲間です(笑)

ーー楽しい高校生活だったんですね。

中村
超楽しかったです! でも最近ショックなことがあって……。高校2・3年のときの担任の先生が、結婚しちゃったんですよ。

ーーそれはショック!(笑)

中村
その先生、僕たちより10歳くらい年上で、クラスのみんなの「マドンナ」だったんです。同級生の女の子たちが目に入らなくなるくらい可愛くて、声もおっとりしていて。卒業式の最後のホームルームで先生が初めて卒業生を送り出すということで涙を流してくれたとき、「俺が先生を支えなくちゃ!」と本気で思って。みんなの前で「貯金全部はたくから付き合ってくれ!」って言ったくらいなんですよ(笑)。なのにこの前キャンペーンに彼氏を連れてきて「結婚します」って……。僕の希望が打ち砕かれた瞬間でした。

ーー(大爆笑)。でも先生にとっても、唯人くんは自慢の教え子だと思いますよ。

中村
たくさん迷惑も心配もかけたので、これからは歌で恩返ししていきたいです。結婚式には絶対呼んでほしいですね。余興をやらせてもらえるなら、藤井フミヤさんの『True Love』か、この新曲『青春みれん』を先生に捧げたいです!

7月のカバーアルバム、そして地元での1周年ワンマンへ

ーー7月8日にはカバーアルバム『唯人の好きな昭和歌謡』が発売されます。

中村
僕が大好きなムード歌謡・演歌・フォークソングから全10曲を厳選しました。特に内山田洋とクール・ファイブさんの『噂の女』、アローナイツさんの『背中をかして』は一番大好きな楽曲なので、本当に力を込めて歌いました。尾崎紀世彦さんの『さよならをもう一度』は小学生の頃からずっと聴いていた曲で、自分なりの世界観を出せた自信作です。好評だったら次はポップスのカバーアルバムも出してみたいですね。

ーーデビューから1年が経ち、ファンの方も増えましたね。ステージでの成長は感じていますか?

中村
ありがたいことに、一歩一歩ですが見に来てくださる方が増えて。今は8〜9割が女性ファンですが、男性の方も声を出して応援してくださるのが本当に嬉しいです。この1年でお客さんの反応を見ながら臨機応変に歌えるようになったのが、自分の中での成長かなと思います。技術面はまだまだこれからなので、もっと磨いていきたいです。

ーー最後に、今後の目標とファンへのメッセージを。

中村
デビュー1周年を記念して、8月に地元・茨城で初のワンマンコンサートを開催します! まずはここを満員御礼にして、2年目の最高のスタートを切りたいです。将来の大きな目標は、五木ひろしさんのような素晴らしい技術と心を持った歌手になること。私生活では、ロングヘアやピンク髪にも挑戦してみたいです(笑)。自然体のまま、皆さんに良い歌を届けられるよう全力で頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします!

インタビュー・文・撮影:ごとうまき